FOOD

日本酒ソムリエ・千葉麻里絵さんの新店
《ユリーカ》大解剖!【前編】

2023.1.27
日本酒ソムリエ・千葉麻里絵さんの新店 <br>《ユリーカ》大解剖!【前編】

いま日本の食シーンで定番となった「日本酒ペアリング」。その礎を築き、独自のスタイルで日本酒の新しい楽しみ方をクリエイトしている千葉麻里絵さんが、東京・西麻布にオープンした新店を徹底解剖!

オーナー
千葉麻里絵さん

岩手県出身。日本酒ソムリエ、第14代酒サムライ。大学で学んだ化学の知見から独自の日本酒ペアリング体験を提案。著者『日本酒に恋して』、映画『カンパイ!日本酒に恋した女たち』など多彩なメディアで日本酒の魅力を発信している

未知の食体験に出合える、
新感覚の日本酒酒場が誕生

吉野杉で仕立てたラウンド型のカウンターは酒蔵をイメージ。麻里絵さんが大事にしている「一期一会」をもじった「STRAWBERRY MEETING」のネオンが煌々と光る

西麻布の交差点のほど近くにオープンした「ユリーカ」は、いま業界や日本酒ラヴァーの間で最も話題になっている日本酒〝酒場〟だ。
 
オーナーは千葉麻里絵さん。日本酒に魅了され、新宿の「日本酒スタンド 酛」や恵比寿「GEM by moto」で多くの日本酒に触れ、全国の酒蔵を訪ねながら専門知識を習得してきた。その化学的知見に基づいた提案は「日本酒ペアリング」という新しい食体験を創り、多彩なジャンルの料理人や名店とのコラボレーション、名酒蔵との共同開発など、独自活動で新時代の日本酒の楽しみ方を発信している。
 
「新宿の立ち呑み店から恵比寿に移ったとき、日本酒専門店に見えない店づくりで四合瓶に特化したペアリング、とコンセプトを決めて、出会いを大切にしながら、さまざまなことに挑戦してきました。独立を決めたとき『酒場って何だろう?』と立ち返って、予約のレストランではなく、お客さん一人ひとりに寄り添ったオートクチュールであらためて日本酒の楽しさを提供したいと思ったんです」
 
そんな「原点回帰」の想いが込められたユリーカで選りすぐった日本酒は約40銘柄。まずはその中から麻里絵さん想いの詰まった〝偏愛コレクション〟を紹介しよう。

1杯700円〜で飲める!
麻里絵さんの「原点回帰」な日本酒20

天明 亀の尾65 純米 二回火入れ
曙酒造(福島県)

熟成による深みが味わえる“絆の酒”
20代で酒造りを受け継ぎ、チャレンジングな新商品を生み出し続ける杜氏・鈴木孝市さんが醸す代表銘柄の中で、亀の尾で醸した純米酒。「熟成するとナッツからチョコレートのように味わいが変化する亀の尾の魅力に気づいたお酒。酒質が一度上がって、下がった後、もう一度上がるドラスティックな変化は、亀の尾がもつパワーならでは。いい意味でほどよい苦みがペアリングの甘さと旨みのシャドウになってくれます。孝市さんとのつき合いも長く、私がつらかったときに新幹線で駆けつけてくれた情に厚い人。自分にとっての“絆の酒”です」

 
<おすすめの飲み方>
冷酒

冩樂 純米吟醸
宮泉銘醸(福島県)

華やかでピュアな“王道of王道”
一世を風靡した「華やかでフルーティな香りの日本酒」を代表する銘柄。純米吟醸は、なめらかな口当たりの中、米の旨みがしっかり感じられる。「今回の中ではバランス的にすっきりしていて、ペアリングというよりは、杜氏の宮森さんそのままのピュアな味わいで、日本酒ビギナーにも口開けから出せる信頼できる味です。新宿時代にはじめて飲んで感動したお酒で、造り手の中で一番古いつき合いなので、思い入れが深い。福島のお酒の中では群を抜いて美味しい“王道of王道”は、キリっと冷やしてスタイリッシュに飲むのがおすすめですね」

