HOTEL

こころあたたまる里山の宿
《古民家の宿 おかべ》
作家・柏井壽さんの「心に残る」
上質な滞在を彩る名旅館の朝食

2023.7.4
こころあたたまる里山の宿<br>《古民家の宿 おかべ》<br><small>作家・柏井壽さんの「心に残る」<br>上質な滞在を彩る名旅館の朝食</small>

しつらえ、もてなし、夕食……名旅館の滞在の醍醐味は数あれど、滞在のトリを務めるのが朝食。名旅館ではどんな朝食を供しているのか。多くの名旅館を知る作家の柏井壽さんに、心に残る朝食を教えてもらいました。最後は、こころあたたまる里山の宿「古民家の宿 おかべ」を紹介します。

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「一日に必要な野菜350g、30品目を盛り込んだ献立を提供したい」という女将考案の朝食

宿の朝食は一日を健やかに過ごすためのものであってほしいですね。
 
身土不二という言葉通り、地元の旬の食材や伝統食は、健康を保つのに最適です。
 
富山県南砺市にある「古民家の宿 おかべ」の朝食はまさに身土不二です。
 
五箇山豆腐の厚揚げ、ユズ味噌大根などが入った“お煮しめ”や、昆布とニシンの煮物はこの地の郷土食。これに地場の野菜をふんだんに使ったサラダや和え物、お浸し、自家製漬物などがずらりと並ぶ朝食は圧巻です。
 
さらにリクエストに応じて、鹿や猪の肉が入ったジビエ朝カレーや地元で醸す黒ビールも供されるのですから、唯一無二の宿朝食と言えます。

1927年に建てられた古民家を活用

富山県南砺の利賀村にある宿は、その名の通り築100年を数える豪壮な古民家に泊まれることで人気を集めている。元は村長宅だった古建築ながら、近年リニューアルされ、立派な露天風呂も備え、快適に過ごせる湯宿だ。栄養士でもある女将がつくる料理は、地元の野山の幸をふんだんに使い、素朴な味わいながら、洗練された佇まいだ。

2022年に誕生した和洋室

【朝食のスタイル】
食事処(8:00もしくは8:30いずれか2部制)
 
古民家の宿 おかべ
住所|富山県南砺市利賀村長崎112
Tel|0763-82-5229
宿泊料金|1泊2食付1万5000円〜(税・サ込)
客室数|4室
IN|15:00 OUT|10:00

読了ライン

《作家・柏井壽さんの「心に残る」名旅館の朝食》
1|兵庫県神戸市・陶泉 御所坊
2|静岡県・あさば
3|広島県・庭園の宿 石亭
4|佐賀県・洋々閣
5|熊本県・石山離宮 五足のくつ
6|愛知県・はづ木
7|富山県・古民家の宿 おかべ

photo: Makoto Ito
Discover Japan 2023年5月号「ニッポンの朝食」

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