《INDÉPENDANTS/アンデパンダン》
アート空間 1928ビルで味わう名物パエリア
京都の美味しいレトロ建築⑥
古都・京都は、実は明治・大正・昭和初期にかけて生み出された、近代建築の宝庫である。この秋は、懐かしい空気に包まれたレトロな空間と美味しいものに心ときめく旅をぜひ。
今回はパエリアが名物のカフェ「INDÉPENDANTS(アンデパンダン)」を紹介。随所にあしらわれた泰山タイルにも注目だ。
珍重された泰山タイルがあちこちに
かつての京のメインストリート・三条通で星形の窓が目を引くビルは、大阪毎日新聞社京都支局として1928(昭和3)年竣工。設計は関西近代建築の父・武田五一だ。その70年後、建築家・若林広幸さんがアートを核とした「1928ビル」として再生。弧を描く壁や円柱からアール・デコの華やかさも感じるビルにはギャラリーや劇場が入り、地下はギャラリー直営のダイニング、「INDÉPENDANTS」に。古いタイルやれんがが独特の空気を醸す店の名物はパエリアで、各種アルコールも充実している。「ビル自体が“息”をしているよう。それを五感で味わってほしい」と代表の髙尚赫さん。
◎1928年竣工、1998年改修
◎設計|武田五一 改修|若林広幸
◎アール・デコ様式
◎鉄筋コンクリート造3階建(地下1階)
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装飾と光が融け合う北京料理の館
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INDÉPENDANTS
住所|京都市中京区三条通り御幸町東入弁慶石町56 1928ビルB1F
Tel|075-255-4312
営業時間|12:00〜23:00
定休日|不定休
text: Kaori Nagano, Makiko Shiraki, Minami Mizobuchi(Arika Inc.) photo: Makoto Ito
Discover Japan 2023年11月号「京都 今年の秋は、ちょっと”奥”がおもしろい」