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奄美大島は稀少種の宝庫。【後編】
エコツアーに参加!奄美大島の稀少ないきものに会いに行く!

2021.8.19
奄美大島は稀少種の宝庫。【後編】<br><small>エコツアーに参加!奄美大島の稀少ないきものに会いに行く!</small>

天然記念物やそこだけに生息する珍しい固有種が確認される奄美大島。それも特定の種類だけでなくほ乳類や鳥類、両生類、昆虫類、そして植物とあらゆるユニークないきものが暮らす島だ。世界自然遺産に向けていま熱い注目が集まる、いきものの楽園へ出掛けよう。今回は、魅力あふれる奄美大島の自然の世界を4つの記事でご紹介します。

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奄美の夜の森は眠らない

アマミノクロウサギは奄美大島と徳之島のみに生息する固有種。見通しのいい道路上で採食や糞をするため夜間の遭遇率も高い

深く静まりかえった夜の森を探検するナイトツアーでは、絶滅危惧種のアマミノクロウサギなど夜行性のいきものに出合うことができる。いきものの特性や生態を知り尽くしたガイドが超低速で運転する車の中から、安全に観察できるのがツアーの特徴。暗闇で警戒心の強い野生動物を見つけるためには、視覚や聴覚、嗅覚といった感覚を研ぎ澄ませる必要がある。人間も自然の一部となれる体感を味わえるのもこのツアーの醍醐味といえる。

奄美大島は、ハブ退治のために持ち込まれたマングースが固有種を捕食し、生態系に深刻な影響を与えた過去をもつ。そのため2000年からマングースの駆除を開始し、ほぼ根絶。そのおかげもあって現在はさまざまないきものに出会うことが可能になった。ナイトツアーでは、そういった奄美の環境事情についても知ることができる。

美しい海を有する南の島のイメージが強い奄美大島だが、珍しい動植物が生育する山や森の豊かさは世界随一。どちらも心ゆくまでじっくり味わうなら、海辺の宿に泊まってビーチフロントを満喫し、森のガイドツアーに参加する連泊のスタイルがおすすめ。梅雨明け後の奄美大島は、一年で最も降水量が少ないベストシーズンだ。

《奄美大島のいきものたち》
ケナガネズミ
体長20〜30㎝と、日本に生息するネズミ類の中で最も大きいケナガネズミ。樹上で生活。奄美ではドオジロとも呼ばれる。

アマミトゲネズミ
奄美大島にしか生息しないアマミトゲネズミ。絶滅危惧種に指定されているが繁殖の研究も進められる。体長は9〜16㎝ほど。

アマミイシカワガエル
日本一美しいとされるアマミイシカワガエル。体長約10㎝、緑色の体に金の斑紋が鮮やか。常緑広葉樹の茂る山地にのみ生息。

アマミヤマシギ
夜になると活発に動き回り、地上でミミズなどの餌を探すアマミヤマシギ。警戒心が弱く人を見ても恐れない。体長約35㎝。

リュウキュウコノハズク
奄美群島や沖縄県に分布するリュウキュウコノハズク。昼は木に擬態して休み、夜に活動。つがいや親子連れの姿も見られる。

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text: Akiko Yamamoto photo: Yoshihito Ozawa, Tatsuya Hiragi
Discover Japan 2021年8月号「世界遺産をめぐる冒険」


《エコツアーに参加!奄美大島の稀少ないきものに会いに行く!》
1|古くから自然とともに暮らしてきた奄美大島の人々
2|霧深い金作原原生林の幻想的な世界へ
3|奄美大島は稀少種の宝庫。
4|世界自然遺産の旅は自然のスペシャリストに頼るべし。

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