《ふふ 城ヶ島 海風のしらべ》
日本料理で三浦半島の恵みを堪能
|ホテルジャーナリスト・せきねきょうこの宿泊記
神奈川県の三浦半島・最南端である、城ヶ島の岬の突端に佇む「ふふ 城ヶ島 海風のしらべ」。海風、波音、潮の香りに包まれた新たな海のリゾートが誕生。土地の記憶を継承し未来へと紡ぐ、「ふふ」らしい贅が込められている。今回は、オープンにあたりホテルジャーナリスト・せきねきょうこさんが実際に滞在してレポートする。
文=せきねきょうこ
ホテルジャーナリスト。フランス・ アンジェでの大学生活後、スイスの山岳リゾート地で観光案内所勤務中にホテル暮らし。フランス語通訳を経て1994年から現職。連載・著書多数。
http://www.kyokosekine.com/
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旬の魚介類を繊細に仕立てた
「ふふ」ならではの日本料理
「ふふ」が海辺に登場したという話を聞けば、食に期待をしない人などいないだろう。相模湾の新鮮な魚介や全国から厳選した食材を、料理長とともに精鋭たちが繊細に仕立てるオリジナルの日本料理だ。しかも相模湾といえば、富山湾、駿河湾とともに日本3大深湾のひとつ。日本全体の約4割(約1600)もの魚種を数える豊かな海という。

レストランの入り口にはいけすが置かれ、城ヶ島沖のその深海を想わせる。
「日本料理 汐結」のメインはライブキッチンの炉端による炭火焼きである。旬の魚介類が炉端で香ばしく焼かれ、旨みが凝縮されるのだ。
座席はカウンター席のほか、テーブル席、個室など全90席が揃う。カウンターには宮城県産で樹齢250年の木が使われた。耐水、耐腐朽性に優れ、長寿の象徴でもある栗の木で、重なる年輪がまばゆいばかりの一本木である。

一つひとつの料理は期待を遥かに超えていた。地元産魚介を中心に、国産牛や全国から選り抜きの四季折々の食材を取り寄せ、余すところなく調理される。繊細な技法や独自のアレンジが魅力的で、香ばしい炭火焼を中心に、五感が喜ぶ「ふふ」ならではの喜びの料理が披露される。こだわりのペアリングとともに堪能したい。
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こだわりの料理とペアリングをご紹介!
〈磯香〉

蒸し鮑と車海老のミルク味噌仕立て。軟らかく蒸したアワビに肝と味噌、牛乳のソース。菜の花、木の芽などみずみずしい色合いと香りの春の食材をあしらい、アワビの貝殻を模した有田焼で。“如月”の献立として春の訪れを演出。爽やかなフランチャコルタと。
〈鮮〉

鮮魚のお造りの盛り合わせを「日本料理 汐結」ではあえて2番目に提供。三崎の本マグロ、金目鯛湯引き、太刀魚、牡丹海老、平目、アオリイカなど豪華版。添えてある4種のタレは土佐醤油、黄身醤油、煎り酒、莫久来ポン酢。福島の日本酒とともに。
〈吸物〉

上品な味わいのサワラと若竹、ゴマ豆腐、おかひじき、新ワカメ、木の芽を添えた椀物。削り節と昆布のさっぱりとした出汁で楽しむ早春の味覚。
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〈組肴〉

ホッキ貝、ウドに九条ねぎのぬた和え、姫サザエの酒蒸し、海老真丈のおかき揚げ、長芋昆布締めと土佐酢を使ったナマコ酢、あん肝と下仁田ネギの軟らかスープ煮にズワイガニのあんかけ。中央には煮豆、セリ、赤こんにゃくの白和え、桜海老。山梨産白ワインとともに。
〈強肴〉

ノドグロ(正式名称アカムツ)の蒸し煮と揚げナス、ウド、絹ごし豆腐。味つけは濃口醤油、酒、砂糖で。九条ねぎ、針生姜柚子、昆布を添えて。懐石料理の中でも酒を進めるための強肴だけあって、地元・神奈川の日本酒が進む。
〈磯の焚べ〉

メイン料理は好みの一品を選べるプリフィクススタイル。この日に揃ったのは大ハマグリ酒蒸し、カマス塩焼き、ブリ山椒焼き、三浦野菜の炭火焼、きんき香焼き、黒毛和牛、伊勢海老山椒焼き。備長炭でじっくりと焼く食材は、食材の旨みが凝縮されて美味しさ倍増。白ワインまたは赤ワインと。

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〈磯の恵み〉

豪華な海の幸入りの贅沢な炊き込みご飯。穴子、飯蛸、ホタテ、太刀魚、生ウニ、イクラ、ワサビ添え。それぞれの上質な食材が贅沢に使われた逸品。
〈水菓子〉

しっかりと充実した食事の最後を飾るのはあっさりとしたデザート。この日はイチゴ、メロン、ミックスベリーのシャーベットとラズベリーの氷菓子。
「ふふ 城ヶ島 海風のしらべ」
ならではのカクテルも

1階にあるバーラウンジでは地元のフルーツを使ったカクテルなどをさまざま提供。写真のカクテルは「KAIKO」(2000円)。三浦レモン、ジン、シトラスビター、ソーダで海風を感じる爽やかな一杯。左写真のバーカウンターは海岸の岩をイメージ。
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≫公式サイトはこちら
ふふ 城ヶ島 海風のしらべ
住所|神奈川県三浦市三崎町城ヶ島693
Tel|0570-0117-22(10:00〜20:00)
客室数|34室
料金|1泊2食付4万9500円〜(税・サ込、入湯税別)
カード|AMEX、DINERS、Master、VISAほか
IN|15:00 OUT|11:00
夕食|日本料理(レストラン)
朝食|和食(レストラン)
アクセス|車/三浦縦貫道路林ICから約30〜50分 電車/京浜急行電鉄三崎口駅からタクシーで約20分
施設|レストラン、ルーフトップラウンジ、バー、ショップ
text: Kyoko Sekine photo: Atsushi Yamahira
2026年5月号「ようこそ!ニッポンのホテルへ」


