 
<おすすめの飲み方>
冷酒

上喜元 純米吟醸 雄町50 生酒 29BY
酒田酒造(山形県)

コクととろみ、懐の深さが抜群!
キラ星のごとく銘酒が存在する山形県の中でも左党に支持される銘柄。こちらは雄町・生酛仕込みの生酒を、蔵で3年熟成させた麻里絵さん仕様のここでしか飲めない一本だ。「新宿時代に生酒の熟成に開眼し自分でいろんな実験をしていた中で、上喜元を熟成させたらとんでもなく美味しくて。それ以来、10年以上ペアリングで支えてもらっている“ないと駄目な一本”です。熟成させるとコクととろみ、懐の深さが抜群に際立って、万能ですが、特になめろうや熟成した魚などアミノ酸があるものと合いますね。温めるとコクととろみが軟らかくほどけます」

 
<おすすめの飲み方>
冷酒(−5℃)またはぬる燗

常山 槽場初詰 純米吟醸 無濾過生原酒
常山酒造(福井県)

いま注目してほしい格段に伸びた味わい
福井県で「“随一”の米を用い、“随一”の酒を醸す」という信念で醸されている銘酒。「何度か現地を訪れたことのある温かい農家さんが栽培している、全量福井県美山地区の契約栽培米、特別栽培米五百万石で仕込んだお酒。純米吟醸の無濾過生原酒の搾りたてを直接瓶詰めすることで生まれる発酵由来のガス感とのど越しが心地よい。蔵元とは同い年で、蔵に戻られてから厳しい意見を伝えてきましたが、ここ2年で蔵元の持ち前の品格と技術力、地域の力が合わさって格段に味わいが伸びました。自信をもっておすすめできる一本です」

<おすすめの飲み方>
冷酒

新政 天蛙(あまがえる)2020
新政酒造(秋田県)

至高の味の中に懐かしさを感じる
現代の日本酒カルチャーを牽引する造り手、佐藤祐輔さんが、革新的な手法で醸すPrivate Lab。その中の「天蛙」は、瓶内二次発酵で造られたアルコール濃度10%以下の活性清酒だ。「佐藤さんが新宿の店に偶然立ち寄ってから日本酒の高度な知識を教えてもらっていて、恵比寿時代は飲食店の初PB日本酒を造っていただきました。この『天蛙』も蔵で寝かせてもらっていて、まさにEUREKA!な“覚醒する”お酒。ヨーグルトを思わせるようなガスの使い方で、ものすごく美味しいのに懐かしさも感じる酒質がすごい。山椒を使った料理と相性がよいです」

<おすすめの飲み方>
冷酒

而今 特別純米 火入れ
木屋正酒造(三重県)

孤高の造り手が醸す抜きん出た美味しさ
『而今」は、伝統的な職人技と最先端の技術を融合させ、現代的な日本酒のひとつの潮流をつくった銘柄。「八反錦や雄町、伊賀産山田錦など多品種少量生産の中で、こちらは定番。今回紹介する中で、唯一含み香のあるタイプで、ジューシーな味わいで、ハンバーグなどの肉料理に合います。抜きん出た美味しさが安定していて、日本酒をはじめて飲む方にもおすすめできます。蔵元の大西さんとはつき合いが古く、いまでもわからないことをいろいろ教えていただいています。王道を守り続けながら挑戦し続ける姿が本当に格好いい、孤高の存在ですね」

 
<おすすめの飲み方>
冷酒

賀茂金秀 特別純米
金光酒造(広島県)

誰が飲んでも響くやさしい味わい
名醸地・広島県で地元銘柄の普通酒を製造していた小さな蔵を5代目蔵元の金光秀起さんが改革。新たに生み出した新銘柄「賀茂金秀」は力強い味わいで2010年代より数々の賞を受賞した。「派手さはなく飛び抜けて個性的な造りはしていないのですが、誰に出しても美味しい、安心して楽しめるお酒です。飲み手だけでなく、同業者からの評価も高く、私にとっては“ないと駄目なお酒”のひとつで、真摯にお酒造りに取り組む蔵元の姿勢が表れた、とにかくやさしい味わいでブレません。白和えや豆腐料理など繊細な料理に合いますね」

