《箱根・翠松園》
装い新たに生まれ変わった
大正ロマンあふれる文化財の宿へ。
中編|客室・温泉・アクティビティの魅力
古くから、観光客はもちろん、文化人や高感度な人々に愛されてきた箱根。小涌谷の森に包まれる極上の旅館「箱根・翠松園」は開業19年目を迎え、未来に向けて新たなるしつらえを施し、2026年4月9日、丁寧な化粧直しを終えて再開業を果たした。今回、ホテルジャーナリスト・せきねきょうこさんが実際に滞在し、極上ステイの魅力をご紹介する。
文=せきねきょうこ
フランス・アンジェでの大学生活後、スイスの山岳リゾート地で観光案内所勤務中にホテル暮らし。フランス語通訳を経て1994年から現職のホテルジャーナリスト。連載・著書多数。
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新しくなった半露天風呂で
箱根の湯を心ゆくまで

箱根・翠松園の客室数は全23室。敷地中央にある料亭 紅葉を囲むように、贅を尽くした客室が並ぶ。客室はそれぞれ間取りやアート、露天風呂の趣も異なり、訪れるたびに部屋を選ぶのも醍醐味だ。

また、全客室に自家源泉かけ流しの温泉が用意されている。弱アルカリ性の単純温泉は肌にやさしくお湯がしっとりと身体に馴染んでくれる。今回の修繕では、宿全体の細部に及ぶ細やかな手入れとともに、各部屋に設けられている半露天風呂が檜風呂から石づくりの湯船に変わった。温泉はほかに、本館1階に一般の内湯と露天風呂、ドライサウナを備えた大浴場がある。

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縁側でドリンク片手に
愉しむ夏の昼下がり

レトロな雰囲気の「バー伊都」の外には、昔の日本家屋に多く見られた縁側がある。庭を鑑賞し、清浄な空気の中でお茶をいただく、穏やかな時間が過ごせる日本伝統の憩いの場だ。
室内では“香り遊び”や、抹茶の飲み比べ体験など、日本らしいアクティビティの数々も用意される予定。私たちは香り遊びに挑戦。五感を駆使しながら好みの割合で香材料を配合し、自分だけの匂い袋をつくることができる。

箱根・ 翠松園の滞在では歴史を重ねる日本家屋を感じながら、客室内では現代の贅沢な宿泊スタイルを体感する。RYOKANとも違い、ホテルでもない。同系列で高い人気を誇る宿「ふふ」同様、ここも日本リゾートと呼びたい。メイド・イン・ジャパンならではの安心感とストレスのないサービス、訪れるたびに季節感満載の上質な食事が提供される。誰もが再訪を望む理由がここにあろう。
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text: Kyoko Sekine photo: Hiroshi Abe
2026年8月号「海へ 山へ」

































