新潟―佐渡を「学び」でめぐる
｜ジオを感じる自然の中のロングステイ

日本有数の米どころであり、紺碧の日本海の恵みや四季を通じて大地が育む青果、そして国内を代表する銘醸地として名高い新潟県は、広大な県土にまたがる大自然が育んだ食や伝統工芸、大地の芸術祭に代表される里山アート、文化遺産など、多様な文化が根づいている。今回、それらを多面的にひも解くべく、3つのテーマで新潟―佐渡をめぐった。新たな新潟のストーリーを再発見する旅へ――。

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長期滞在を通して、 地域の文化を享受する
（糸魚川市～佐渡市）

▼糸魚川エリア

新潟を「学び」でめぐる旅は、知的好奇心を刺激する魅力にあふれている。日本初の世界ジオパークに認定された糸魚川エリアは、“天下の険”と称される親不知・子不知海岸や、壮麗な高浪の池などの景勝地はもちろん、美山公園にある石の博物館「フォッサマグナミュージアム」にはぜひ立ち寄りたい。館内で見られる、日本列島が誕生した際の大地の裂け目「フォッサマグナ」の映像は、日本誕生の秘密を解き明かし、多彩な展示で地質の時代経過に沿って地球が育んできた自然環境や資源の恵みなどについて学ぶことができる。

フォッサマグナミュージアム
住所｜新潟県糸魚川市大字一ノ宮1313
Tel｜025-553-1880
開館時間｜9:00～17:00（受付は16:30まで）
料金｜大人500円
休館日｜月曜、祝日の翌日（12～2月）
https://fmm.geo-itoigawa.com

▼佐渡エリア

風土で醸成される文化を直に感じたい人におすすめなのが、佐渡の銘酒蔵・尾畑酒造が手掛ける学校蔵の酒造り体験だ。学校蔵は、日本で最も夕陽の美しい旧西三川小学校の校舎を仕込み蔵として再生させた場所で、夏に太陽光発電による再生可能エネルギーを取り入れながら、地元産の酒米を用いた酒造りを行っている。資源も人も循環させるサステイナブル・ブルワリーの先進的な取り組みは、国内外のリピーターを魅了している。

学校蔵Cafe（尾畑酒造）
住所｜新潟県佐渡市西三川1871
Tel｜090-4327-3614
営業時間｜11:00～16:00
定休日｜水～土曜（要事前確認）
www.obata-shuzo.com

MANOTSURU 『龍のめぐみ』
価格｜3300円／720㎖（箱入）
原材料｜昇竜棚田米コシヒカリ100％
精米歩合｜50％
アルコール度数｜15.5度
問｜尾畑酒造
Tel｜0259-55-3171
www.obata-shuzo.com

北沢Terrace
近代遺産の象徴「北沢浮遊選鉱場」前に誕生したカフェ。佐渡金銀山文化を形成した遺跡に想いを馳せながら、金山カレー（900円）など、フレンチ出身のシェフが地元食材で仕立てた料理が味わえる。歴史と現代が交わる新拠点としても注目を集めている。

住所｜新潟県佐渡市相川北沢町2
Tel｜0259-58-7085
営業時間｜11:30～15:00（L.O.14:30）、18:00～21:00（L.O.20:30）
定休日｜火・水曜

SADO PORT LOUNGE
2022年6月に佐渡両津港内にオープンした交流拠点施設。目の前に日本海が広がり、佐渡の古材を活用した空間には、シェアオフィスや50席のコワーキングスペースを完備。ワーケーションや長期滞在の拠点として利用したい。

住所｜新潟県佐渡市両津湊353-1
Tel｜090-9368-0477
営業時間｜8:30～19:00
料金｜ドロップイン／30分330円、1日3300円、月額利用／個人1万1000円、法人3万3000円（5名まで）
定休日｜なし
https://sadoportlounge.biz

こうした「学び」体験はもちろん、「大地」や「水」でめぐる旅もロングステイをしてこそ、その魅力を深く享受できることは言うまでもない。今回紹介したスポットを含む、おすすめのコースを下記に紹介。文化的な再発見に満ちた旅をぜひ何度も楽しんでほしい。

▼学びでめぐるおすすめ紹介

DAY1
「親不知・子不知」で絶景を望む
（新潟県糸魚川市大字市振）
↓車10min.
「親不知交流センター まるたん坊」を見学
（新潟県糸魚川市外波106　Tel｜025-562-3002）
↓車20min.
「フォッサマグナミュージアム」を見学
↓車35min.
「高浪の池」を見る ～ 柵口温泉で宿泊

DAY2
「柵口万年雪」をゆっくり散策
（新潟県糸魚川市柵口）

DAY3
「道の駅 マリンドリーム能生」で買い物
↓車40min.
直江津港から小木港へ（ジェットフォイル75min.）
↓車15min.
「宿根木集落」を散策
↓車50min.
「たびのホテル佐渡」宿泊
（新潟県佐渡市千種113-12　Tel｜0259-58-8020）

DAY4
「ドンデン高原ロッジ 自然リゾート」
を拠点にトレッキング
（新潟県佐渡市椿697　Tel｜0259-23-2161）
↓車50min.
「ラ バルクド ディ オニソス」で夕食
（新潟県佐渡市真野新町327-1　Tel｜0259-67-7833）

DAY5
「学校蔵Cafe（尾畑酒造）」で軽食
↓車40min.
「きらりうむ佐渡」を見学
↓車10min.
「史跡 佐渡金山」を見学
↓車10min.
「北沢Terrace」で昼食
↓車45min.
「SADO PORT LOUNGE」でワーケーション

 

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text: Ryosuke Fujitani　photo: Norihito Suzuki
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