“発酵的アート”を五感で愉しむ蔵めぐり
｜アートでめぐる、石川・金沢の発酵文化
独自の発酵食文化が育まれる石川県で、9月21日（土）より「発酵文化芸術祭 金沢」が開催されている。
芸術祭のインスタレーション会場となる蔵では、地元に根づいた美味しい品がたくさん。蔵元の想いを知れば、蔵めぐりがいっそう愉しくなる。
＜味噌＞
ヤマト醤油味噌
©Ferment Media Research
1911年に創業し、醤油や味噌、糀、甘酒などを製造・販売している。老舗蔵ながら、多彩な商品展開や発酵食を五感で味わう体験型施設「糀パーク」の営業など“発酵を楽しむ”取り組みも積極的に行っている。芸術祭開催にあたり、5代目蔵元の山本耕平さんは「金沢のローカルな魅力に気づいてもらえるきっかけになれたら本当にうれしい」と期待に胸を膨らませる。
ヤマト醤油味噌
住所｜石川県金沢市大野町4-イ-170
Tel｜076-268-5289
営業時間｜10:00～17:00
定休日｜水曜
＜麹＞
髙木糀商店
©遠藤 薫
現在、金沢で唯一の糀専門店。江戸時代末期に創業し、190年余り昔ながらの製法で糀をつくり続けている。添加物など余計なものを一切入れないのがこだわりだ。8代目蔵元・髙木竜さんは、この“誠実な味”を大切に受け継ぎながらも、ライフスタイルの変化に合わせて新たな商品も開発。「糀は日本の食文化になくてはならないもの。その魅力を多くの人に知ってもらうためにも、正しいかたちで次世代に受け継いでいきたい」と語る。
髙木糀商店
住所｜石川県金沢市東山1-9-3
Tel｜076-252-7461
営業時間｜9:00～19:00
＜かぶら寿司＞
四十萬谷本舗
©Aline Princet
塩漬けしたカブにブリを挟み、糀で漬けて発酵させる金沢の冬の味・かぶら寿し。1875年創業の「四十萬谷本舗（しじまやほんぽ）」は、かぶら寿司をはじめとする地元の食文化に根づいた発酵食品を製造・販売している。「かぶら寿しは保存のためではなく、美味しく食べるために発酵の力を借りているんです。この芸術祭をきっかけに、多くの人に金沢の発酵文化のおもしろさと美味しさに触れていただきたいですね」と四十万谷正和さん。
四十萬谷本舗
住所｜石川県金沢市弥生1-17-28
Tel｜076-241-3122
営業時間｜9:00～18:00
定休日｜日曜
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発酵文化芸術祭 金沢―みえないものを感じる旅へ
会期｜9月21日（土）～12月8日（日）
会場｜金沢21世紀美術館プロジェクト工房、金沢市内及び白山市鶴来地区の5エリア
Tel｜076-220-2811
開館時間｜10:00～18:00
休場日｜月曜（祝日の場合は翌日休、一部会場は異なる）
料金｜一般2000円、大学生1500円、高中小生800円、未就学児無料（ガイドブック付）
www.kanazawa21.jp/data_list.php?g=25&d=2078
text: Discover Japan photo: Norihito Suzuki
Discover Japan 2024年10月号「自然とアートの旅」