<おすすめの飲み方>
冷酒またはぬる燗

KINO/帰農 2021BY
元坂酒造(三重県)

人肌に触れるような柔らかい味が魅力
創業200年余りの元坂酒造は、少量手造りで代表銘柄「酒屋 八兵衛」を醸す老舗酒蔵。7代目の元坂新平さんが2021年に「全ての産業は農に帰する」という想いで、新銘柄「KINO」を生み出した。「絶滅していた地元米の『伊勢錦』を復活させて、無農薬・無施肥で育てた上で醸した新しい路線のお酒です。新平君は愛されるキャラクターで、とても農業のことを大切にしている人。そんな彼の人柄がにじみ出た味わいには、人の肌に触れているような柔らかみがあります。店では、お茶を一杯飲むようなほっとしたいときに提供するポジションです」

 
<おすすめの飲み方>
常温または燗酒

花巴 樽丸“手漉き和紙ラベル”水酛
美吉野醸造(奈良県)

癖のある料理を受け止める妖艶な味
吉野の風土に寄り添い、全量酵母無添加、契約栽培米で「酸を解放する酒造り」にこだわる老舗酒蔵。こちらは蔵元と麻里絵さん、漫画家・画家の寺田克也さんがコラボした限定酒だ。「搾ったお酒を杉樽に10日ほど漬けて、香りをまとわせたシリーズで、これは山廃の水酛仕込み。酒蔵自体が私のペアリングに欠かせない存在で、その中でも水酛の妖艶さが羊のチーズやナンプラーなど癖のある風味を受け止めるパワフルなお酒です。このお酒を漬けている杉樽の生産者の方にお会いして、お店のカウンターを吉野杉でつくろうと決めました」

<おすすめの飲み方>
燗酒

Raifuku 貴醸酒 MELLOW
来福酒造(茨城県)

塩味とのペアリングも楽しめる貴醸酒
来福酒造は、1716年に近江商人が筑波山麓の良水の地に創業した老舗酒蔵。地元米の契約栽培米を中心に約10種の酒造好適米と天然の花酵母で時代に合った多彩な酒を醸している。「MELLOWはイチゴのショートケーキを思わせる、ほのかな酸味が魅力の貴醸酒。デザート感覚で楽しめるのはもちろん、店では塩昆布や生ハムの塩味の入ったポテトサラダとペアリングで出しています。蔵元は新宿時代からお世話になっていて、まだ酒蔵見学へ行く自信がなかった頃に声を掛けてくださった恩人の一人。私にとってお父さん的な存在です」

 
<おすすめの飲み方>
冷酒(−5℃)

笑四季 貴醸酒 モンスーン 山田錦
笑四季酒造(滋賀県)

貴醸酒の魅力を知らしめた甘美な味
滋賀県甲賀市で地元向けの普通酒を醸していた小さい酒蔵に入った竹島充修さんが、貴醸酒の新銘柄「モンスーン」を生み出し、その名を全国区に押し上げた。「いまいろんな酒蔵が造っている貴醸酒に10年前から取り組んでいて、日本酒が飲めない方でも楽しめるその魅力を知らしめた酒蔵です。多彩なラインアップで変わったお酒ばかり造られていましたが、近年は設備投資で酒質が格段に洗練されてクリアになっています。この銘柄は綿飴みたいな味わいで、お店ではデザート代わりに出しています。甘いので一度冷やして締めてから飲むのがおすすめ」

 
<おすすめの飲み方>
冷酒(−5℃)

EIKUN!holic -エイクンホリック-
英君酒造(静岡県)

マスカットやライチの香りが新感覚
静岡県由比の港町で代表銘柄「英君」を醸している酒蔵が「いままでの日本酒の概念を覆す酒を醸す」という想いで、GEM時代の麻里絵さんとコラボして生み出した酒。「ここ2、3年でトレンドになったのが『4MMP』というマスカットやライチの香り。その香りを出す『みずほのか』という絶滅した低グルテリン米を文献で見つけて、米づくりから監修し、毎日蔵人さんに連絡しながら一緒に酒質の設計をしたニュータイプのお酒です。すりおろした青リンゴのようなジューシーさはholic(夢中になる)な味わい。ロックでよりその香りが際立ちます」

