最短、週末2日間で可能! いま、お試し移住という選択
移住希望者と地方自治体をマッチングする「お試し移住」。自分や家族にとってよりよい環境で暮らすために「移住」という選択肢を増やすなら、この制度を使わない手はない。
そこで、自治体側が自分たちの地域を知ってもらうために移住支援の一環として移住体験の取り組みをスタート。お試し移住の形式は、住居を貸し出す〝お試し住宅”や地域住民と触れ合うパッケージ型体験ツアー、移住希望者の意向に合わせて現地を案内してくれるオーダーメイド型など、自治体によって実にさまざまで期間も1泊から1カ月、半年といった長期まである。
カテゴリー分けできる移住実例
わかりやすく紹介するため、本記事では「お試し移住カテゴリー」にて、どのような移住体験ができるのかを分けてみた。
TypeA:お試し住宅
移住を検討している人が一定期間滞在して現地の暮らしを体験できる滞在施設。無料~低価格での利用が可能。
TypeB:オーダーメイド型ツアー
パッケージツアーと違い、参加者の希望する場所や日程に沿って現地の暮らしを案内してくれる体験ツアー。
TypeC:パッケージ型ツアー
開催日や内容があらかじめ決められている体験ツアー。複数の参加者と一緒に、効率よく現地を回れる。
TypeD:職業体験ツアー
定住後の仕事を想定し、就業体験ができる。農業や漁業、観光、福祉など自治体によって体験先もさまざま。
介護・医療の人材歓迎! 北海道 せたな町
TypeD
日本海に面し、狩場山に囲まれた豊かな自然が魅力。地の利を生かして農業や畜産業、水産業を行う。不定期で就農体験や介護・医療職就業体験を行うだけでなく、2週間~ 3カ月滞在可能なお試し住宅の取り組みもあり。
介護・医療職 就業体験ツアー
町内の病院や介護施設などで就業体験を行う2泊3日のツアー。参加費は無料で、往復航空券や宿泊費、レンタカー代などがツアーに含まれる。
参加条件/せたな町、介護・医療職に興味のある人(未経験者可、医療職は資格取得者)、運転できる人
【東京からのアクセス】
羽田空港から函館空港まで1時間20分、函館市内からせたな町まで車で約2時間30分
【移住窓口】
北海道せたな町まちづくり推進課
Tel:0137-84-5111
www.town.setana.lg.jp
心配事に寄り添うツアー 秋田県鹿角市
TypeB
秋田県北東部に位置する鹿角市。きりたんぽ発祥の地として知られ、2つのユネスコ無形文化遺産や3カ所の温泉郷を有する観光地でもある。先輩移住者中心の移住コンシェルジュがさまざまな相談にのってくれる。
いつでもお試し移住ツアー
先輩移住者との交流、物件めぐり、就農体験など、移住コンシェルジュが参加者の希望に沿った日時・内容でツアーをアレンジ。宿泊料含め2泊3日が無料。
参加条件/鹿角市への移住を検討している秋田県外在住者
【東京からのアクセス】
羽田空港から大館能代空港まで約1時間10分、空港から鹿角市内まで約60分/東京駅から盛岡駅まで新幹線で約2時間45分、盛岡駅から鹿角花輪駅まで約1時間50分
【移住窓口】
秋田県鹿角市役所政策企画課 鹿角ライフ促進班
Tel:0186-30-0208
www.city.kazuno.akita.jp
二地域移住もできる移住人気先 長野県大町市
TypeA
移住希望者にダントツ人気の長野県。大町市は、北アルプスから流れる清浄な水資源に恵まれている。庭に菜園をもつ滞在型の市民農園施設を有し、二地域居住だけでなく、お試し移住を実現できる取り組みも実施している。
お試し暮らし体験
3月~11月の間、移住希望者には6泊までの短期型や29 泊までの中期型の利用相談を受け付けている。滞在型市民農園として年間利用も可能。
参加条件/大町市への移住を考えている人など
【東京からのアクセス】
東京から車で約3時間30分
【移住窓口
長野県大町市総務部まちづくり交流課定住促進係
Tel:0261-21-1210
http://iju-omachi.jp
仕事の幅がある島暮らし 東京都 三宅村
TypeC
東京から約180㎞、約2600人の島民が暮らす三宅島。ダイビングや釣りのメッカとして知られるだけでなく、稀少な野鳥が観察できるためバードアイランドとも呼ばれる。島ぐらし体験事業以外に、農業・漁業の研修制度も。
三宅村島ぐらし体験事業
2016年より計5回開催。延べ23 名の参加者のうち7名がその後定住。約1週間の滞在で職場見学や島民との交流ができるプログラムとなっている。
参加条件/三宅村への移住を検討する村外居住者(50歳くらいまで)
【東京からのアクセス】
竹芝から船で約6時間半、調布飛行場から飛行機で約50分
【移住窓口】
東京都三宅村役場 企画財政課 企画情報係
Tel:04994-5-0984
www.vill.miyake.tokyo.jp
各自治体が工夫を凝らして実施するお試し移住。形式だけでなく開催時期や募集期間、参加料はそれぞれなので気になる取り組みはウェブサイトなどで詳細を調べてみよう。
出典:一般社団法人移住・交流推進機構(JOIN)ニッポン移住・交流ナビ
(text:Discover Japan)
※この記事は2018年2月6日発売Discover Japan3月号P62-63の内容の一部を掲載しています。