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《星のや沖縄》
イラストレーター・柿崎こうこさんが行く
美しき「琉球紅型」の世界に浸る極上のリゾート・ステイ【後編】

2023.6.26
《星のや沖縄》<br><small>イラストレーター・柿崎こうこさんが行く<br>美しき「琉球紅型」の世界に浸る極上のリゾート・ステイ【後編】</small>

海と空、緑豊かな庭に抱かれた珠玉のラグジュアリーリゾート「星のや沖縄」。色鮮やかな伝統工芸「琉球紅型」の魅力に触れながら、至福の休日を。

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沖縄発祥の武道
「琉球空手」の心を学ぶ

さまざまな体験の拠点となる「道場」。琉球空手師範の新城清秀さんに、稽古をつけてもらう柿崎さん。藍色の館内着がまるで道着のようで凛々しい。「受け終わったら、すぐ攻撃!」と、手取り足取りの指導が続く

滞在中にもうひとつ、柿崎さんがトライしたのが琉球空手。実は柿崎さん、空手は高校時代に部活で3年、健康維持のため、あらためて道場の門をたたいて7年、計10年の経験者なのだ。

琉球古来の武術「手(ティ)」に、中国武術と日本本土の武術が融合し生まれた琉球空手は、現在の空手のルーツでもある。今回指南を受けたのは、三大流派のひとつ「上地流」の師範。指の先端を軽く曲げて揃える、独特の「開手」の構え。防御から攻撃に転じる組手。さらに、見えない相手と戦うシミュレーションともいえる「型」の伝授も。「虎のように素早く、龍のように力強く、鶴のように美しく」と虎龍鶴の動きを生かした鍛錬に圧倒される。

「どちらかというと組手が得意で、型は苦手意識がありました。でもやっぱり達人の素晴らしい型を見ると憧れます」。

柿崎さんも次第に動きを飲み込み、道場は熱気に包まれていく。

「柿崎さんは力の入れ方やタイミングがしっかりできている。流派は違っても、普段空手をやっている人は違いますね」と先生も太鼓判。ゆるやかな島の空気を感じながらの約1時間の鍛錬は、心地いい汗と充実感で締めくくられた。

チェックイン後(15:00〜16:30)、道場で振る舞われるのは「ぶくぶく茶」。煎り米湯とさんぴん茶を泡立てた香ばしい一杯は、その昔に航海の安全を願って港で振る舞われていたという。泡立てる道具や所作も興味深い
客室は全室オーシャンフロント。床座リビングで寛げる「フゥシ」、テラスにソファを配した「ハル」など4タイプ。いずれも大きなテーブルがある土間ダイニングが備えられており、別荘のようにリラックスした滞在がかなう
プールサイドのスポットをホッピングするのも楽しみ。鮮やかな琉球瓦の建築は、ラウンジなどを併設した「集いの館」

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サンセットを眺めながら泡盛カクテルを
琉球王国の史跡にインスパイアされた「グスクウォール」が長さ1㎞の敷地を守る。読谷山花織の模様をかたどった穴が光を通し、幻想的な光景

沖縄とシチリアの融合「琉球シチリアーナ」

ダイニングで展開するのはシチリアと沖縄の類似点から考案されたディナーコース「琉球シチリアーナ」
前菜盛り合わせ「ストゥッツィキーニ」など、沖縄の旬食材をたっぷりと生かしつつシチリア料理の技法で昇華させた品々が、目と舌を楽しませる。伝統料理「東道盆(とぅんだーぶん)」を思わせるうつわも料理を引き立てる

「芭蕉布」の美しさに触れる滞在プログラムも

バナナの仲間である糸芭蕉の繊維でつくられる伝統工芸・芭蕉布。沖縄県北部・喜如嘉の地で、畑仕事から織りまで全工程が手作業で行われている。その美しさと品格に触れる滞在プログラムが「涼やかに着なす、芭蕉布の世界」。喜如嘉の工房を訪問し、貴重な芭蕉布の着物をまとい、琉球古典舞踊を鑑賞する。琉球王朝時代に思いを馳せ、優雅な時間を過ごしたい

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星のや沖縄
住所|沖縄県中頭郡読谷村字儀間474
Tel|050-3134-8091(9:30〜18:00)
客室数|100室
料金|1泊1室13万6000円〜(税・サ込)
カード|AMEX、DINERS、Master、VISAほか
IN|15:00
OUT|12:00
夕食|琉球シチリアーナ(レストラン)
朝食|洋食または和食(レストランまたはインルームダイニング)
アクセス|車/那覇空港から約1時間 バス/那覇空港からリムジンバスで約1時間20分
施設|プール、レストラン、ラウンジ、スパなど

 

≫公式サイトはこちら

 

text: Aya Honjo photo: Maiko Fukui illustration: Koko Kakizaki
Discover Japan 2023年7月号「感性を刺激するホテル/ローカルが愛する沖縄」

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