山梨の老舗日本酒蔵 笹一酒造が手がける
カフェ「SASAICHI KRAND CAFE」
寛文元年創業の山梨を代表する老舗酒蔵「笹一酒造」が運営する、老舗酒蔵カフェ「SASAICHI KRAND CAFE(ササイチ クランド カフェ)」。自家製の酒粕や山梨県の素材を生かした“身体にやさしい”をテーマに、笹一酒造のカフェを通してお酒が飲めない方にも日本酒の発酵文化を味わい、愉しんでもらいたいという想いが込められている。そんな老舗日本酒蔵「笹一酒造」が手がけるカフェとは……。
笹一酒造は、寛文元年(1661)に創業した花田屋から、大正8年(1919)に酒造りを継承した歴史ある酒蔵。全国でも珍しく日本酒以外にワインや焼酎など、幅広くアルコール飲料を手がけていて、日本酒だけでなくワインでも受賞歴がある。
敷地内には、酒蔵の歴史に触れながら、そこで実際に作った酒粕や、酒造りに使用している仕込水などを取り入れた「SASAICHI KRAND CAFE」と、試飲専用のカウンター(有料&無料)や、ギャラリースペースで、ゆっくりと日本酒を味わい、お酒の文化を知ることができる「酒遊館」が併設され、ここでしか味わえない体験を愉しめる。
SASAICHI KRAND CAFEは、笹一酒造の酒粕など、原材料から酒蔵ならではのこだわりが詰まっている。カフェで使用するすべての水は、笹一酒造の日本酒の醸造に使われる、まろやかな口当たりが特徴の仕込水。そのほかにも、忍野八海(おしのはっかい)の八海豆腐で作った豆腐の白玉など、特に山梨産の素材を使用することで、ひとつひとつが地域に根ざしたカフェメニューとなったいるのが特徴的だ。
また、フードやスイーツは全てノンアルコールで、お酒が飲めない方や、子どもにも安心してゆっくりと過ごせる場所となっている。
お酒が飲めない方にも、
発酵文化の素晴らしさを届けたい
2021年の春には、甘酒や仕込み水を使った新メニューが誕生。自家製の酒粕でつくるアイスクリームを主役とした「笹一 甘酒アイスパフェ」や「笹一 吟醸クリームあんみつ」。酒づくりに使用する仕込み水で淹れる「笹一 仕込み水コーヒー」など、素材の味を生かすことにこだわったメニューを用意。
新メニュー開発の背景
笹一酒造は、350年以上にわたり山梨県で酒造り続けてきた。大月市の直売ショップは山梨県の玄関口に位置し、毎年多くの来場があったが、新型コロナウイルスの影響により自家用車で訪れる人たちが増えたことをきっかけに、ドライバーの方や体質的にお酒が飲めない方にも、日本の発酵文化の奥深さや、笹一酒造が誇る醸造技術の高さを愉しんでもらいたいという思いがあったそうだ。
そこで、2019年にリニューアルした「SASAICHI KRAND CAFE」にて、人気の酒粕かき氷などに加え、酒粕や甘酒などを使ったスイーツを開発。素材を扱う酒蔵らしく、できるだけ原材料から手作りで、さっぱりとした後味に仕上げることにこだわっている。
「笹一 甘酒アイスパフェ」と「笹一 吟醸クリームあんみつ」は、自家製の甘酒アイスを主役に、白玉、あんこ、寒天など和の素材を組み合わせた和のスイーツ。もちもち食感の白玉とさっぱりとした寒天が、アイスのほのかな日本酒の香りを引き立てる。
笹一 甘酒アイスパフェ
価格|1150円(税込)
笹一 吟醸クリームあんみつ
価格|950円(税込)
※アルコールは含まれていない
※5大アレルギー:乳製品
「笹一 仕込み水コーヒー」は、笹一酒造の日本酒の醸造で使われる仕込み水で、丁寧に抽出したコーヒーです。笹一の仕込み水ならではの、柔らかくまろやかな口当たりが際立つ。使用するコーヒー豆は、山梨県甲府市の人気カフェ「AKITO COFFEE」が、仕込み水に合わせて焙煎したオリジナル。
笹一 仕込み水コーヒー
価格|500円(税込)
「手作り」と「仕込み水」にこだわることで、
雑味のない後味に。
発酵技術とともにこだわったのが、できるだけ素材から手作りすることと、仕込み水を使用すること。通常は冷凍の既製品を使うことも多い白玉には、白玉粉と山梨名物の八海豆腐を合わせることでモチモチとした食感を表現。寒天やコーヒーには、酒づくりに使われる仕込み水を使用している。かつて江戸城での茶会にもわざわざ運ばれたとされる富士の銘水を惜しみなく使うことで、雑味がないさっぱりとした後味に仕上げている。
酒蔵の歴史に触れながら、山梨の素材をふんだんに使用した、酒蔵カフェでしか味わえない体験をしてみてはいかが。
SASAICHI KRAND CAFE(ササイチ クランド カフェ)
住所|山梨県大月市笹子町吉久保26
営業時間|平日11~16時(15時30分LO)、土・日曜、祝日10~16時(15時30分LO)
定休日|無休
酒遊館
営業時間|9:30~18:00
定休日|年中無休