 
<おすすめの飲み方>
冷酒またはロック

白麹純米酒 海風土(シーフード)
今田酒造本店(広島県)

白麹由来の柑橘系の酸味が魅力の一本
瀬戸内海に面した広島県安芸津町で女性蔵元杜氏の今田美穂さんが醸す意欲作。今田さんは麻里絵さんと日本酒ドキュメンタリー映画『カンパイ!日本酒に恋した女たち』で共演した。「いまは日本酒業界でも女性の造り手が活躍していますが、美穂さんは、まだ閉鎖的だった時代から切り開いたパワフルな方。業界の先輩としてその姿が励みになりました。映画をきっかけに、私が殻を破る提案をさせていただいた中で醸したこちらは、白麹由来の柑橘系の酸が際立ったお酒。牡蠣や揚げ物に加えるレモンのようなアクセントして楽しめる味わいです」

 
<おすすめの飲み方>
冷酒またはロック

丈径(たけみち)純米吟醸 直汲
王祿酒造(島根県)

生酒熟成で映えるビター感と旨み
「王祿」は、原料は山田錦と五百万石、中国山地の伏流水、全品無ろ過、極力火入れせず生酒か生詰め酒など、あらゆる要素にこだわって醸されている。その中で「丈径」は蔵元杜氏の名を冠した一本だ。「王祿酒造は、生酒の熟成に開眼するきっかけになった酒蔵。この『丈径』は、『王祿』を一番最初に広めた大阪の『山中酒の店』という酒屋さんに特別に熟成してもらっていて、少しビター感があるのですが、2、3年寝かせると旨みがのってきてペアリングのフックになります。合わせるのが難しいパセリやクレソンなどの風味の強い葉野菜にマッチしますね」

 
<おすすめの飲み方>
冷酒(-5℃)または燗酒

喜久醉 特別純米
青島酒造(静岡県)

どの温度帯でも美味しい“守り神”
豊かな水と肥沃な土壌に恵まれた藤枝市で、地元農家とともに有機栽培山田錦「松下米」の米づくりから手掛け、静岡酵母で醸す「喜久醉」は、毎日飲んでも飽きない穏やかな味が魅力。「『喜久醉』のすごいところは、どの温度帯でも、どんな状況で飲んでもブレない美味しさ。蔵元杜氏の青島さんは、いまいろんな酒蔵がはじめている米づくりからのドメーヌを、かなり前から実践されている方。道具ひとつ洗うにも洗剤は一切使わないストイックな姿勢と確かな酒質は、日本酒好きだけでなく飲食店からも圧倒的に支持されている“守り神”みたいなお酒です」

 
<おすすめの飲み方>
全温度帯

純米大吟醸 ドメーヌ貴
永山本家酒造場(山口県)

アテを選ばない“噛めるお酒”
2001年より杜氏に就任した永山貴博さんがテロワールを求めた酒造りに取り組み、生み出した「貴」は風土の魅力と米の味が凝縮し、国内外で愛飲されている。2019年より農業法人「ドメーヌ貴」も設立し、冬は酒造り、夏は酒米造りを行っている。「早くからドメーヌに取り組んでいた酒蔵さんで、貴博さんは10年以上前に知り合って、日本酒のことを先生のように教えてくれた恩人。『香りに頼らず、お米のパワーと宇部市の水でお酒を表現したい』とおっしゃっていて、それを実践されています。お米の旨みが凝縮した“噛めるお酒”です」

 
<おすすめの飲み方>
冷酒または常温

陸奥八仙 ヘキレキ90
八戸酒造(青森県)

ヨーグルトのような香りが魅力のお酒
全量青森県産米を使用し、青森オリジナル酵母を中心に蟹沢名水で醸す「陸奥八仙」は、8代目蔵元が立ち上げ、9代目の跡取り兄弟が全国人気に押し上げた代表銘柄。「『青天の霹靂』という地元米で醸したこちらは、精米歩合90%の低精白ですが、ぬかの感じはなく軽さがあって、ヨーグルトのような香り。カクテルのように氷を入れて飲んでも美味しく、中休みのブレイクに最適な味です。近年はホップを使ったお酒などにも挑戦しているので、定番も美味しいですが、そういったチャレンジングなお酒も追っていくと日本酒の世界が広がりますよ」

