《HOTEL THE MITSUI KYOTO/ホテル ザ ミツイ キョウト》
で堪能する響きあう日本の美意識
“HIBIKI THE HARMONY”【後編】
ジャンルを越え、日本の自然と伝統美を追求する3つのブランド「HOTEL THE MITSUI KYOTO」、「サントリーウイスキー響」、「HOSOO 古代染色研究所」。それぞれの思いが重なり、共鳴する空間と時間が、最高の体験を届ける。 ホテルが誇るラグジュアリー空間で楽しめるのは、西陣織の老舗による逸品と「響」の共演。妙なる彩りと味わいに浸れるステイを。
木の魅力を随所で
贅沢に愉しめるホテル
ホテルのどこにいても、心和む温かな風合いに包まれる「HOTEL THE MITSUI KYOTO」。その理由のひとつに、至るところに使われている“木”の存在がありそうだ。
たとえば、ゲストを迎え入れる表玄関の「梶井宮門」。全解体と改修を経てこの場所で組み立て直されたもので、「継承と新生」というホテルのテーマを象徴する。300年以上もの時を重ねたケヤキ材の古つやが味わい深い。
そして、市中の一等地と思えないほど広々とした庭園。三井家の時代から受け継がれてきた庭を、ランドスケープデザイナーの宮城俊作氏が現代によみがえらせた。春の桜、秋の紅葉はもとより、多種多様な樹木や草花が季節の細やかな移ろいを伝える。天井が高いラウンジは、開放感にあふれ眼前の庭園とつながっていくよう。まさに、庭と建物が一体となって美しく調和する「庭屋一如」。三井家当主が客人を迎えるもてなしの場であった奥書院を継承し、総檜造で再生させた「四季の間」にも、その思想は息づいている。
全161室の客室も、ドアや床材、家具などふんだんに木材を採用。靴を脱いで上がり、温もりある優しいテクスチャーに囲まれて寛ぐ時間が、心身を穏やかに満たしてくれる。
読了ライン
「響」を片手に平安貴族も愛した草花
ニホンムラサキの色をまとう
スイートルームの限定オプション「Harmonious Room」を手掛けるのは「HOSOO 古代染色研究所」。古代の美しい染色を復活させるべく、西陣織の老舗「HOSOO」が設立した機関だ。平安期、最も高い地位「徳」を表す紫は、ニホンムラサキという植物の根を煎じて染色されていた。今回はその高貴な色に染め上げられたシルク100%のパジャマを部屋に用意。「響」のウェルカムドリンク“HIBIKIスパークリングスタイル”、HOSOOのかさね色目をテーマにしたオリジナルマカロン、そして「響 JAPANESE HARMONY」が1本贈られるという贅なる内容。雅な空間が、日本が誇る最高峰ウイスキーの味わいをさらに饒舌にするだろう。
読了ライン
HOTEL THE MITSUI KYOTO
住所|京都府京都市中京区油小路通二条下る二条油小路町284
Tel|075-468-3100
客室数|161室
料金|“HIBIKI THE HARMONY” 1室6万2100円(税・サ込)
※対象はスイートルーム全タイプ(スイートルーム予約のみ利用可)
※スイートルームの宿泊代は別途要
カード|AMEX、DINERS、Master、VISAほか
IN|15:00
OUT|12:00
夕食|イノベーティブ京都フレンチ、イタリア料理(レストラン)
朝食|洋食または和食(レストラン)
アクセス|車/名神高速道路京都南ICから約25分 電車/京都市営地下鉄二条城前駅から徒歩約3分
施設|レストラン(都季 TOKI、FORNI)、バー、サーマルスプリングSPA、茶居、ライブラリー、四季の間
text: Aya Honjo photo: Mariko Taya
Discover Japan 2023年9月号「木と生きる」