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《九州観光まちづくりAWARD2023》
九州の素晴らしいヒト、モノ、コトを再発見する旅に出よう。

2023.10.4 PR
《九州観光まちづくりAWARD2023》<br><small>九州の素晴らしいヒト、モノ、コトを再発見する旅に出よう。</small>

2022年、大きな反響があった、JR九州が創設した「西九州観光まちづくりAWARD」。2023年は、舞台を佐賀・長崎の西九州エリアから九州全域に拡大し、新たに「九州観光まちづくりAWARD」を発足! 今回紹介した15組は、「九州観光まちづくりAWARD2023」の最終選考にノミネートされた皆さん。あらためてアワードの内容を振り返っていこう。

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白熱した検討委員会
視察後に、審査員が受賞者を決めるべく再集結。視察先の皆さんの熱い想いを受け、委員会の議論も白熱! 各業界のプロの視点からさまざまな意見が飛び交う2時間だった

2022年、JR九州が発足した「西九州観光まちづくりAWARD」をさらにパワーアップした「九州観光まちづくりAWARD」。

前年に引き続き、「にぎわい」、「ものづくり」、「宿(おもてなし)」、「食」の4つの部門を設け、自薦・他薦問わず候補者を募ったところ、昨年の反響を受けて応募が倍増! 事務局の厳正なる審査を経て、最終候補にノミネートされたのは15組。7名の審査員が3泊4日の九州視察に出向き、それぞれの担当者に直接会って話をうかがい、現地の熱を肌で感じてきた。

後日、視察内容を基に「伝統」、「進化」、「循環」、「共働」、「多様」という5つのキーワードで15組を審査。審査員の評価を踏まえて検討会を行ったところ、いずれも素晴らしい活動で評価が拮抗し、審査は難航。

白熱の議論の末、最終的には国内外で注目されている活動が大賞を取り、それぞれの部門賞も審査基準をバランスよく満たす団体が受賞。今後が期待されるフレッシュな取り組みが特別賞-NEXT CREATE-に選ばれた。惜しくも受賞を逃した9つの団体も、これからの発展が楽しみなものばかり。

今回、審査を通して、人口減少や担い手不足といった、ローカルが抱える課題も見えてきた中で、地元住民と移住者たちが協力し合い、土地の個性や風土を生かして問題解決、新たな文化をつくっていく姿が見えてきた。これからも進化を続ける九州の、魅力あふれるヒト・モノ・コトに目が離せない。

ロゴは、アワードを通して新たに生まれるであろう縁により、「ひと」と「まち」が循環し、ゆるやかにつながる九州の未来を表現。手掛けたのは長崎で活躍するデザイナー・川路あずささん

基本理念
九州に根付き、魅力ある「まち」へと成長させる人物・団体を称え、地域の誇りになり、さらには旅人に感動を与えていく。

目的
九州で、その地域ならではの伝統・伝承を守りながら、未来に向けて新しい「もの」「こと」「風景」 を生み出している方々に光を当て、その土地ならではの魅力を発信する。

審査基準
1「伝統」そのまち固有の風土、歴史、伝承を尊重している。
2「進化」既存の概念にとらわれず、未来につながる新たな価値を創造している。
3「循環」豊かな自然を生かし・守り、持続的に発展している。
4「共働」まち全体を巻き込みながら、尽力している。
5「多様」旅人、住民を問わず、誰もが体感できる。

募集対象
九州エリアで以下の事業などに従事し、その地域ならではの伝統・伝承を守りながら、新しい「もの」「こと」「風景」を生み出している人物および団体
◎飲食業、菓子製造業、農業、漁業など
◎工芸、物産、お土産、体験プランなど
◎イベント、地域の産業・取組み、複数の事業者・コンテンツで構成するツーリズム形成など ◎宿泊施設、民泊など

スケジュール
2月24日〜3月31日 募集期間
4月25日 九州観光まちづくりAWARD設立総会
〜書類選考〜
5月30日〜6月2日 ノミネート者の視察
7月20日 検討委員会・受賞者決定
11月8日 表彰式

受賞者
大賞 大分・別府 「BEPPU PROJECT」
金賞(宿(おもてなし)部門 鹿児島・奄美大島 「伝泊」
金賞(食部門 熊本・和水町 「花の香酒造」
金賞(ものづくり部門 福岡・小倉 「小倉縞縞」
金賞(にぎわい部門 鹿児島・頴娃町 「頴娃おこそ会」
特別賞-NEXT CREATE- 鹿児島・阿久根 「下園薩男商店」

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審査委員会

2023年も素晴らしい取り組みばかりで、非常に拮抗した審査でした。今回は、女性が代表を務める団体も多く参加してくださり、女性活躍の時代の“いま”をキャッチしたアワードになったと思います。昨年の受賞者は、受賞を機にさらに飛躍しています。今回、受賞、ノミネートされた皆さまの、今後の発展を心より期待しております。

審査委員長
九州旅客鉄道代表取締役社長
古宮洋二
福岡県出身。九州大学工学部を卒業後、日本国有鉄道に入社。九州旅客鉄道では九州新幹線の全通と豪華列車「ななつ星in九州」の実現に尽力。2022年4月に現職に就任

ものづくりで素晴らしかったのは、小倉 縞縞。一度途絶えた小倉織を復活させた築城家の情熱のみならず、作品が現代的に洗練されて仕上がっています。伝泊においては、山下さんがリスクを負ってでも楽しそうに取り組む姿に、どれだけ愛が深いんだ! と胸打たれます。地域のために、ひと肌もふた肌も脱ぐ皆さんの活動に頭が下がります。

