TRAVEL

福井に魅了される複合施設《ESHIKOTO》
黒龍酒造が目指す未来の観光【前編】

2023.4.25
福井に魅了される複合施設《ESHIKOTO》<br><small>黒龍酒造が目指す未来の観光【前編】</small>

福井の銘酒「黒龍」の酒造り、そして福井の伝統工芸にも深くかかわる九頭竜川。その雄大な景色を眺める酒蔵観光施設「ESHIKOTO」が創造するのは、日本酒を通して人と文化をつなげる酒蔵ツーリズムの未来図だった。

「酒樂棟」にあるテイスティングバーでは、季節ごとに表情を変える九頭竜川の絶景を眺めながら、ESHIKOTO限定の泡酒、日本酒、梅酒が味わえる

福井を感じ、味わう新たな酒蔵観光施設

銘酒「黒龍」を擁するホールディングカンパニー「石田屋二左衛門」が、福井の酒造りの源でもある九頭竜川のほとりに建築した酒蔵観光施設が「ESHIKOTO」だ。敷地面積約3万坪のうち約1万坪の敷地内に、黒龍酒造の酒と北陸の食を楽しむ「酒樂棟」と、泡酒の二次発酵セラーを備えた「臥龍棟」を2022年6月にオープンさせた。雄大な自然を一望できるこの土地で、酒を核とした人と人との出会いを促し、福井の食文化や伝統工芸の素晴らしさを発信していくという。
 
「私が訪ね歩いた世界中から愛されているフランスやアメリカのワイン銘醸地は、ここ永平寺町よりもずっと田舎町。そこで出合ったのは、風土や食、人との交流を楽しむツーリストたちの笑顔でした」と、石田屋二左衛門の水野直人代表は語る。
 
九頭竜川流域の風土を醸す酒、福井をはじめとする北陸のフードエクスペリエンス、そこに融合する伝統工芸、自然と調和する建築美。約10年の構想を経て誕生した「ESHIKOTO」を訪れると、まったく新しい酒蔵ツーリズムのかたちがあった。

山肌を覆う雪が解け出し、九頭竜川の源となる。この伏流水が黒龍の酒造りにも使われている。九頭竜川は「黒龍川(くつれうがわ)」と呼ばれていた
「ESHIKOTO」とは、えし=よいの意味で、つまりは「よいこと」。自然と地元、人を愛することで、個がつながり、新しい流れが生まれることを願う

読了ライン

 

≫次の記事を読む
 

 

text: Nobuhiko Mabuchi photo: Kenji Okazaki
Discover Japan 2023年4月号「すごいローカル見つけた!」

福井のオススメ記事

関連するテーマの人気記事