「天の製茶園」が森の再生として提案実践する“森のお茶会”とは?【後編】
無農薬、無化学肥料のお茶づくりを続ける茶園「天の製茶園」の3代目・天野浩さんは、さらなる新しい挑戦として森の再生や山づくりに取り組んでいる。新たな森の活用法として提案し、全国に伝えている「森のお茶会」の魅力に迫ります。
山づくりから誕生する
「森と種とお茶」
森づくり、森の再生をコンセプトに掲げる「森と種とお茶」のラインアップ。市場には出回らない自然生態の茶葉は、お茶の世界が自由で広かれていることを教えてくれます。
世界でも珍しい自然生態の紅茶
「自然生態 手摘み紅茶」
自然に生えるやぶきたの新茶を春に手摘みし、酸化発酵させて仕上げる一番紅茶。身体にすっと染み入る飲み心地は、ほかでは得られない感覚。渋みやコクの強さではなく、茶葉本来の力強さを味わえる。
鼻に抜ける美しい香りに驚く
「自然生態 青茶(烏龍茶)」
春摘みの茶葉を丁寧に水分を飛ばし、少し発酵させ(萎凋)、香りを立ち上げてから釜炒りをしてゆっくり乾燥。花のような美しい香りの烏龍茶に仕上げた。古樹の在来種から生み出される、独特の風味も特徴的。
古樹の新芽を手摘みし、天日干しに
「自然生態 さいせい緑茶」
春に手摘みした新芽を釜炒りした後、天日干しで乾燥させた、晒青(さいせい)緑茶。在来の古樹の力強い風味や、ナチュラルワインにも通じるミネラル感が秀逸。太陽の香りがする。
市場に出回らない稀少な釜炒り茶
「自然生態 釜炒り茶」
茶葉を釜で炒ってつくる釜炒り茶は、通常の煎茶にはない独特の釜香や味わいが魅力。風味を湯に移すイメージで、ゆっくりと抽出するのがおすすめ。ガラスの茶器ならフルリーフが開く姿も楽しめる。
自然の菌につくりをゆだねる
「自然生態 石鎚黒茶」
愛媛の西条で少量のみ生産される石鎚黒茶。蒸し上げた茶葉を木箱に入れて山に寝かせ、さらに森の菌を付着させることで、嫌気性と好気性のふたつの発酵を行う。ほのかな酸を感じる、神秘的な逸品。
熊本の風土を映し出す野草茶
「季節で変わる─森の野草ブレンド─」
土地のカワラケツメイシ、ニッケ、くろもじ、すぎなを丁寧に集めて乾燥させ、ブレンド。苦みやえぐみはなく、澄んだ出汁のような旨みとすっきりした飲み口が感じられ、後を引く。野草は季節ごとに替わる。
「森と種とお茶」
https://mori-tane-cha.shop-pro.jp
天の製茶園のお茶は
渋谷パルコで購入いただけます!
渋谷パルコで購入いただけます!
天の製茶園のお茶が渋谷パルコ「Discover Japan Lab.」にて販売中。ぜひお立ち寄りください!
取り扱い商品|天の烏龍茶(650円)、山椒ニッケ紅茶(650円)、天のほうじ茶(500円)、天のしょうが紅茶(650円)、天の紅茶(500円)
Discover Japan Lab.
住所|東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷PARCO 1F
Tel|03-6455-2380
営業時間|11:00~20:00
定休日|なし
Instagram|@discoverjapan_lab
※うつわはすべて数量・期間限定販売
※営業時間の変更の場合がありますので、最新情報は渋谷PARCOの営業時間(https://shibuya.parco.jp)をご確認ください
text: Akiko Yamamoto photo: Yoshihito Ozawa
Discover Japan 2021年11月号「喫茶のススメ お茶とコーヒー」