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海の京都(宮津・京丹後)
で訪れたい美食の名店7選【前編】

2026.3.2
海の京都(宮津・京丹後)<br>で訪れたい美食の名店7選【前編】

京都北部の7市町で構成される「海の京都」。和の源流を感じながら、冬の味覚をキーワードに“もうひとつの京都”の魅力を発見する旅へ――。今回、美食のまちづくりを推進する飯尾醸造の飯尾さんに、感性に響く薪火料理から独創的な鮨割烹、絶景に抱かれたステーキ店など、いま訪れたい海の京都の美食処を教えてもらった。

腕のある職人が集まってくる
海の京都

「海の京都の優位性は東京から 物理的に約5時間半かかる“遠さ”です。イギリスのモン・サン=ミシェルといわれるセント・マイケルズ・マウントのように美しい自然が守られ、過剰に観光地化されていない。そこに腕のある料理人が少しずつ集まってきているんです」

今回、飯尾さんに推薦していただいた店をめぐって痛感したのは、多彩な個性だ。ミシュランに比肩するフランスのレストランガイド『ゴ・エ・ミヨ』に選出された「魚菜料理 縄屋」、「西入る」といった世界のフーディが注目する名店もしかり、それぞれジャンルやアプローチは異なれど共通しているのは、流行に左右されず奇をてらわず、真摯に自身の料理に向き合うスタンスだろう。

飯尾醸造の飯尾さん

「自然や食材はもちろん、この地の魅力は“人”にあると思います」と「tensen」の店主・大垣翔平さん。適度な距離感でつながり、それぞれが刺激を受けながら、時には共創する。その態度が角度を生み、点が面となって、エリア全体の魅力が底上げされている。海の京都の“食”は、まさにその途上だ。

さらに、食だけでなく世界のメゾンブランドで活躍するアーティストや気鋭の職人、若手クリエイターも注目し、移住している。
日々進化する海の京都を訪れ、知られざる魅力を発見しながら、自分だけの地図をつくってみてはいかがだろうか。

01|tensen(京丹後)
地域の「点」と「線」を結ぶ古民家焼き鳥

米のソースとシソの実を添えたはらみ、摘果メロンの奈良漬けと合わせたむねなど個性が光る焼き鳥は約15種類

若鶏と味わいの濃厚な京地鶏を使用し、乾燥熟成で旨みを引き出し炭火焼きで香ばしく焼き上げる。修業したフレンチのエッセンスも取り入れ、部位ごとにソースや合わせる野菜を替えた創作焼き鳥は、食と人、土地の魅力をつなぐ。

オーナーシェフ 大垣翔平さん
地元の工芸品をちりばめた古民家空間。前菜や一品料理、料理人目線でつくった〆のデザート、焼菓子も楽しめる

tensen
住所|京都府京丹後市大宮町善王寺1162-2
Tel|0772-60-4100
営業時間|18:00~23:00(料理L.O.22:00、飲み物L.O.22:30)
定休日|月曜、不定休あり
Instagram|@tensen.__

02|西入る
食文化が交わる“日葡折衷”の鮨割烹

先付、お椀、お造り、野菜料理、肴、揚げ物/炊き物、焼物、鮨9貫、デザートのおまかせコースのみ。揚げ物は干し鱈のコロッケ「バカリャウ」など伝統的なポルトガル料理がアクセントに。豊富に揃うポルトガルワインとともに堪能したい

日本料理に魅せられたポルトガル出身のリカルド・コモリさんが、日本で7年の和食修業を経て開業。生産者から仕入れる食材と繊細な技術、ポルトガルのエッセンスが響き合う魅惑のコースは、ここでしか味わえない。

料理人 リカルド・コモリさん(右)、小森美穂さん(左)
築130年の蔵を改装した空間はカウンター7席。京都市街で修業後、訪れた丹後半島の自然に魅了されて夫婦で移住した

西入る
住所|京都府宮津市新浜1968
Tel|080-8370-4537(完全予約制)
営業時間|18:00~(いっせいスタート)
定休日|水・木曜
https://nishiiru.com

03|鮨 坐忘
高級食材と匠の技術で織りなす口福

自家製筋子の醤油漬けは甘美なほど濃醇

NY、LAのミシュラン掲載店、東京・六本木の高級店で研鑽を積んだ鮨職人・明石洋一さんがもてなす江戸前鮨店。阿蘇海の天然鰻や伊根の赤ウニなど厳選した食材と匠の技術で仕立てる約20品の美食物語をぜひ。

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料理長 明石洋一さん
炭火で皮目を焼き上げたノドグロの握り。軽快な食感の後、脂の旨みが口の中であふれる。つまみ5品、握り15貫を織り交ぜて提供
カウンター8席のみ。豊富に揃う「而今」など、全国から厳選した純米酒とともに味わいたい

鮨 坐忘
住所|京都府宮津市日置3560-17
Tel|080-4094-8734
営業時間|18:00~(いっせいスタート)
定休日|月・火曜(祝日・祝前日は除く)
www.zabou.jp

 

まだまだ旅の目的にしたい
美食の名店あります!

 
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text: Ryosuke Fujitani photo: Kousaku Kitajima

2025年12月号「京都/冬こそ訪れたいあの旅先へ」

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