子供連れでも泊まれる！
日本の美しさを堪能できる名旅館【東日本編】

子連れだと泊まれる宿が限られてしまうと思いがちの皆さん。極上のおもてなしで評判のいい名宿には、赤ちゃん連れや子連れでも安心して泊まれる宿があるんです。今回は、家族で泊まりたい東日本の旅館を紹介します。

多忙な日々に一息を
栃木県「那須別邸 回」

栃木県、那須連山のふもとに位置する客室わずか9室の日本旅館、「那須別邸 回」。御用邸に連なる約2500坪という広大な敷地に立つ隠れ宿の客室は、数寄屋造りの離れが1棟とスイートタイプの客室が8室のみ。子連れでも安心して泊まれる。

親子3代の心を継ぐもてなし
静岡県「オーベルジュ 花季」

旅館というよりも一軒の瀟洒な民家。シェフで女将の細やかな心遣いがうれしい「オーベルジュ 花季」。まるで子供を連れて田舎の実家に帰ってきたかのような心温まる滞在ができる。祖母が大女将、母が女将、娘がシェフをつとめ、3代にわたる女性が営んでいた宿だ。いまは娘一人が孤軍奮闘して守り続けている。

緑の中の貸し切り風呂
群馬県「つつじ亭」

古くから愛されてきた日本を代表する名湯、草津温泉。この湯を存分に楽しめる名宿が「つつじ亭」だ。草津温泉の中心地である湯畑から少し離れた地に建つ、極めて小さな宿である。子連れなら本館がおすすめ。本館に宿泊者のみが利用できる、大きな貸切露天風呂「玉の湯」を堪能したい。

和洋折衷の上質な空間
群馬県「香雲館」

名湯として古くから知られる伊香保温泉。多くの温泉宿が建ち並ぶが、中でも随一の名宿が「香雲館」だ。文久年間創業という宿の別館として建てられたこの宿は、わずか10室のみの小さな規模。それぞれの客室は意匠が異なり、平安の都から、室町時代、江戸の昔、はてはルイ王朝の盛りまで、まさに伊香保のたどってきた年代がデザインされている。

カウンターで美味に舌鼓
山形県「名月荘」

城下町でもある上山にある温泉旅館「名月荘」。部屋の風呂か大浴場か、ベッドか布団か、食事は部屋かカウンターダイニングか……。子連れだからこそ部屋を選び、食の時間と場所を選択し、その内容まで選べるのが嬉しい。

名湯と地酒を心ゆくまで楽しめる
福島県「お宿 花かんざし」

安達太良山のふもとに位置し、開湯1200年の歴史を誇る岳温泉。その中にある「お宿 花かんざし」では、源泉掛け流しの露天風呂に浸かりながら地酒を楽しめる。部屋は、レトロモダンなしつらえの「宵待草」の間が一番のおすすめ。緑豊かな庭を眺める和室と、奥にはベッドルームがあり、庭には露天風呂も付いている。

大涌谷から湧き出る白濁の湯
神奈川県 仙郷楼 別邸「奥の樹々」

箱根外輪山に囲まれて、標高650m付近にある高原地帯にあるのが仙石原。ここも多くの人気を集める、箱根を代表する温泉地だ。そんな仙石原には、優れて評判の高い湯宿「仙郷楼」がある。その別館的存在として建てられたのが別邸「奥の樹々」。離れ形式の客室は全部で6室という瀟洒な佇まい。すべての客室は10畳の間がふた間続きで、眺めのいい露天風呂を備えている。

泊まり心地のいい宿
神奈川県「強羅花扇 円かの杜」

箱根で極上の贅を味わいたいのなら、まず行くべきは「円かの杜」。規模や部屋、湯、味、すべてにおいて過不足のない泊まり心地のいい宿だ。全室露天風呂付きなので、子連れで存分に楽しむことができる。

魯山人も愛した加賀の名湯宿
石川県「あらや滔々庵」

北陸を代表する温泉地・山代温泉にある宿「あらや滔々庵」。江戸時代には、前田家歴代藩主に愛され、明治に入ってからは皇族も訪れたり、伝統と格式のある旅館だ。北大路魯山人もかつて滞在したという「御陣の間」は昔ながらに、「若菜」、「九谷・兼六」などは広々としたオープンエアのバスルームと、ローベッドを備えた寝室をしつらえ、モダンなインテリアをまとう軽やかな客室になっている。

この冬は東日本を旅行しようと思っているみなさん。子連れだからといって選ぶ宿を妥協せず、“本物”のもてなしを体験できる宿で、温泉や美食、絶景を家族で楽しもう。

Discover Japan_TRAVEL「味わいの名宿」