 
<おすすめの飲み方>
冷酒または燗酒

満寿泉 オーク樽熟成貴醸酒
桝田酒造店(富山県)

樽熟成の貴醸酒は高貴なコクが魅力
「満寿泉」は、まだ吟醸酒が一般的に認められていなかった時代から醸されていた、上品な吟醸酒の代表格。「いま酒蔵さんとのコラボレーションで樽熟成をするきっかけになった貴醸酒。日本で2番目に樽熟成をはじめたのが桝田酒造店さんで、はじめて飲んだとき、日本酒の概念が変わるくらい衝撃を受けました。キャラメルプリンを思わせる味わいで、デザート酒として楽しめるだけではなく、たとえばフレンチのメインのお肉やお魚にもハチミツ的な役割でペアリングができる。お燗でも美味しく、ショウガを使った料理との相性がよくなります」

 
<おすすめの飲み方>
ロックまたは燗酒

寳劔(ほうけん) 純米 超辛口
宝剣酒造(広島県)

絶大な信頼を寄せるブレない超辛口
21歳で酒造りに開眼した蔵元杜氏の土井鉄也さんが、「究極の食中酒」を目指し、蔵内に湧き出る宝剣銘水で醸した酒。「時代が変わっても超辛口を貫く『寳劔』は、新宿時代からずっと扱っていて、自信をもって出せる一本。ドイテツさんは、20代の頃に杜氏が競う全国利き酒選手権で優勝したほど利き酒能力が抜きん出ている方で、『寳劔』はいつ飲んでもまったくブレない。日々の利き酒の基準にしているので、少しでも違う味を感じたら自分の舌や体調を疑うほど絶対的な信頼を寄せています。冷酒でお米の味を感じてほしいですね」

 
<おすすめの飲み方>
冷酒

無窮天穏SAGA 生もと純米大吟醸
無濾過原酒 長崎芳久respects(青)

板倉酒造(島根県)

自然の営みに包み込まれる銘酒
清らかな山陰吟醸造り、突きハゼ3日麹の奥深い旨みと余韻、無添加生酛、山廃造りの多様性を掛け合わせた「無窮天穏」。SAGAは2020年に逝去された天穏の元杜氏の二人に捧げた酒。「造り手の小島さんは日本の風土と歴史、ご先祖さまを大切にされている“営み杜氏”。これを同い年の方が造っているとは思えないほどすごいお酒です。お燗にしたとき、懐に入ってくる包み込み方が群を抜いていて、お出汁との相性が抜群。ほっと安心するお酒ではあるんですけど、攻めもある。日本酒のことで立ち返りたいときにじっくり飲みたくなります」

<おすすめの飲み方>
常温または燗酒

読了ライン

店名のEUREKAは、古代ギリシャ語で何かを発見、発明した喜びを表す感嘆語。日本酒×食×人の新しいユリーカ発見をちりばめる想いで店名につけた
右から矢口真シェフ、料理担当の小林千華さん、千葉麻里絵さんと5年来の盟友、園田静香店長。4人のチームワークも魅力
都内で樽生は珍しいクラフトビールも
ビールは和歌山県の銘酒蔵「平和酒造」のクラフトビール「HEIWA CRAFT」一択。ビール醸造家の髙木加奈子さんが季節ごとにセレクトした1種類が樽生で楽しめる。サイズ感もちょうどいい
コンプリートしたい遊び心あふれる箸置き
チャーミングな短冊メニューの箸置きは、千葉麻里絵さんの故郷、盛岡の郷土料理や好きな肴を書いた遊び心がユニーク。この抜け感が肩ひじ張らずに楽しめる酒席をつくっている

 

≫次の記事を読む

 

text: Ryosuke Fujitani photo: Kazuhiko Iwahori
Discover Japan 2023年1月号「酒と肴のほろ酔い旅へ」

RECOMMEND

READ MORE