散歩がてら出かけたい温泉共同浴場3選
|由布院温泉に見る
これからの温泉保養地の在り方③
由布院温泉での保養滞在では、散歩がてら温泉共同浴場に出かけるのもおすすめだ。平安時代に開湯した塚原温泉の「火口の泉」、地元住民から観光客まで多くの人が訪れる「ゆのつぼ温泉」、由布院で最も古い共同浴場の「加勢の湯」を紹介しよう。
連泊し、外に出ることで世界が変わる
最初は温泉と部屋を行き来して宿の中でのんびり過ごす人が多いが、何日か連泊するとだんだん行動範囲が広がってくる。外の温泉にも出掛けてみよう、自転車でサイクリングしよう、少し遠出してランチと買い物をしてみようなどと動き出す。日を重ねるごとにお気に入りの店もできて、また来たよと言える馴染みの場所もできたりする。そうなってくると、リピート必至だ。連泊すると世界が変わる。3日過ごすと次は1週間、そうなると本当に暮らす感じの温泉滞在が身について1カ月でも過ごせそうな気がしてくる。
01|《塚原温泉 火口乃泉》
平安時代から湧く日本三大薬湯
平安時代に開湯した塚原温泉は、酸性・含鉄(Ⅱ、Ⅲ)−アルミニウム−硫酸塩泉、pH1.9の強酸性で由布院温泉とはまったく異なる泉質。殺菌と肌の活性化が期待でき、豊富な鉄分で身体の芯までしっかり温めて発汗を促し、代謝をサポート。新鮮な源泉が注がれる湯船の温泉の色は緑がかった透明。
住所|大分県由布市湯布院町塚原1235
Tel|0977-85-4101
営業時間|1〜2月10:00〜17:00(受付)
※季節で変動あり
定休日|荒天時臨時休業あり
料金|500円
02|《ゆのつぼ温泉》
住民にも観光客にも愛されている
賑やかな湯の坪街道から一歩奥にある共同湯で、入り口の箱に料金を入れて入る。日常の湯として利用する地元の方が多い。アルカリ性単純温泉の源泉かけ流しの湯はやや熱めで、ぎゅっと包まれるような新鮮さを感じる。
住所|大分県由布市湯布院町川上1087-1
Tel|なし
営業時間|10:00〜22:00(変動あり)
定休日|なし
料金|200円
03|《加勢の湯》
ルールを守って大切に入りたい
140年以上の歴史がある湯
明治14年に建築された由布院で最も古い共同浴場。大杵社参道入り口にあるが駐車場がないため、徒歩で向かう。弱アルカリ性単純温泉の柔らかな湯。地域の方が管理している貴重な湯なので、ルールを守って大切に入ろう。
住所|大分県由布市湯布院町川南394-1
Tel|なし
営業時間|7:00〜22:30
定休日|なし
料金|100円
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00|大分《由布院温泉》温泉保養地としての新たな挑戦
01|“由布院暮らし”ができる滞在型宿《STAY玉の湯》
02|由布院で保養滞在できる2つの宿
《束の間》《由布院 いよとみ》
03|散歩がてら出かけたい温泉共同浴場3選
04|快適な滞在をかなえてくれる美味しい店5選
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06|100年先の未来を見据える、温泉宿の新たな取り組み
text: Hiroko Ishii photo: Azusa Shigenobu 取材協力=九州観光機構
Discover Japan 2024年2月号「人生に効く温泉」