青森県弘前市〈二唐刃物鍛造所〉
刀鍛冶の名門がつくる包丁
青森県弘前市の「二唐刃物鍛造所」は、常に邁進し高みを目指す刀鍛冶の名門だ。
東京・渋谷パルコのDiscover Japan Lab.で2024年7月8日(月)〜7月21日(日)にかけて開催される「食のための道具展」にも並ぶ食卓の名脇役を紹介しよう。
Discover Japan公式オンラインショップでは、本展の一部作品を7月11日(木)20時より順次販売予定です。(店頭の販売状況により日程・内容が変更になる場合があります)
二唐刃物鍛造所(にがらはものたんぞうじょ)
はじまりは約350年前。津軽藩より作刀を命じられて以来、かつては刀のみならず軍船や大砲も製造していた。1949年に現在の「二唐刃物鍛造所」を創業。2007年12月、同所の製品が「青森県伝統工芸品」に認定された。
ねぷたのような力強さと
津軽塗のような繊細さが融合
青森県弘前市。津軽藩の「お抱え刀工」として鍛造に励んできた「二唐刃物鍛造所」。350年以上経った現在においても、現状にあぐらをかくことなく、理想の刃物を模索し続けている。
「究極の切れ味を求め過ぎると刃こぼれしやすくなり、欠けにくい包丁を求め過ぎると切れ味がイマイチに。常にバランスの取れた商品を目指しています」(二唐刃物鍛造所・古川晃裕さん)
近年は津軽らしさを取り入れた「暗紋」シリーズの包丁も展開。妥協することなく、試作と失敗を繰り返した後に完成した包丁は、芸術品と見紛うほどの美しさ。もちろん切れ味も抜群で、料理の喜びを再認識させてくれる。
作品ラインアップ
ペティ(VG10)
デザイン性と機能性に優れた一本。切れ味がよく刃も欠けにくいので、扱いやすい。料理人はもちろん家庭で料理を楽しむ人にも。
サイズ|刃渡り140㎜、柄125㎜
重量|85g 価格|2万2500円
三徳(暗紋)
中津軽にある暗門の滝からヒントを得た作品。独特の水玉模様は津軽塗の模様にも似ていて、津軽らしい雰囲気を醸し出している。
サイズ|刃渡り165㎜、柄145㎜
重量|160g 価格|7万5000円
牛刀(SG2)
同所の中でも熟練の職人だけが制作を担当。切れ味抜群。料理のプロや、切れ味を求める料理好きの人におすすめしたい一本。
サイズ|刃渡り200㎜、柄150㎜
重量|165g 価格|3万9900円
読了ライン
食のための道具展
会期|2024年7月8日(月)〜7月21日(日)
会場|Discover Japan Lab.
住所|東京都渋谷区宇田川町15-1渋谷PARCO 1F
Tel |03-6455-2380
営業時間|11:00〜21:00
定休日|不定休
※最新情報は公式Instagram(@discoverjapan_lab)などで随時紹介しています。ぜひチェックしてみてください。
※掲載商品は一部であり、店頭にはさまざまなうつわが並びます。
※サイズ・重量は掲載商品の実寸です。同じシリーズでも個体差があります。
text: Misa Hasebe photo: Kazuya Hayashi
2024年8月号「知的冒険のススメ」