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過去と未来をつなぐ「まちづくり」
一歩先ゆくライフスタイルが見つかる
100年後の未来を担う、いま注目の企業⑥

2023.7.22
過去と未来をつなぐ「まちづくり」<br><small>一歩先ゆくライフスタイルが見つかる<br>100年後の未来を担う、いま注目の企業⑥</small>

食料問題に環境問題と、未来への課題が山積する昨今。問題解決への糸口を探るべく、新しいモノやコトに目を向けている人や企業は、どんな取り組みを行っているのか。趣向を凝らした事例から、一歩先ゆくライフスタイルを見つけたい。 最後は「まちづくり」をテーマに、残す&見つけるまちづくりについて紹介します。

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100年前が活きる町
倉敷はまちづくりの最先端都市でした

大原孫三郎氏が私邸兼迎賓館として建てた「有隣荘」。和洋の建築様式と意匠を盛り込んだ名建築は、倉敷の風景に彩りを添える
提供:大原美術館

重要伝統的建造物群保存地区に指定されている岡山・倉敷美観地区。過去を見なければ未来を見ることはできないとの考えから「100年前が活きる町」を掲げる倉敷で、そのキーパーソンとなるのが「大原美術館」の理事長・大原あかねさん。倉敷の名家・大原家は、1930年に前出の私立西洋美術館を誕生させたほか、美観地区にある4館のミュージアムや文化財にも深くかかわっている。

美観地区といえば、江戸時代の趣ある建物を基盤としながらも、それぞれの時代の最高峰のエッセンスが取り込まれた町。薬師寺主計が設計した「現・児島虎次郎記念館」や、伊東忠太が和室の基本設計を担った「有隣荘」など、大原家のそばには常に名建築家が存在するが、忘れてならないのは、その建築と景観を守り育ててきた住民たち。最先端のまちづくりには、地域の支えが不可欠なのだ。

大原美術館
住所|岡山県倉敷市中央1-1-15
開館時間|9:00〜17:00(12〜2月は〜15:00)
※入館は閉館の30分前まで
休館日|月曜、冬期休館あり
料金|一般2000円、高中小生500円、小学生未満無料
Tel|086-422-0005
www.ohara.or.jp

倉敷を衣食住で体感する商業施設も誕生

倉敷川沿いにオープンした「倉敷SOLA」。築100年ほどの産婦人科医院の建物2棟を再利用した施設の設計は、古民家再生を数多く手掛ける建築家・楢村徹(ならむらとおる)さんが担当。倉敷民藝館やきび美ミュージアムとの往来がかなうなど、倉敷美観地区をめぐる際の新たな拠点であると同時に、地元ひいては岡山の技術や民藝を発信する

倉敷SOLA
住所|岡山県倉敷市中央1-4-13
問い合わせ|三楽
Tel|086-422-2299
www.kurashiki-sola.jp
※営業時間、定休日は店舗によって異なる

これからの九州をつくる
ヒト・モノ・コトを再発見

2022年の大賞に輝いた「嬉野茶時」。佐賀県は嬉野に長く受け継がれてきた嬉野茶・肥前吉田焼・温泉を、ティーツーリズムという新しいスタイルで再解釈している

2022年の西九州新幹線開業に伴い、JR九州では「西九州観光まちづくりAWARD」を創設。魅力的なヒト・モノ・コトに会いに行くことが旅の目的となる現代において、地域に根ざして魅力あるまちづくりを行う人や団体を発掘することが目的だ。

2回目の本年は、食・ものづくり・にぎわいづくり・宿(おもてなし)の4部門を新設。募集対象エリアも九州全土へと拡大し、各分野の知見をもった審査員により、固有の風土や歴史を重んじている点、未来につながる新しい価値を創造している点など、多角的な基準から審査される予定だ。あの人に会いたい、あの体験に触れてみたい。そんな100年後も色褪せることのない姿は、まだまだ九州に眠っているはず。

九州観光まちづくりAWARD 2023
問い合わせ|九州旅客鉄道
Mail|kyushu.award@jrkyushu.co.jp

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text: Natsu Arai
Discover Japan 2023年6月号「愛されるブランドのつくり方。」

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