FOOD

パーチェの料理は、能登半島のつくり手と生み出される【後編】
villa della pace/石川県・七尾市

2021.5.12
パーチェの料理は、能登半島のつくり手と生み出される【後編】<br><small>villa della pace/石川県・七尾市<small>

能登半島七尾市に位置するオーベルジュ「villa della pace(ヴィラ・デラ・パーチェ)」。オーナーシェフ平田明珠(ひらた・めいじゅ)さんの料理の奥には生産者、漁師、うつわ作家がどっしりと構えている。一人では生み出せない、能登の味を支える人たちを前後編記事でご紹介。

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こまやかな仕事が美味しい牡蠣を育む
宮本水産/宮本哲也さん・里子さん

生活排水がほとんどない良質な環境で育てられる牡蠣。宮本水産では水揚げ前に牡蠣を一枚ずつ洗い、沖へ戻して成長をうながす。さらに厳しい選別で上質なものだけが市場へ。春の真牡蠣もまろやかな味わいでおすすめ。

宮本水産
Tel|0767-66-0002
www.notokaki.com

吹きガラスの時間をこの場所でつなぐ
kota glass/有永浩太さん・史歩さん

有永さんは画家であった叔母の自宅を改装して工房を構えた。昔一度だけ訪れた能登、「また行きたい」という記憶から流れ着く。2000年以上の歴史をもつ吹きガラスの最先端に自分がいることを意識して製作をする。

kota glass
Mail|kotaglass@gmail.com
www.kotaglass.com

能登の自然と暮らしと仕事
塗師/赤木明登さん (赤木明登うるし工房)

東京から輪島に移住し33年。輪島塗の塗師。赤木さんが製作するのは「うつし」が基本。受け継がれてきた仕事をどれだけ丁寧にこなすか、自分をいかに“消す”かを考える。能登の暮らしを楽しみながら仕事に向き合う日々。

赤木明登うるし工房
Tel|0768-26-1922
www.nurimono.net

能登半島で生まれる
プリミティブなうつわ
陶芸家/松本かおるさん (MATSUMOTO KAORU)

松本かおるさんは備前焼、それに漆塗を施した陶胎漆器を製作。備前の強さや手触りに女性らしさが加わる。焼成には地元農家からいただく無農薬のもみ殻を使用。能登に来て作品の表情が変わったという。

MATSUMOTO KAORU
Mail|kaorumatsumoto529
@gmail.com
http://matsumotokaoru.com

使い手に寄り添う
デザイナー兼陶芸家
独歩炎/藤井博文さん

企業デザイナー出身の藤井さんは独学で陶芸を学ぶ。難しい依頼があっても新しいことを考える機会を与えてもらえると前向きだ。陶器、磁器問わず、プレート、急須、オブジェまでその手から生み出されるものは無限!

独歩炎
Mail|info@doppo.jp
www.doppo.jp

villa della pace
住所|石川県七尾市中島町塩津乙は部26-1
Tel|0767-88-9017
営業時間|ランチ12:00〜、ディナー18:00〜(L.O.19:00)
定休日|水・木曜
料金|コースのみ1万3200円(サ別)
宿泊料金|1泊2食付3万5000円(サ込)
IN|16:00〜18:00 OUT|10:00
テーブル数|2
アクセス|車/のと里山海道徳田大津ICから約7分、電車/のと鉄道笠師保駅から徒歩15分
http://villadellapace-nanao.com

text: Discover Japan photo: Yayoi Arimoto
Discover Japan 2021年5月号「美味しいニッポントラベル」


《villa della pace/石川県・七尾市》
1|能登半島の風景と一体化する料理【前編】
2|能登半島の風景と一体化する料理【後編】
3|パーチェの料理は能登半島のつくり手と生み出される【前編】
4|パーチェの料理は能登半島のつくり手と生み出される【後編】
5|1泊2日、能登の営みを感じる滞在を。
6|能登の里山里海を贅沢に独り占め、七尾湾を眺めながら何もしない時を過ごす。

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