高知《hotel nansui》
坂本龍馬生誕の地で
心身の“洗濯”をする高知滞在
高知が誇る偉人・坂本龍馬が産声を上げた屋敷跡という由緒ある地に開かれた「hotel nansui」。館内に一歩足を踏み入れれば、アートと美食、そして寛ぎが五感を満たす。今回、編集部が高知のならではの食事や客室などを体験し、魅力をご紹介する。伝統とモダンが心地よく融合する、ここならではの特別なステイとは?
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伝統とモダンが融合した
特別な滞在

高知市内の坂本龍馬生家跡で、50年以上にわたり愛された「ホテル南水」が、ラグジュアリーホテル「hotel nansui」として2024年11月にリブランドオープン。高知駅や「牧野富太郎記念館」の設計者である内藤廣氏に師事した建築家・蘆田暢人氏がデザインを手掛けた。

ここで堪能したいのが、ミュージアムのような滞在体験だ。ゲストが最初に目にするのは、龍馬が見つめた世界を表現した「Ryoma Open Gallery」。7階のロビーでは、かつて龍馬が八畳岩から高知を眺めたと伝えられるように、市街を一望しつつチェックインを。オールインクルーシブの「Bar Lounge」で食前酒を楽しんだら、レストラン「MARGINAL」へ。龍馬が愛したといわれる長崎の和華蘭料理のように、ジャンルにとらわれない、高知ならではの豊かな産物を生かした美味を楽しめる。

プライベートサウナを備えた「プレミアムサウナスイート」など全33室の客室は「おこもり感」がデザインコンセプト。高知県産の杉無垢材をふんだんに生かした温もりあふれる空間が、この上ない安らぎと癒しをもたらす。
龍馬の残した名言のひとつ、「日本を今一度せんたく(洗濯)いたし申し候」。この地から世界を夢見て駆け抜けた幕末の志士に思いを馳せつつ、非日常のステイを通して心身を“洗濯”したい。

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高知の旬を生かした
ライブ感も楽しめる夕食

レストラン「MARGINAL」では、季節替わりのディナーコースを提供。前菜は華やかな盛り合わせの「土佐八景」。圧巻なのがカウンター内の焼き台での鰹の豪快な藁焼き。温かいまま「焼き切り」にして、塩たたきとタルタルの2種の仕立てで。

2種の卵を味わう“ととのう朝食”

予約時間ごとに炊き上げる土鍋ご飯と卵が主役の朝食。ご飯は四万十川源流で育ったひのひかり、卵は「ゆずたま」、「土佐ジロー」の2種が用意される。まずは塩で、次に削りたての本枯節やブレンド醤油を合わせて、極上の卵かけご飯に。
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土佐の酒やおつまみを
好きなだけ堪能できる「Bar Lounge」

7階「Bar Lounge」では、日本酒や焼酎、ジンといった高知の酒や生ビールなどを好きなときに好きなだけ楽しめる。ミレービスケットなど、地元産の各種おつまみも用意。オールインクルーシブで、同フロアのラウンジや屋上テラスのほか、客室にも持ち込み可能なのがうれしい。
宿泊者以外も集える
フリースペース“オキャクバ”

「地元の人にも親しんでほしい」という思いで、ホテル1階の通り沿いに開かれたフリースペース「オキャクバ」。高知県下のクラフトビールやおつまみを提供するほか、さまざまなイベントを開催予定。旅人と地元の人々が肩を並べて語り合う、高知の“おきゃく文化”を体感したい。(宿泊客もメニューは有料)
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≫公式サイトはこちら
hotel nansui
住所|高知県高知市上町1-7-12
Tel|088-821-8895
客室数|33室
料金|1泊朝食付7万6000円〜(税・サ込)
カード|AMEX、Master、VISAほか
IN|15:00
OUT|11:00
アクセス|車/高知自動車道高知ICから約15分 電車/とさでん交通上町一丁目停留場から徒歩3分
施設|レストラン、ラウンジなど
※食事は時期によってメニューが異なる。
text: Aya Honjo photo: Azusa Shigenobu
2025年8月号「道をめぐる冒険。」



































