写真家・本城直季の目を通して見る
“まち”の不思議
初となる大規模個展を開催
大判カメラを用いた撮影技法・アオリによって、都市をジオラマのように撮影する写真家・本城直季。初の大規模個展となる本展では、この世界を俯瞰したいという想いで制作された作品約200点を展示。彼のフィルターを通して生み出された、まるで虚構のようなもうひとつの街に、あなたもきっとだまされる!
制作の原点から現在に至るまでを知る
貴重な大規模展覧会
写真家・本城直季の作品制作の動機であり原動力になっているのは、生まれ育ったまちや世界に対する作りもののような違和感と、この世界を知りたい、俯瞰したいという思い。そこを起点として、本城のまなざしは、都市のみならず、学校、公園、工業地帯、森、サバンナなど、様々な場所へ向けられていった。
本展では、アオリを利用した独自の表現を生み出すまでの試行期の作品から木村伊兵衛写真賞を受賞した「small planet」シリーズ、そして、そこから派生した数々のシリーズ作品を一挙に紹介。
「kenya」「industry」
「tohoku 311」シリーズを初公開
本来自然であるはずのサバンナに人工的な違和感を覚えカメラを向けた「kenya」シリーズ、地上からは全容が窺いしれない工業地帯を空から覗いた「industry」シリーズ、東日本大震災発生から3カ月、思わずヘリコプターで向かい撮り下ろした「tohoku 311」シリーズ。本展では、これらのシリーズ作品を初公開。
新たに撮り下ろした作品を公開
本展開催を機に、東京五輪開催を目前に控えた2021年夏と同12月の2回にわたり、新たに東京の撮り下ろしを敢行。そこに写し出された東京の姿とは? まさに私たちの現在地を象徴する日本のポートレートとも言える作品は必見。
本城直季(ほんじょうなおき)
1978年、東京都出身。東京工芸大学大学院芸術学研究科メディアアート専攻修了。2007年に実在の風景を独特のジオラマ写真のように撮影した写真集『small planet』(2006年リトルモア刊)で木村伊兵衛写真賞を受賞。近年は、作品制作を続ける傍ら、ANAの機内誌『翼の王国』で連載するなど、幅広く活躍。主な展覧会に「plastic nature」nap gallery(東京, 2015)、「東京 l Tokyo」キャノンギャラリーS(東京, 2016)など。
本城直季 (un)real utopia
会期|3月19日(土)~5月15日(日)
会場|東京都写真美術館地下1階展示室
住所|東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
時間|10:00~18:00(木・金曜は~20:00)
※入館は閉館の30分前まで
休館日|月曜(3月21日、5月2日は開館)、3月22日
料金|一般1100円、学生900円、中高生・65歳以上550円
※オンラインによる日時指定予約推奨
Tel|03-3280-0099
https://honjonaoki.exhibit.jp