大自然の中で飲むビールは美味しい
|旅の目的地にしたくなる、酒トピックス②
味わうだけでは飽き足らず、風土そのものを感じるまでに変わりつつある酒の楽しみ方。土地の恵みを凝縮した至極の一杯を求め、ほろ酔い旅に出掛けよう!
今回は、「大自然の中で飲むお酒」をテーマに、山口県長門湯本温泉の川床テラスで飲むビール、奥多摩の自然を味わうクラフトビール、香川県の海景色とともに楽しむ地ビールを紹介する。
[山口県]
湯上がりのご褒美は川床ビール
約600年の歴史を誇る、山口県内で最古の温泉と伝えられる長門湯本温泉。2016年より温泉街全体の再開発がはじまり、古民家を改装したブルワリーやバーなどが続々登場している。
温泉街を流れる音信川と大寧寺川沿いには4カ所にわたって計7基の川床テラスが点在しており、3月末の川床開きを皮切りに賑わいを見せるように。汗ばむ季節ともなれば、川のせせらぎや心地よい風を肴に地ビールを楽しむ姿が見られるなど、川床で楽しむ湯上がりの一杯は格別の旨さ。夜にはライトアップされた幻想的な温泉街へと雰囲気を変え、ここでは街そのものが肴になる。
長門湯本温泉
問い合わせ|長門湯本温泉
住所|山口県長門市深川湯本
https://yumotoonsen.com
[東京都]
奥多摩の自然も味わうクラフトビール
「心に残るビール体験を創造したい」と、2015年に奥多摩にてスタートしたマイクロブルワリー。創業者の辻野木景さんが縁もゆかりもないこの地を選んだ理由は、奥多摩の大自然でビールを飲んだときに、とにかく心地いいと感じたため。小鳥のさえずりに日原川のせせらぎがビールをもっと旨くする。
VERTERE
住所|東京都西多摩郡奥多摩町氷川212
Tel|0428-85-8590
営業時間|Taproom11:00〜19:30(L.O.18:30)、Bottle Shop10:00〜18:00
定休日|月〜金曜(Taproomは加えて祝日休)
http://verterebrew.com
[香川県]
香川の海景色をつまみに地ビールを堪能する
江戸時代より「塩飽大工」と呼ばれる腕のいい大工を輩出するなど、ものづくり文化が息づく本島。現代では、ものづくりに携わる人々が都市部から移住しており、そのひとつに夫婦で営むブルワリーがある。本島などで採取した素材を用い、島の空気とともに醸すビールは唯一無二。
久福ブルーイング本島
住所|香川県丸亀市本島町泊704-2
Mail|beer@kyu-fuku.com
https://kyu-fuku.com
※営業日・営業時間はInstagram(@ kyufuku_brewing_honjima)などを要確認
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旅の目的地にしたくなる、酒トピックス③
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text: Natsu Arai
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