ワーケーション先進エリア、佐賀・嬉野のモニターツアーに密着!【後編】
本誌2021年3月号「ワーケーションが生き方を変える?地域を変える?」で紹介し、参加者を募集した佐賀・嬉野のモニターツアーに同行取材。その模様を前後編でご紹介します。後編では、ワーケーションの醍醐味や本ツアー参加者に感想をうかがいました。
ワーケーションの醍醐味、
土地ならではの体験
旅先に滞在しながら仕事をするワーケーションは、その土地でしかできない体験を日常に取り入れられるのが醍醐味の一つ。
嬉野の温泉街にも訪れておきたいスポットは点在し、なかでも定番なのが、「豊玉姫神社」。豊玉姫大神を御祭神とする神社で、豊玉姫大神の使いとされる「なまずさま」を祀るなまず社が有名。古来より肌の病にご利益があると言い伝えられ、美肌を祈願する参拝客も多い。
茶の名産地でもある嬉野だけに、ひと息付くお供には、ぜひ名物・嬉野茶を選びたいもの。そんなときは温泉街にあるパティスリー&カフェ「うれし庵」がおすすめだ。ドリンクはもちろん、スイーツにも嬉野の茶を多用し、人気はほうじ茶生地に緑茶シロップを合わせ、上から抹茶をかけたティラミス・茶畑。店内の席をはじめ、店前のテラス席も利用できる。
そして、温泉地ならではのワーケーションスポットといえるのが、「シーボルトの湯」。大浴場と貸切湯を備える公衆浴場で、仕事ができるのが2階にある広々とした休憩室。仕事の合間に温泉を楽しめるほか、お腹が空いたら出前が頼めるので、丸一日“お籠り”してもいい。
最後に紹介するのは、温泉街からは少し離れるが、整った環境がうれしい「うれしの茶交流館 チャオシル」。うれしの茶の歴史や製造工程等を学べる公共施設で、施設内の喫茶コーナーでワーケーションOK。温泉街一帯をカバーしている公共Wi-Fiエリア外だが、施設独自のフリーWi-Fiがあるほか、電源を借りることもできるので、仕事をするのにも適している。
実際に佐賀・嬉野のモニターツアーに参加して、どうでした?
会社員/河本拓也さん(31歳)
コロナ禍になり、以前から興味をもっていたワーケーションに積極的にチャレンジし、クオリティ・オブ・ライフは格段に上がりましたね。嬉野ははじめて訪れましたが、現地現物をすることでさまざまな発見があり、新たなビジネスチャンスを実感しています。
会社員/江藤琢人さん(29歳)
在宅勤務になり、社内のメンバーとも顔を合わせる機会が激減しました。実は河本とは同じ会社で、部署は違うものの、今回一緒に嬉野にてワーケーションすることで、仕事上の新しいアイデアの話などもできて良かったですね。また機会があれば、嬉野でワーケーションしてみたいと思っています。
編集者/ホァン シャオウェンさん(27歳/台湾出身)
ワーケーションは、はじめての体験。嬉野のモニターツアーが決まってから、行きたい場所をリサーチして、実際、嬉野には魅力的なスポットがたくさんありました。それを叶えるために、滞在中のタスクを早めにこなせた印象。そういった意味では在宅ワークよりもメリハリがついていいと感じました。
自営業/坂下彩花さん(33歳)
もともと旅行が好きなので、ワーケーションは抵抗なく受け入れられています。広報やライター業がメインなので、今後は訪れた土地の魅力を独自に発信していこうと考えています。嬉野ははじめて訪れましたが、コンパクトな温泉街で、ワーケーションするのにちょうどいいですね。
会社員/堀内麻貴さん(30歳)
2020年は5カ所ぐらいでワーケーションを実践しましたが、嬉野は温泉も最高ですし、温泉街でもWi-Fiが使えて仕事しやすいと感じました。電源が自由に使える公園があるのもいいですね。旅先で友人をつくることをテーマの一つにしていることもあり、ワーケーションを通して視野が広がったなと思います。
Text: Tsutomu Isayama photo: Hiroshi Mizusaki