ART

ボストン美術館所蔵
THE HEROES 刀剣×浮世絵-武者たちの物語
ボストンから帰国!日本のヒーロー大集結

2022.2.19
ボストン美術館所蔵<br>THE HEROES 刀剣×浮世絵-武者たちの物語<br><small>ボストンから帰国!日本のヒーロー大集結</small>
歌川国貞「茨鬼 戻橋綱逢変化」
文化12年(1815)頃
Bequest of Maxim Karolik

約5万点の浮世絵版画と約600口の刀剣を所蔵している米国のボストン美術館から、菱川師宣や歌川国芳、月岡芳年などの有名絵師が描いた武者絵118点と、厳選された20口の刀剣が期間限定で日本に帰ってきた。軍記物語や武勇伝説に登場する英雄を描いた武者絵や、絵と共通のイメージがデザインされた鐔(つば)、平安時代から江戸時代末期までの歴史を概観できる名刀で、武者らが活躍した物語をたどっていく。また、武者絵の世界をよりわかりやすく紹介するため、国内の刀剣、浮世絵も特別に展示されている。

江戸庶民を魅了した武者絵の世界

歌川国芳「小子部栖軽豊浦里捕雷」(部分)
天保5〜6年(1834–35)頃
Bequest of Maxim Karolik

北斎の風景画や歌麿の美人画、 写楽の役者絵などと並び、江戸庶民の人気を博した武者絵の世界を、世界屈指の日本美術コレクションを誇るボストン美術館の浮世絵・刀剣・鐔で紐解く初めての試みの展覧会。

本展のために厳選された118点の武者絵はすべて日本初出展。菱川師宣、勝川派、歌川国貞、歌川国芳、月岡芳年などの有名絵師が描いた、当時の鮮やかな色彩が残る武者絵は必見。

さらに、源頼光の「土蜘蛛退治」や、牛若丸と弁慶の「五条橋」など、 武者絵と共通のイメージをもつ鐔27点を武者絵と並べて展示。 武者絵の物語のイメージがデザインされた鐔と武者絵を見比べて楽しむことができる。

歌川国貞「武蔵坊弁慶 御曹子牛若丸」
文化10〜11年(1813–14)頃
William Sturgis Bigelow Collection
「橋弁慶図鐔」
江戸時代(19世紀)
William Sturgis Bigelow Collection

厳選した刀剣20口のほか
国内の刀剣も特別出品

「太刀 銘 安綱」
平安時代(11世紀)
William Sturgis Bigelow Collection
「金梨子地家紋散糸巻太刀拵」
江戸時代(17世紀)
Charles Goddard Weld Collection

約600口ものコレクションの中から、平安時代の安綱から江戸時代末期まで、 日本刀の歴史を概観できる20口を厳選。コレクションの中で最も古い「太刀 銘 安綱」は安綱の作としては最も長い太刀である。安綱は、源頼光が丹波国大江山の悪鬼、酒吞童子を退治したときに使用したとされる名物童子切安綱の作者としても知られている。

また、 近年新たに寄贈された世界有数の刀剣コレクター、 ウォルター・エイムズ・コンプトン氏のコレクションも出展。

このほか、膝丸、蜘蛛切、薄緑など様々な名前を持つ源氏の重宝「刀 折返銘 長円(薄緑)」(個人蔵)や、上杉謙信の愛刀「太刀 銘 来国俊 元享元年十二月日」 (刀剣博物館[(公財)日本美術刀剣保存協会]蔵)など、武者絵にゆかりのある国内の刀剣も特別出品。

歌川国芳「川中島信玄謙信旗本大合戦之図」
弘化2年(1845)頃
William Sturgis Bigelow Collection

世界的に愛されてきた日本のヒーローが、一堂に会するこの機会をお見逃しなく!

ボストン美術館所蔵「THE HEROES 刀剣×浮世絵-武者たちの物語」
会期|~3月25日(金)
会場|森アーツセンターギャラリー
住所|東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー52F
時間|10:00~20:00(火曜のみ~17:00)
※入館は閉館の30分前まで
休館日|なし
料金|一般2100円、大学生1500円、高中小生1000円
※事前予約制(日時指定券)、当日券も用意あり
Tel|050-5542-8600(ハローダイヤル)
https://heroes.exhn.jp

All Photographs ©︎ Museum of Fine Arts , Boston

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