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うつわ作家・松本かおるが愛する
石川・金沢の美味

2024.6.19
うつわ作家・松本かおるが愛する<br>石川・金沢の美味

金沢に拠点を移し、作陶に取り組む松本かおるさん。美味しいものをこよなく愛し、すっかり街に溶け込んでいる松本さんのとっておきのスポットをご紹介!美味に寄り添ううつわ使いも必見です。

我流と言いつつ、鮮やかなお点前を見せてくれた松本さん。気分転換やひと息入れたいとき、気負うことなく茶道具を手にする。愛用する漆器の棗は、昨年まで5年暮らした輪島のもの

松本かおる(まつもと かおる)
東京都出身。2008年に備前陶芸センターで陶芸技術を習得し、備前焼作家・星正幸氏に師事。’09年より都内で焼締め陶芸教室を開始。長野県への移住を経て、石川県輪島市を拠点に作陶に取り組む。2023年2月より金沢市在住。

「もてなし上手な金沢の人々との会話も魅力です」

昨年から金沢で暮らしはじめた松本かおるさん。「移住先を考えたとき、湧水がくめて温泉があることが条件で、金沢がぴったりでした。長野や輪島に住んでいる頃から日常的に湧水をくみに行っていて。金沢のいまの家からも車ですぐの場所にひっそり湧いているところでくんで、お料理やお茶などに使っています。温泉も近くにあるし、街自体もコンパクトにまとまっていて、大体どこへでも歩いて行けるところも気に入っています」と笑顔で語る。

床の間に飾られた、すらりと端正な花器も松本さんの作。焼締めに白漆を施した独特の質感は、どこか竹筒のようなナチュラルさが。梅の枝を伸びやかに生ければ、和室にすがすがしい空気が満ちる

松本さんの自宅は、工房を兼ねた一軒家。和室が中心で、炉を切った本格的な茶室も設けられている。加賀藩の城下町として茶道文化が息づく金沢は、茶の湯がことのほか身近な存在。松本さんも日常的に抹茶に親しんでいるという。「茶道ではお菓子を先にいただいてからお茶、という流れが正しいと思いますが、私はケーキとコーヒーみたいな感覚で交互に味わうのが好き。休憩のときは、専らフリースタイルで楽しんでいます」。景色の美しい焼締めの茶碗は自作の品。持ってみると、惚れ惚れするほど心地よく手に馴染む。「私自身が普段使いしたいと思ううつわをつくっています」。

そう、松本さんにとってうつわは日々の食と切っても切れない関係だ。

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text: Aya Honjo photo: Yoshihito Ozawa
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