〈HOPPERS by Spice Cafe〉の
ディナーコースを全紹介!
|日本の旬の食材を生かしたスリランカの伝統料理とは?
4年前に東京の日本橋・兜町にオープンした「HOPPERS by Spice Cafe」は、『ミシュランガイド東京2026』で、3年連続ビブグルマンに選出。スリランカの伝統料理と日本の旬の食材が出合うディナーコース。ソムリエによるワインのペアリングもあわせて一挙ご紹介!
〈前菜〉

左から、豆をペーストにしたドーナツ「ワデー」/スリランカの養生粥「コラキャンダ」。この日はミツバのスープと赤米ご飯の組み合わせ/米粉とココナッツのパンケーキ「ホッパー」をミニサイズで。店名の「ホッパーズ」はここから来ている。生地にビーツを加え、うずらの卵を添えて/ブラックペッパーを利かせたアボカドのタルト/チキンのスパイス炒め「チキンバドゥン」。五味が揃う前菜に、すっきりとした白ワインを合わせて。

byフェウディ・ディ・サングレゴリオ
〈魚〉

軟らかくゆでたタコを、トマトベースにタコの出汁を加えたスパイスソースでいただく。かけてあるのはモルディブフィッシュとチリを合わせた「カッタサンボル」。イエロービーツとココナッツのピュレを添えてある。合わせるワインは、シャルドネ100%のしっかりとしたスパークリング。シャンパンと同じ造り方によるもの。

byフェッラーリ
〈肉〉

鴨のロースト。生姜とニンニクでマリネした鴨を脂で焼き、バターを落とす。赤ワインベースのソースは鴨の出汁、シナモンを忍ばせ、ココナッツミルクとスパイスの泡を添えて。付け合わせはゴーヤー、マッシュルームを米粉の生地で包んで揚げたもの。ワインはローヌ地方のグルナッシュ主体。果実感も楽しめて軽やかさもある。

マキシム=フランソワ・ローラン
〈ライス×カリー〉

①ライス(あきたこまち+バスマティライス+赤米)
②ビーツのカレー
③パリップ(豆カレー)
④インゲンのテルダーラ(炒め物)
⑤ニンジンのアチャール(漬物)
⑥ケールのサンボル(ふりかけ)
⑦パパダン(豆のせんべい)
⑧ポルのサンボル(ココナッツのふりかけ)
⑨オキシジミのカレー
⑩冬瓜のカレー
⑪ナスのテルダーラ(炒め物)
ディナーはこのスタイル。ご飯はバスマティライス、あきたこまち、スリランカの赤米をミックスしたもので、カレー(おかず)を1、2種類ずつ混ぜながらいただく。ひとつの素材でひとつの料理が成立し、全体でスパイス使いのバランスを取っているのがスリランカのカレーの特徴。季節の野菜をたくさんいただけ、見た目の印象とは異なる味わいに驚き&喜びの連続。ワインは国産のオレンジとロゼを飲み比べで両方提供。「甘辛酸鹹苦」の五味がすべて揃った料理にうまく寄り添ってくれる。

(右)山梨のロゼ byセブンシダーズワイナリー
〈デザート〉

米粉、ココナッツ、スパイス、砂糖でつくるスリランカの伝統菓子「アルワ」と、サツマイモのプリン、フルーツの盛り合わせ。ソースはココナッツミルク、スリランカの酒「アラック」、カルダモンを合わせたもの。上にかかるのはレモングラスで風味をつけた寒天。ランタナの花を散らして。おまかせコース7150円、ワインペアリング6050円。
日本酒もラインアップ

出汁感があり米も使うスリランカ料理は日本酒との共通項がある。左より冨田酒造(滋賀)の七本鎗「無有」、元坂酒造(三重)の「KINO(帰農)」、平和酒造(和歌山)の「紀土 純米大吟醸」。各蔵のグラン・キュヴェを揃える。
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HOPPERS by Spice Cafe
住所|東京都中央区日本橋兜町7-1 KABUTO ONE 1F
Tel|050-3201-4010
営業時間|11:30〜15:00(L.O.14:00)、18:00〜23:00(L.O.20:30)
定休日|水曜
https://hoppers.jp/
text: Yukie Masumoto photo: Maiko Fukui
2025年11月号「実は、スパイス天国ニッポン」



































