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福島・小高（おだか）でつながる“個性”の輪
ゼロになった地域だからこそ
新しい文化をつくる開拓者になれる！

2022.2.18

福島・小高（おだか）でつながる“個性”の輪<br><small>ゼロになった地域だからこそ<br>新しい文化をつくる開拓者になれる！</small> — 「小高パイオニアヴィレッジ」では日々、異文化交流が行われている。「誰でも起業ができて次世代の子どもたちも『ないなら自分でつくる』が当たり前になる街にしたい」と和田さん

福島県の浜通り北部に位置する南相馬市小高区。東日本大震災後、福島第一原子力発電所で発生した事故によって避難地区に指定され、人口がゼロになったこの地が、新世代による地方創生で注目を集めている。

Iターン、Jターンも続々！
新しいコミュニティの魅力

福島・小高の新しいカルチャーの礎を築いた一人が、東京でITベンチャーを創業し、2005年にリモートワークでUターンした和田智行さんだ。被災後、’14年に小高ワーカーズベースを創業、’19年には小高パイオニアヴィレッジを開設。大企業などに依存しない地域社会を目指し「地域の100の課題から100のビジネスを創出」をミッションに掲げて事業をスタート。そのビジョンに共鳴した人や、ゼロになったからこそ可能性しかないこの地に惹かれた人たちが自然発生的に集い、上記の多様な事業をはじめ、現在20のスモールビジネスが生まれ、さまざまな化学反応を起こしている。その誰もが感じている地域の魅力は、居心地のよさだ。

「小高の人は、この場所が好きだからこそわざわざ戻ってきているので地域に対してネガティブな感情がない。また皆、避難生活で〝よそ者〟になった経験があるので、外から来て新しいことをはじめる人を受け入れてくれる土壌があります」と和田さん。

活発に異文化交流するそのコミュニティは、主体性が濃く刺激にあふれている。移住だけでなく複業やインターンなど多様な受け皿が用意されているので、ぜひ一度開拓者たちに会いに行ってほしい。

住民ゼロからはじまった
コミュニティの化学反応、進行中！

泊まれるコワーキング
「小高パイオニアヴィレッジ」
設計は建築家・藤村龍至さん。コンセプトは「境界のあいまいな建築」。テーブル席やひな壇、簡易宿泊室など多様な作業場には、地元民や移住者たちが集い、欲しい未来を自由に発想し、語り合う拠点になっている。

住所｜福島県南相馬市小高区本町1-87
Tel｜0244-26-4665
営業時間｜10:00～18:00
定休日｜土・日曜、祝日（宿泊は不定休）
https://village.pionism.or.jp

小高のクリエイティブに出合える
「表現からつながる家粒粒」
東京で音楽やアパレル、出版などのデザインに携わった後、Jターンした西山さんが開業。街の人が気軽に相談できるデザイン事務所では、アトリエギャラリーやイベントなど、クリエイティブを身近に感じる活動も行っている。

住所｜福島県南相馬市小高区耳谷字表6
Tel｜050-5850-7573
定休日｜不定休
www.instagram.com/tubutubu_odaka

南相馬を“ガラス”で表現
「iriser-イリゼ-」
耐熱ガラスメーカーHARIOの生産拠点からスピンアウトしたオリジナルブランド。女性の多様なライフスタイルに合わせた環境で、地域ならではのモチーフを繊細なデザインで表現したガラスアクセサリーを製造。

左から）Iターン：髙木香織さん、Iターン：清田翔衣さん、Uターン：根本李安奈さん

住所｜福島県南相馬市小高区本町1-87 小高パイオニアヴィレッジ内
Tel｜0244-26-4525
営業時間｜10:00～18:00
定休日｜土・日曜、祝日
https://iriser.owb.jp

小高を味わうクラフト酒蔵
「haccoba -Craft Sake Brewery-」
日本酒とクラフトビールの製法を掛け合わせ、ジャンルを超えた自由な酒造りを目指すCraft Sake Brewery。柑橘の香りがするホップを用いた「はなうたホップス」を定番に、オリジナルの酒が醸造所併設のバーで楽しめる。

はなうたホップス
価格｜2200円／500㎖
原材料｜米（福島県産）、米麹（福島県産米）、ホップ
精米歩合｜88%
アルコール度数｜12度