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由布院で保養滞在できる2つの宿
《束の間》《由布院 いよとみ》
|由布院温泉に見る
これからの温泉保養地の在り方②

2024.2.28
由布院で保養滞在できる2つの宿<br>《束の間》《由布院 いよとみ》<br><small>|由布院温泉に見る<br>これからの温泉保養地の在り方②</small>

さまざまなニーズに応える多様な宿がある由布院温泉。保養滞在する際にぜひ利用したい2つの宿、「束の間」と「由布院 いよとみ」を紹介する。

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居心地のよい空間で、ゆったりと暮らすように

泊まる側も受け入れる側も、旅のかたちは多様になってきている。由布院温泉は、個人経営の個性ある宿も多く、その多様性も魅力のひとつだ。
 
「束ノ間」は2016年頃から、改装を重ねてゆるやかに滞在型温泉保養に特化した宿に。ワーケーション的な滞在者だけでなく、ノマドワーカーの受け入れや、アーティスト向け湯治型創作・製作作業スペースのwork studioもある。温泉がある時間を自由に楽しんでもらう場づくりへの情熱を感じる。
 
「由布院 いよとみ」は1泊で楽しむファミリーからスポーツ合宿、ビジネス利用など、観光&滞在のハイブリッド型でしなやかに時代を生きている。

青い温泉と蒸し釜もある保養の集落
《束ノ間》

ワークスペースもある自分の部屋をイメージした現代湯治宿舎「湯倫舎」は、白を基調にした3部屋の建物。大露天風呂はすぐ横だし、専用の温泉蒸し釜やキッチン、洗濯機もある。1泊から泊まれるが連泊すると1名4400円〜。仲間と借り切るのも楽しそう

温泉とともに暮らすように滞在する温泉保養集落。温泉付きの部屋と、シンプルステイ型の建物がある。食事の提供はなく、みんなの台所(有料)や温泉蒸し釜、部屋の簡易キッチンで調理するか、外食。セカンドホームのような、新しい湯治型滞在文化を生み出している。ミルキーブルーの温泉は夢の世界のよう。温泉に浸かれば、さらにうっとりで、とろんとろんの美容液のような感触だ。泉質はナトリウム−塩化物泉でメタケイ酸が肌へ水分を運び、塩の被膜で潤いを閉じ込める美肌湯。

温泉蒸し釜での自炊が楽しい。不定期で野菜マルシェも
長期滞在にいい湯倫舎
敷地内から湯煙が

プロスポーツの合宿でも利用される
元気になれる宿
《由布院 いよとみ》

広い湯船の内湯も貸し切りで。由布院の中でも原生林が残る湯山から湧く温泉にパワーを感じる

滞在プランを見るだけでは想像ができないが、広島東洋カープの「湯布院リハビリキャンプ」はこの宿での恒例。プロスポーツ選手が温泉で身体を調整する滞在を支えてきた。ストレスなく滞在し元気を取り戻していく場所としてリピートするファンも多い。5つある温泉はすべて貸し切りで、誰にも気兼ねせず温泉に浸かれる。食事の美味しさとボリュームも評判。地鶏、黒豚、豊後牛に関あじの姿造りなど肉や魚はもちろん、米や野菜も地産地消で身体に活力を与えてくれる料理だ。

2010年に由布院のデザインチームと一緒に改装。居心地がよい部屋で気楽な滞在ができる。窓からの木漏れ日に癒される

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散歩がてら出かけたい温泉共同浴場3選
 
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束ノ間
住所|大分県由布市湯布院町川上444-3
Tel|0977-85-3105(9:00〜21:00) 
料金|【湯倫舎】1泊6500円〜(税・サ込)
定休日|火・水曜

由布院 いよとみ
住所|大分県由布市湯布院町川南848
Tel|0977-84-2007 
料金|【本館】1泊2食付1万3000円〜(税・サ込)

text: Hiroko Ishii photo: Azusa Shigenobu 取材協力=九州観光機構
Discover Japan 2024年2月号「人生に効く温泉」

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