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《かんぱち・いちろく》
福岡・大分の食と人と文化を結ぶ
新・D&S列車がデビュー!

2024.3.15 PR
《かんぱち・いちろく》<br><small>福岡・大分の食と人と文化を結ぶ<br>新・D&S列車がデビュー!</small>
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九州から新たなD&S列車が誕生! 福岡から大分を結び、雄大な山々や平野が続く久大本線を走るJR九州の新列車の魅力に迫る。

ゆふ高原線の風土を乗せて走ります!

列車名のロゴデザインは、かん“八”を由布岳(山)、いち“六”を高原・川のイメージとして制作。八と六の文字を重ねると“風土”という字にも見えてくる

2024年4月26日、JR九州の新しいD&S(デザイン&ストーリー)列車「かんぱち・いちろく」の運行がはじまる! 博多駅発着、ゆふ高原線(久大本線)を経由して由布院・別府駅間を1日片道1便運行する列車で、月・水・土曜は博多から由布院・別府へ向かう「特急かんぱち号」、そして火・金・日曜は別府・由布院から博多へ走る「特急いちろく号」として運行する。

一枚板の杉カウンターがある2号車「ラウンジ杉」。沿線の景色を一望できる

これまでもゆふ高原線を走る観光列車は「特急 ゆふいんの森」やコース料理を味わえる「或る列車」などがあったが、さらに一歩踏み込み、沿線の自然・文化・食など「ゆふ高原線の風土をあじわう列車」というのが今回のコンセプトだ。

車両のデザインは、「36ぷらす3」のおもてなし駅「霧島神宮駅」のリニューアルも手掛ける鹿児島のデザイン会社「IFOO」が担当。住宅のデザインを得意とする会社による列車デザインという、これまでにない取り組みで、大胆にスペースを取った大きな窓からは、沿線の山々や平野が続く緑豊かな風景を楽しめ、まるで車窓と車内が溶け合うようなデザインに。背もたれが高くプライベート感がたっぷり確保された座席は、座ると心からリラックスできる、いつまでも居続けたくなるようなつくりになっている。

また車内に点在するアート作品も必見だ。大分・別府のアートNPO「BEPPU PROJECT」がディレクションを務め、沿線の風景や文化からインスピレーションを得た、次世代アーティストの作品が非日常の列車旅を彩ってくれる。

日曜:「兎と亀」和食(大分)

列車名は、久大本線全線開通に尽力した舟来屋(現・八鹿酒造)の3代目・麻生観八、そして旧大分県農工銀行頭取を務めた衞藤一六の二人から、沿線への想いとともに受け継いだもの。そこにさらに、JR九州、IFOO、BEPPU PROJECT、旬を織り込んだ美食を提供する料理人たち、おもてなし駅で乗客を迎えてくれる人など、いまを生きる沿線の人々の想いも乗せて、皆でともにつくり上げたのが、かんぱち・いちろくだ。

列車から見渡す車窓は、博多から久留米を経由し、ゆふ高原線に入ると、市街地が続く風景から、一気に緑豊かな田園風景に移り変わる。日田を越えるとまた山深くなるという旅情をそそる車窓の移ろいを感じられるだろう。

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文化を味わう内装デザイン

温かみのある赤がベースの1号車。背もたれ部分が高く、プライベート感を確保
半個室型のBOXタイプの3号車

毎日乗りたい!
日替わりガストロノミー弁当

月曜:「中洲松」和食(福岡)
水曜:「味竹林」和食(福岡)
土曜:「FUCHIGAMI」イタリアン(福岡)
火曜:「Tomo Clover 大久保食堂」フレンチ(大分)
金曜:「裏舌鼓」和食(大分)

上下線で変わる4つのおもてなし駅

停車するのは4駅。「特急かんぱち号」は河童伝説が残る田主丸駅(写真右)と恵良駅、特急いちろく号は天ケ瀬駅とうきは駅(写真左)に止まり、特産品の販売などのもてなしがある

偉人へ想いを馳せる列車名

大正時代に久大本線の全線開通に尽力した二人の偉人が列車名の由来になっている。舟来屋(現八鹿酒造)3代目・麻生観八(右写真)、旧大分県農工銀行頭取・衞藤一六(左写真)

黒い車体に沿線の風景を映し、新しい豊かさを感じさせるかんぱち・いちろく。どんな風景が見られるのか、この春誕生する新列車に期待したい。

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Rail Data
◎特急かんぱち号
月・水・土曜/博多▶(田主丸)▶(恵良)▶由布院▶大分▶別府
◎特急いちろく号
火・金・日曜/別府▶大分▶由布院▶(天ケ瀬)▶(うきは)▶久留米▶博多
※()はおもてなし駅。木曜は運休

Train Data
名称|かんぱち・いちろく
車両数|3両編成
席数|60席(ソファ・BOX席、畳個室、車いす対応座席2枠あり)
施設|ラウンジ
商品概要|食事付き旅行商品
料金|大人1名1万8000円(座席)、2万3000円(畳個室)
※その他料金詳細は「かんぱち・いちろく」で検索

text: Nozomi Kage
Discover Japan 2024年4月号「日本再発見の旅」

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