バイヤー・山田 遊が自慢したい「ものづくり」
私たちのニッポン自慢【Part 5】
絶景、アート、建築、ものづくり、発酵食品、日本酒。各分野に精通したクリエイターの方々に、いま自慢したい日本の魅力を教えてもらいました。彼らの視点から、春の旅先探しや自宅での楽しみ方のヒントが見つかるはずです!
Part 5はバイヤー・山田遊さんが自慢したいものづくり。風土と伝統技術によって育まれた変わらないもの、進化を続けるもの、未来に受け継ぎたいプロダクトに注目。
山田 遊さん
東京都出身のバイヤー。「method」代表。国立新美術館ミュージアムショップなどのバイイングのほか、燕三条の企業が工場を開放するイベント「燕三条 工場の祭典」を監修するなど、幅広く活躍している
<ゆかりの地で手掛けたもの>
新潟県・三条市
永塚製作所の「FIELD GOOD」
色と使い心地から選べるスコップ
定番のスコップをシーンに合わせて進化。ハイエンド、スタンダード、小ぶりなカジュアルの3種があり、それぞれ仕様が異なる。「より安価な類似品などもありますが、使い慣れたかたちと品質が伴う逸品です」
<ここが自慢!>
製作工程まで熟知したクリエイターのサポートで、無理なく変化を加えた
価格|2090円
材質|スチール
サイズ|全長290×幅80㎜(ひもは除く)
重量|180g
購入方法|オンラインショップ
Tel|0256-38-8275
www.eizuka-ss.com
沖縄県・与那国町(よなぐにちょう)
よなは民具の「クバかご」
島の暮らしが息づく生活民具
おおらかなフォルムに島の暮らしが感じられるクバの籠は、沖縄の方言で「水くみ」を意味する「ウブル」と呼ばれる。「素材が魅力的なので、僕はフルーツなどを入れる籠として愛用しています」
<ここが自慢!>
職人が手づくり。ヤシの仲間・クバの葉を利用した与那国島に伝わる民具
価格|1800円〜
材質|クバ
購入方法|Instagram(@yonaha822)のDMから問い合わせ
Tel|090-8292-1299
北海道・釧路市
阿寒湖アイヌ工芸作家の「アイヌ文様有田焼」
日常の食卓にアイヌ文様を
「阿寒湖アイヌコタンの作品は、素材入手や制作に手間と時間がかかるため、手に入れるのもひと苦労。そこで他産地の技術・素材とコラボレーションして、求めやすいものにした点が素晴らしいと思います」
<ここが自慢!>
阿寒湖アイヌコタンの木彫作家と、有田焼の「やま平窯」の工芸美が競演
価格|1980円
材質|磁器
サイズ|φ153×H24㎜
重量|約250g
購入方法|Tel
Tel|0154-65-8973(阿寒アイヌコンサルン)
≫関連記事を読む
福井県・鯖江市
SEKISAKAの「STAND」
越前漆器の技術×造形力で新たなプロダクトに
300年漆器業を営む「SEKISAKA」がデザイナーと協力して制作。2種の容器を組み合わせることで、道具を分けて収納できる。「事務所ではペン立て、自宅では歯ブラシスタンドとして使用しています」
<山田遊さんおすすめ!>
あまり表に出ない大量生産品の素材と技術に、デザイナーの造形力を追加
価格|4180円
材質|リサイクルABS樹脂、ウレタン塗装
サイズ|W120×D70×H98㎜
重量|185g
購入方法|オンラインショップ
Tel|090-7410-0009
https://ata-w.jp
福岡県・八女市(やめし)
うなぎの寝床の「MONPE Cross Pattern」
久留米絣をはじめ、産地を紹介するための現代風もんぺ
福岡で地域文化商社として活動の幅を広げる「うなぎの寝床」の代表作。伝統的な久留米絣の十字模様を片側だけに配置した柄は定番。「型紙の制作からはじまり、他産地などにも広がりを見せている点が秀逸」
<山田遊さんおすすめ!>
生地は、久留米絣といった産地ものやクリエイターコラボなど100種以上
読了ライン
価格|1万2100円
材質|綿
サイズ|M(着丈970㎜、股下695㎜、ウエスト665㎜〜1020㎜)
重量|160g
購入方法|オンラインショップ
Tel|0943-22-3699
https://unagino-nedoko.net
※写真のブラックのほか、グレーも同デザインで展開
自慢したい「ものづくり」
≫次の記事を読む
1|写真家・石川直樹が自慢したい「絶景」
2|アートディレクター・北川フラムが自慢したい「アート」
3|建築家・石上純也が自慢したい「建築」
4|建築家・谷尻 誠が自慢したい「建築」
5|バイヤー・山田 遊が自慢したい「ものづくり」
6|デザイナー・辰野しずかが自慢したい「ものづくり」
7|発酵デザイナー・小倉ヒラクが自慢したい「発酵食品」
8|ユリーカ・千葉麻里絵が自慢したい「日本酒」
text: Akiko Yamamoto photo: Shimpei Fukazawa
Discover Japan 2023年4月号「すごいローカル見つけた!」