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《The Slop Shop Tokyo》この夏イチオシのビール6選
|名酒販店が選ぶ!夏にこそ味わいたい酒⑩

2024.7.28
《The Slop Shop Tokyo》この夏イチオシのビール6選<br><small>|名酒販店が選ぶ!夏にこそ味わいたい酒⑩</small>

明治時代に創業した老舗から新進気鋭の酒販店まで、日本酒、焼酎、クラフトビールなど6つのジャンル別に、夏におすすめの日本の酒とその愉しみ方をご紹介。
 
今回は、世界トレンドを意識した個性派ビールに出合える、東京・都立大学のクラフトビール専門店「The Slop Shop Tokyo(ザ スロップショップ トウキョウ)」が登場。造り手の個性が感じられるブルワリーから厳選した、この夏イチオシのビール6銘柄を挙げてもらった。
 
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01|STARWATCHER

アメリカ西海岸の味を再現したIPA
アメリカ・シアトル出身の建築家が故郷の味を求めて、静岡に立ち上げたブルワリー。世界の流行をいち早くキャッチし、IPAを中心に日本のクラフトビール業界を引っ張っている。フラッグシップIPAであり、ホップを大量に使用したSTARWATCHERはリフレッシュ感のある柑橘の味わいとドライな口当たりが特徴だ。

価格|1130円/500㎖
原材料|麦芽、ホップ
アルコール度数|7度
スタイル|ウェストコーストIPA
問い合わせ|WEST COAST BREWING
Tel|054-204-1747
ウェブサイト|www.westcoastbrewing.jp

02|Crossphobia

軽さの中でエッジの効いた青さを楽しむ
愛知・名古屋のビアバーからはじまり、2022年より同県・長久手で醸造開始。カルフォルニアのブルワリー「KINGS BREWING」で本場の醸造技術を学んだアメリカ人が造る、ヘイジーIPAやサワーIPAに定評がある。ラガー酵母を使いキレを強調したCrossphobiaは、芝生を想わせる爽やかなアロマが引き立った夏にぴったりの一本。

価格|1440円/500㎖
原材料|麦芽、米、ホップほか
アルコール度数|7度
スタイル|ウェストコーストラガー
問い合わせ|Totopia Brewery
Tel|0561-76-1744
ウェブサイト|https://totopia.official.ec

03|THE GOLDEN TIME

バランスを重視した華やかなピルスナー
飲み飽きずデイリーに味わえるビールを造る神奈川・鎌倉のブルワリー。元はフルーティでドライな後味のセゾンを得意としていたが、近年はピルスナーなどのラガータイプにも注力。ホップを大量に使用したTHE GOLDEN TIMEは、ハーブやスパイスを思わせるアロマと苦みが楽しめる爽快感のある仕上がり。

価格|640円/350㎖
原材料|麦芽、ホップ、スパイス
アルコール度数|5.5度
スタイル|イタリアンピルスナー
問い合わせ|ヨロッコビール
Tel|046-874-4645
ウェブサイト|https://yorocco-beer.com

04|CITRUS GRISETTE

畑づくりから手掛けた伊勢を感じられる一本
国内外で人気の「伊勢角屋麦酒」と「ヨロッコビール」出身のブルワー二人により、2022年に三重・伊勢に誕生。麦や米など自家栽培した原材料や地元食材を用いたファームハウスエールを中心に醸造。紅はっさくや夏みかんを使ったCITRUS GRISETTEは、ジューシーで爽やかな飲み口の中にバナナのようなアロマも。

価格|930円/350㎖
原材料|小麦麦芽、大麦麦芽、紅はっさく、夏みかん、ホップ
アルコール度数|4度
スタイル|フルーツグリセット
問い合わせ|ひみつビール
Instagram|@himitsu_beer
ウェブサイト|https://himitsu-beer.myshopify.com

05|Baby Raptor

最旬なヘイジーIPAを夏に飲むなら!
長年のアメリカ生活を経た後、10年以上自家醸造で腕を磨いたブルワーが2021年、東京・目白にオープンさせた。アメリカの最新の醸造トレンドや技術を探求した味は開業直後から人気に。Baby Raptorは、ヘイジーIPAスタイルらしいトロピカルで濃厚な味わいをもちながら、ミディアムボディで飲みやすい。

価格|1040円/350㎖
原材料|麦芽、ホップほか
アルコール度数|7.5度
スタイル|ヘイジーIPA
問い合わせ|インクホーンブルーイング
Mail|info@inkhorn.jp
ウェブサイト|https://inkhorn.jp

06|Hathor

甘酸っぱく華やかで品のあるデザート感
山梨・北杜にある、日本におけるヘイジーIPAのパイオニア的存在のブルワリー。スムージーのようにとろみのあるサワーエールの醸造にも早くから取り組み、ほかのブルワリーが醸す味わいと一線を画している。桃の果汁を加えたHathorは、乳酸発酵による酸味とほのかな甘み、ホップの華やかさのバランスがいい。

価格|990円/350㎖
原材料|麦芽、桃果汁、オーツ麦、ホップほか
アルコール度数|6度
スタイル|サワーIPA
問い合わせ|うちゅうブルーイング
Mail|c@uchubrewing.com
ウェブサイト|https://uchubrewing.com

※紹介する酒は季節限定銘柄なども含むため、売り切れの可能性があります。

日本でも裾野が広がり醸造技術が日々進化

ビールが並ぶショーケースの前にはテーブルがあり、購入したビールをその場で味わうことも可能

東京・都立大学の閑静な住宅街に佇む「The Slop Shop Tokyo」。もともとビールの輸入業者に勤めていた村越剛人さんが、元同僚らと立ち上げたクラフトビール専門店だ。「世界のクラフトビールの流行を牽引するのは、醸造家が圧倒的に多いアメリカやヨーロッパ。ゆえに弊店では、グローバルムーブメントを理解した上で、造り手の個性を感じられるブルワリーを厳選して取り扱っています」

店内では7種類の生ビールを提供。チェコから取り寄せたタップで、泡にこだわり丁寧に注いでくれる

クラフトビールは、大手メーカーの造る銘柄よりも価格が高いケースが多い。そこで大きく差別化を図るため、数年前までは柑橘類を大量に使用するなどしてインパクトある味わいに仕上げることが主流だった。しかし近年では市場も拡大して、細かな味の違いを理解できる飲み手も増えたことで、デイリーに味わえるセゾンやラガーなどを造るブルワリーも増加。同じスタイルのビールでも個性を生み出そうと、地場素材を用いたり、原材料の生産から取り組むケースも増えつつあるという。

ミックスナッツやチーズ、ポテトサラダなどのおつまみも一緒に楽しみたい

「暑く湿気が多い日本だからこそ、ぜひこの夏はウエストコーストラガーなどキレのあるビールを味わってほしいです」

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The Slop Shop Tokyo
住所|東京都目黒区中根2-5-10
Tel|03-6421-3116
営業時間|15:00〜22:00、土曜11:00〜、日曜、祝日13:00~21:00
定休日|月曜
ウェブサイト|https://theslopshop-tokyo.myshopify.com

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text: Akane Sato photo: Norihito Suzuki
Discover Japan 2024年6月号「おいしい夏酒」

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