伝統技術ディレクター
立川裕大
長崎県出身。最先端の空間に伝統工芸のアートオブジェなどを別注製作するブランド「ubushina」と、国内初となる伝統工芸のラグジュアリーブランド「AMUAMI」を主宰

ホテルの専門家として感じたのは伝泊のすごさ。山下さんは、つくり方も見せ方もうまい! これからよりいっそう、グローバルに盛り上がっていくことは間違いないでしょう。もうひとつ感動したのが下園薩男商店。ウルメイワシを食べたときにまったく臭みがなく、こんなに美味しいものなら、わざわざ訪れる価値があると思わせてくれました。

ホテルジャーナリスト
せきねきょうこ
仏アンジェ西カトリック大学留学後、スイスの山岳リゾート地で観光案内所に勤務。環境・癒し・おもてなしを軸に現場主義を貫く。近著に『星野リゾート10の物語』など

4つの部門ができたことで、行ってみたい、食べてみたい!など各地での旅のイメージがつかみやすくなったのではないかと思います。印象的だったのは花の香酒造の神田さん。ひと言でいえば博覧強記。知識量と独自の哲学は感動的でした。下園薩男商店の下園さんの、地場産業との共生を図る、真っ当な活動を積み重ねている姿も印象に残りました。

菓子研究家
福田里香
福岡県出身。食にまつわるモノ・コトのディレクションを手掛ける。著書に『季節の果物でジャムを炊く』(立東舎)、『新しいサラダ』(KADOKAWA)ほか多数

毎回、「こんな方々がいるんだ!」と、九州が秘める可能性に驚かされます。私自身も芸術祭に関わる立場から、BEPPU PROJECTの、アイデアを集めて活動を継続させていく姿に刺激を受けました。世界的なアーティスト、アニッシュ・カプーアさんを呼んだのは本当にすごい。アワードの審査は私にとって大きな学びの機会になっています。

建築家
永山祐子
東京都出身。LOUIS VUITTON京都大丸店、ドバイ国際博覧会日本館などの建築を担当。受賞歴に、東京建築賞優秀賞(2018)、照明学会照明デザイン賞最優秀賞(2021)など

下園薩男商店はあれもこれもチャレンジしよう! と楽しみながら活動されているのが伝わってきました。お店もとても魅力的なのでまた行きたいです。頴娃おこそ会は温かな雰囲気と、行政と密に組んだスピード感ある活動が素晴らしいと思います。小倉 縞縞は格好いい女性の方々がすてきな作品をつくっていることに、パワーをいただきました。

俳優
宮﨑香蓮
長崎県出身。島原ふるさとPR大使。第11回全日本国民的美少女コンテスト演技部門賞受賞後、デビュー。ドラマや映画、舞台などで活躍。長崎の魅力を県内外に発信

頴娃おこそ会は、地域住民全体で町のために自発的に動いていることに驚きました。今後、クリエイティブが入ると、さらにクオリティが高いものになっていきそうです。また、BEPPU PROJECTは温泉地をアートで盛り上げ、収益を生み出す循環ができているのが素晴らしい。アートで地域おこしをする団体のお手本になるのではないでしょうか。

Discover Japan統括編集長
髙橋俊宏
岡山県出身。雑誌メディアを軸に、イベントや場づくりのプロデュース、デジタル事業や海外展開などにも積極的に取り組む。審査員やアドバイザーの実績も多数

まだまだある!
九州の素晴らしいヒト、モノ、コトを再発見する旅に出よう。

九州旅客鉄道代表取締役社長
古宮洋二

前回、反響をたくさんいただいたおかげで、2023年は、九州全域を応援するアワードを新設することができ、とても喜ばしく思っています。視察では、思わず童心に還って楽しんだ瞬間も多々あり、九州にはまだ知らない魅力、素晴らしさがあったのかという発見と感動の連続でした。
 
今回ノミネートされた15組の皆さんは、列車を降りてわざわざ行きたい! と思わせる、「旅の目的」となる素晴らしい取り組みをされている方ばかりです。各地にいらっしゃるので、ぜひ自分なりのコースを組んで九州をめぐっていただきたいですね。
 
審査員の皆さんからは、「まちづくりツアーや食ツアーなど、部門ごとに受賞者をめぐるツアーがあると楽しそう」、「それぞれの場所で孤軍奮闘している方々ばかりなので、受賞者を集めたシンポジウムを開催することで、お互いの知見を交換でき、さらに活動が発展しそう」など、アワードの意義をさらに高めるアイデアをたくさんいただきました。

「九州観光まちづくりAWARD」で賞を取ることが、地域の励みとなり、さらなる飛躍を後押しできるよう、アワードそのものを成長させていくことが、これからの私たちの課題です。引き続き、人を想い、地域を想って活動される皆さんを応援していきます。

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西九州新幹線かもめ開業記念
「西九州観光まちづくりAWARD」

 
2022年9月23日に長崎駅と武雄温泉駅間を結ぶ西九州新幹線の開業に伴い、
創設した「西九州観光まちづくりAWARD」も合わせてご覧ください。
 
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text: Nozomi Kage photo: Hiromasa Ohtsuka
Discover Japan 2023年10月号「私を癒す15の旅。/九州」

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