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《タケフナイフビレッジ》
越前打刃物の職人が集まる「村」とは?
|渋谷パルコ「タケフナイフビレッジ 企画展」

2026.7.17
《タケフナイフビレッジ》<br>越前打刃物の職人が集まる「村」とは?<br><small>|渋谷パルコ「タケフナイフビレッジ 企画展」</small>

福井・越前の地で約700年の歴史を持つ越前打刃物。15社の工房が共同で製作に取り組む「タケフナイフビレッジ」では、職人たちが技術を高め合い、産地全体の未来をつくる。
東京・渋谷パルコ Discover Japan Lab.では、2026年7月18日(土)~26日(日)にかけて「タケフナイフビレッジ 企画展」を開催。個性がほとばしる越前打刃物が勢揃い。

タケフナイフビレッジ(たけふないふびれっじ)
福井の伝統的工芸品「越前打刃物」の組合であり、共同工房。15社の刃物会社が集い、50名以上の職人が、伝統の打刃物とインダストリアルデザインを融合させた刃物づくりを行っている。

皆で知恵を出し合い、
産地全体の未来をつくる

薄さを極めた越前打刃物
刃板を2枚重ねて打つ「二枚広げ」。厚みが出るためハンマーの力がよく伝わって薄く伸び、熱を保つため回数を多く打て、切れ味がいい包丁になる

かつて北前船が寄港し、国府が置かれた福井・越前。この地に息づく越前打刃物の歴史は、約700年前、京都の刀匠・千代鶴国安ちよづるくにやすが名剣を鍛える水を求めてたどり着いたことからはじまる。千代鶴は刀剣をつくるかたわら、近隣の農民のために鎌を製作した。

時代が下り、越前は包丁の産地として発展する。しかし昭和の頃は問屋が力をもち、職人たちは自分の名を包丁に刻むこともできない。さらにステンレス素材が普及し、大量生産が可能な型抜き刃物が登場。手作業を信条とする越前打刃物は厳しい局面に立たされた。

暮らしと伝統工芸をつなぐデザイン
伝統をリスペクトし、人間工学に基づいた機能性を追求する川崎和男氏によるデザイン。このステンレス包丁は軽量化のため、柄の中心を空洞にしている

その状況を変えようと立ち上がったのが、それぞれ小さな工房を営む10名の親方たちだった。1983年、福井出身のデザイナー・川崎和男氏と手を組み、オリジナルブランド「タケフナイフビレッジ」を設立。用と美を兼ね備えた包丁だけでなく、パッケージまでデザインするという、当時としては画期的な挑戦に踏み出した。試行錯誤の末に誕生したステンレス包丁「クレウス」は、40年以上経ったいまもなお人気だ。

10名の親方はほどなくして組合を立ち上げ、共同工房となる建物を建設。40~50代だった彼らは一人あたり3000万円の借金を背負いながら、産地の未来に賭けた。

「親父たちが創業時に掲げた7つのポリシーのひとつに『伝統は時に裏切ることも必要だ』とあります。伝統的な素材や製法に縛られていては、新しく便利なものはつくれませんから」と、「Sharpening four」の戸谷祐次さんは話す。

15社共同で製作に取り組む「村」

越前打刃物の担い手である10名の職人が、10社からなる協同組合として設立したタケフナイフビレッジ。「ビレッジ(村)」と入れたのは、ゆくゆくはこの地で独立した職人たちがここを拠点とし、村のようになるようにと願ってのこと。現在は新館が加わり、15社の工房や、製品を展示販売するショップになっている

現在、タケフナイフビレッジには15社、50名ほどの職人が集う。同じ屋根の下、壁のない工房で肩を並べて仕事をする光景は独特だ。互いに優れた技を取り入れ、改善すべきところは正せる柔軟性がある。その日々の積み重ねが、産地全体の技術を磨き続けている。

工房の個性が表れる鎚目つちめに注目!
中心の硬い鋼を柔らかい金属で挟み、ハンマーでたたくことでうねりが発生する性質を利用。鍛造後に磨いてはじめて波紋のような美しい模様が出る

「先代から受け継いだ僕らは、新しいフェーズに入っています。同じ場所で仕事をしながら、それぞれの個性を伸ばす。そして、この仕事に憧れる若者を増やし、越前打刃物を盛り上げていきたいです」

いまやタケフナイフビレッジの包丁は海外のシェフからも高い評価を受け、工房には連日、国内外から見学者が訪れるという。それもそのはず。伝統を守りつつ超えていく越前打刃物の最先端が、ここに勢揃いしているのだから。

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渋谷パルコ《タケフナイフビレッジ 企画展》
個性豊かな越前打刃物、大解剖!|前編

 
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タケフナイフビレッジ 企画展
会期|2026年7月18日(土)~26日(日)
会場|Discover Japan Lab.
住所|東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷PARCO 1F
Tel|03-6455-2380
営業時間|11:00~21:00
定休日|不定休
※詳細は公式Instagram(@discoverjapan_lab)にてご確認ください。
※サイズ・重量は掲載商品の実寸です。同シリーズでも個体差があります。販売価格は要問い合わせ。
Discover Japan公式オンラインショップでは、本展の一部作品を2026年7月21日(火) 20時より順次販売予定です。(店頭の販売状況により日程・内容が変更になる場合があります)

タケフナイフビレッジ 企画展
01|「タケフナイフビレッジ」とは
02|個性豊かな越前打刃物、大解剖|前編
03|個性豊かな越前打刃物、大解剖|後編

text: Yukie Masumoto photo: Yuko Okoso
2026年8月号「海へ 山へ」

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