京都御所の象徴「紫宸殿」
多くの史実に残る神聖な場所
京都御所の中でも最もオフィシャルな建物といえるのが紫宸殿だ。京都御所の正殿として、1868(慶応4)年に明治天皇が公家や大名を前に新政府の指針「五箇条の御誓文」を示し、明治・大正・昭和の3天皇の即位礼が行われた場所だ。
東西約33m、南北約23mの御殿は南側を向く。古来中国では、国の君主である天子は北を背に南を向いて人民を治める「天子南面す」という思想がある。唐の都・長安を手本に造営された平安京はこの思想を反映、それは平安時代の復古を目指して1855(安政2)年に再建されたこの紫宸殿にも受け継がれる。
建物正面には、18段の階段がかかり、南庭と呼ばれる白砂の庭が広がる。階段の両脇には、平安京内裏からの伝統といわれる左近の桜・右近の橘が植えられ人々の目を和ませる。内部は板敷で天井を張らない化粧屋根裏という構造。部屋の中央には御座のと皇后のためのが置かれ、背後には中国の聖賢や名相ら32人の肖像画が描かれた『賢聖障子』がはめ込まれる。
即位の際に天皇が御座についた紫宸殿。ここはまさに京都御所の象徴だといえる。
≫二条城は京都御所と一緒にめぐって深まる?!天皇の足跡が残る場所へ。
京都御所
住所:京都市上京区京都御苑3" target="_blank">京都市上京区京都御苑3
Tel:075-211-1215(受付時間:8:30~17:15)
入場時間:入場時間は季節で変動、ウェブページを確認 ※予約不要の通年公開
休止日:月曜(祝日の場合は翌日休)、年末年始 ※臨時休止日あり。詳細はウェブページを確認
入場料:無料
https://sankan.kunaicho.go.jp
※無料ガイドツアーは、1日4回実施(9:30~、10:30~、13:30~、14:30~)。予約不要。参観者休所に集合
住所:京都市上京区京都御苑3" target="_blank">京都市上京区京都御苑3
Tel:075-211-1215(受付時間:8:30~17:15)
入場時間:入場時間は季節で変動、ウェブページを確認 ※予約不要の通年公開
休止日:月曜(祝日の場合は翌日休)、年末年始 ※臨時休止日あり。詳細はウェブページを確認
入場料:無料
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※無料ガイドツアーは、1日4回実施(9:30~、10:30~、13:30~、14:30~)。予約不要。参観者休所に集合
文=白木麻紀子 写真=宮内庁京都事務所、中田昭
2019年10月号 特集「京都 令和の古都を上ル下ル」
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