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隈研吾、草間彌生、村上春樹の素顔を写す、写真家ベンジャミン・リーの世界

2021.6.8
隈研吾、草間彌生、村上春樹の素顔を写す、写真家ベンジャミン・リーの世界
草間彌生氏

写真家でアーティストのベンジャミン・リー氏。建築家・隈研吾氏や芸術家・草間彌生氏、小説家・村上春樹氏など、さまざまな著名人の素顔を撮り続けているリー氏の45年間にわたる傑作作品展「ベンジャミン・リー展2021」が、2021年6月15日~27日まで、東京・南青山スパイラルガーデンにて開催される。

ベンジャミン・リー
1969~72年、トロントで写真を学んだ後、オックスフォード大学で心理学を学ぶ。1977年、英国ロンドンのソーホー地区にベンジャミン・リー・スタジオを設立。グローバル企業の広告写真を手がける一方で、著名人の肖像を撮影を始める。1987年に拠点を日本に移し、草間彌生や隈研吾、村上春樹、安藤忠雄、石岡瑛子、川久保玲、三宅一生、磯崎新、鹿内信孝など、数多くの日本の文化人たちの肖像を撮影する写真家である。

ポートレイトの巨匠、ベンジャミン・リーとアートで繋がる!

隈研吾氏

写真家ベンジャミン・リー氏が撮影してきた、感性あふれるアーティストや著名人たちのポートレイト作品が並ぶ本展。日本のみならず世界に多大な功績を残してきた彼らの情熱や影響力、芸術性を困難なこの時期に知ってほしいという想いから企画が立ち上げられた。

本展では、リー氏のロンドン時代そして日本で撮影してきた数多くの作品が展示される。名だたる著名人のポートレイトと併せて、アートフォトグラファーとしての彼のシュールレアリスム作品も展示。彼のポートレイト、アート、そしてトラベル写真家としての回顧展となる。

会場となるのは東京・表参道のランドマークビル、スパイラル。この場所は1985年のオープン以来、東京のトレンド発信地である青山・表参道において、その建築デザインの斬新さとともに、芸術や文化を牽引するアーティストやクリエイターたちの発表の場として、また誰もがそれを自由に享受できるオープンな空間としてその存在を際立たせている。

今回、このスパイラルで展示会を行うことには大きな意味がある。

リー氏は、スパイラルビルの建築家としても有名な槙 文彦氏のポートレイトを撮影しているのに加えて、スパイラルのオープンと同時期の1987年に初来日。それ以降、青山に居を構え写真家として約35年間にわたり第一線で活動してきた。彼はこれまでにカナダ大使館や草月会館、そして表参道GYREギャラリーと、青山・表参道界隈の象徴的な芸術・文化発信拠点で写真展を開催。このようなキャリアの軌跡から、スパイラルでの写真展開催はリー氏にとって必然に近いほど意義深いものがあるのだ。

村上春樹氏

本会場での開催はもうひとつ重要な意味を持っている。

リー氏は毎年、世界各国のアートフェアをめぐり、さまざまなアーティストたちやそこに集う一般の人々との交流から、アートやアーティストがコレクターのためだけに存在するものではないことを、もっと広く日本の一般の人たちに知ってもらいたいとの願いを持ち続けていた。

スパイラルの圧倒的なアクセスのよさと空間の広さは、彼のその願いを叶える唯一無二の場でもあり、アートと日常の融合を掲げるスパイラルの理念と、「コロナ禍の最も困難な時期のいまこそ誰もがアートの持つパワーを享受すべきである」という彼の想いが一致したことが、今回この場所での開催の最たる意義となった。

こういった経緯から、本展が真の意味ですべての人が自由にアートにアクセスできるものにすべく、スパイラルのガーデン1Fにおいて13日間、終日いつでも鑑賞可能な完全にオープンなものとすることが決定した。この13日間が、リー氏の作品と彼を取り巻く多く文化人やアーティストたち、そして訪れる鑑賞者との境界線のない交流の場であり、新たなエネルギーが生まれる場となる。

さらに会期中は、リー氏によるギャラリートークや彼のポートレイトモデルを迎えてのトークショー、また発表の場を失っている若きアーティストたちのライブパフォーマンスなどを企画。これらはオンライン配信され、会場に足を運べない人も一体感を得られる。

ベンジャミン・リー氏

リー氏は、現代に蘇ったハーレクインの衣装も自らデザインし、その衣装を身に纏った若き才能・エヴァ氏とともに日本各地を訪れ、現代のハーレクインによる、喜びと希望あふれる和太鼓演奏を披露。その出現は予測不能かつ神出鬼没なものだが、ハーレクインを望む誰の前にも現れる可能性を秘めており、それこそが未来に楽観的で明るい希望の光を届けてくれるものの象徴といえる。今回の写真展では、これまでに彼が各地で撮影してきたハーレクイン作品も一部初公開。

ハーレクイン・プロジェクトは、さまざまな芸術家や著名人をインスピレーションの源に写真家として大成したリー氏が、今度は自身が若手アーティスト達を鼓舞する立場として発信するもの。その意味においてもスパイラルのガーデン1Fにて、この機会を真に全ての人が自由にアートにアクセスできるものとする必要があったのだ。

日本各地で撮影した「愛と希望のハーレクイン EVA」

隈研吾氏からのメッセージ

「ベンジャミンと一緒に僕の建築を訪ねると、建築がいつもとは違った表情を見せてくれる。たぶん彼の魔法のなせる業なのだろう」

ベンジャミン・リー氏のメッセージ

「こんにちは。写真家・アーティストのベンジャミン・リーです。私は永きにわたり、世界中のアー ティスト、文化人、クリエーター等のポートレイトを撮り続けています。2021年、私の集大成ともいえる展示会を、表参道のランドマークビル、スパイラルにて開催します。まだ芸術写真にふれる機会があまり多いとは言えない日本。今回の展示会を機会に、日本人、日本に住む外国人、インバウンドの方々にとっても芸術写真が身近な存在になってほしいと考えています。そしてより多くの方の愛と好奇心が詰まった展示会に。アートをもっと身近に」

ベンジャミン・リー展 2021
会期|2021年6月15日(火)~6月27日(日)
会場|スパイラルガーデン
住所|東京都港区南青山5-6-23 スパイラル1F
時間|11:00~19:00
料金|入場無料
https://www.spiral.co.jp/
http://www.benjamin-lee.jp/

※京都・軽井沢でも開催予定

text=Discover Japan


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