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《æ/アッシュ》zero-waste cafe & bar
廃棄ゼロをテーマにしたサスティナブルカフェバー

2022.7.13
《æ/アッシュ》zero-waste cafe & bar<br><small>廃棄ゼロをテーマにしたサスティナブルカフェバー</small>

国内でさまざまなテーマのカクテルバーを運営するSG Groupが、「zero-waste(廃棄物ゼロ)」をテーマに掲げた、サステナブルなカフェ&バー『æ/アッシュ』を2022年5月30日“ごみゼロの日”に渋谷・神南にオープンした。バリスタチャンピオンの石谷貴之氏をパートナーに迎え、サスティナブルでありつつ、バリスタチャンピオンのつくる世界トップレベルのコーヒーとコーヒーカクテルの世界を楽しめる。

SGグループ
ファウンダー・後閑信吾が率いるBARカルチャーカンパニー。鈴木敦(Chivas Masters 2017世界大会優勝)、新井和久(Jameson Bartender’s Ball 2016世界大会優勝)を始めとして、世界や国内のコンペティションで実績あるバーテンダーが多数活躍。バーの境界を超えた新しいコンセプトのバーを国内外で開発・運営し、The World’s 50 Best Barsにおいて世界一の受賞回数を持つ。https://sg-management.jp/

左から)バーテンダー後閑信吾氏、バリスタ石谷貴之氏

物流から廃棄物ゼロを目指す

入店して最初にするのはメニューのQRコードを読み取ること

店名の「æ」(ash/アッシュ) はその形から、“コーヒー豆”と、無限の可能性を表す “∞”(インフィニティ)それぞれに由来。「ゼロ・ウェイスト」をコンセプトに、紙カップ、ユニフォームからメニューまで廃棄物ゼロを目指して、さまざまな取り組みにチャレンジしている。

店内は、THE WHOLEDESIGN デザイナーの杉山敦彦氏が手がけた。建築素材からサスティナブルを意識し、廃棄デニムを使った壁面素材のブルーグレイがアクセントとなる大きな採光部を活かした明るくクリーンな雰囲気が魅力。

カフェで最も多い廃棄物のコーヒーかすは、三浦半島の青木農園で肥料化。収穫した野菜をメニューに取り入れて循環させるほか、かすそのものをカクテル材料としても活用している。店舗で破損したコーヒーカップや皿を回収して肥料にする「BONEEARTH(ボナース)と提携。メニューやショップカードはQRコードに置き換えてペーパーレスとするなど、さまざまなアイデアを試行・実行している。

また、スタッフユニフォームも環境に配慮し、和紙由来の繊維を用いたものでデザインし、最後には土に還るようにした。

「æ」のスタッフユニフォームは、後閑のNY時代からの友人であり、現在ファッションデザイナーとして環境問題に取り組むマリエさんによるオリジナルデザイン

バリスタ日本チャンピオン監修のコーヒー

コーヒーメニューはそれぞれ浅煎り、深煎りを選べる

ドリンクの鍵となるコーヒー豆は、バリスタ日本チャンピオンである石谷貴之氏が監修する「æ」オリジナルブレンドを使用し、カウンター内でコーヒーを淹れてくれる。石谷氏自身が定期的に店舗でコーヒーを提供するのは「æ」がほぼ、初めてだそうだ。

カフェで使用するコーヒー豆は、浅煎り「LEAVES COFFEE ROASTERS」と深煎り「OBSCURA COFFEE ROASTERS」の2種類を用意。シングルオリジンでなくあえてブレンドを使用するのも、石谷氏がイメージする理想の味わいを表現するとともに、「ブレのない味を安定して提供できる」というサステナブルな配慮でもある。エスプレッソマシンは、この店の個性に合わせてイタリアのメーカー「Victoria Arduino」を導入。

テイクアウト用のカップは、繰り返し使えるæオリジナルのものを用意。コーヒーハスク(コーヒーの外皮や殻)を原料のひとつとして製造されている。

テイクアウトカップは、繰り返し使えるæオリジナルのもの

æオリジナルのクラシックカクテル

左から)Espresso Martini、Flat White Russian
左から)Zero-Waste ClassicsのMartini、Manhattan。

カクテルを担当するのは、オリジナルのコーヒーカクテルを競う「Japan Coffee in Good Spirits Championship」で2度の日本チャンピオンに輝いたバーテンダー・大渕修一氏。メニューは「Coffee Cocktails」「Zero-Waste Classics」とコンセプトの異なる2つのラインナップを用意。

「Coffee Cocktails」は、エスプレッソマティーニなどのスタンダードや、コルタード、フラットホワイトなど、カフェのコーヒーメニューをカクテルにアレンジしたもの。エスプレッソマティーニは苦味が効いてクラシックな深煎りと、華やかなゲイシャ種を用いてフルーティーな浅煎りのバージョンがあり、好みで選んだり、違いを味わうことが可能。

もう一つの「Zero-Waste Classics」は、SG Groupの各バーのカクテルを仕込む際に出る副産物や一度抽出した素材を活用して新しい一杯を創造した、æオリジナルのクラシックカクテルシリーズ。抽出後のハーブやスパイス、果実など、今まで廃棄していた食材も別の角度から見直して、再び新鮮なフレーバーを引き出している。

姉妹店で焼き上げるオリジナルカヌレには、コーヒー豆の生産時に捨てられてきた果実部分であるコーヒーチェリーを活用した。1個 380円

サステナブルでありつつ、世界トップレベルのコーヒーとコーヒーカクテルが楽しめる「æ(アッシュ)」に、行ってみてはいかがだろうか。

æ zero-waste cafe & bar
住所|東京都渋谷区神南1-5-2 川村ビル1F
営業時間|10:00〜23:00 ※完全キャッシュレス会計
定休日|火曜(変更の可能性あり)
https://www.instagram.com/ash_jinnan/

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