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建築家・石上純也が自慢したい「建築」
私たちのニッポン自慢【Part 3】

2023.5.7
建築家・石上純也が自慢したい「建築」<br><small>私たちのニッポン自慢【Part 3】</small>

絶景、アート、建築、ものづくり、発酵食品、日本酒。各分野に精通したクリエイターの方々に、いま自慢したい日本の魅力を教えてもらいました。彼らの視点から、春の旅先探しや自宅での楽しみ方のヒントが見つかるはずです!
 
Part 3は建築家の石上純也さんが自慢したい建築。土地に宿る物語や自然に寄り添う建築。日本人が育んできた美の感覚は建物として未来に受け継がれていきます。

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石上純也さん
神奈川県出身の建築家。2004年に「石上純也建築設計事務所」設立。ハーバード大学などの大学院で客員教授を務める。主な作品に「神奈川工科大学KAIT工房&広場」、アートビオトープ「水庭」などがある

東京都・渋谷区
国立代々木競技場

提供:独立行政法人日本スポーツ振興センター

1964年の東京五輪で世界を驚かせた建築
意匠は丹下健三、構造設計は坪井善勝が担当。二人が目指したのは、選手と観客を一体にするよう包み込む空間だった。吊り橋構造による流れるような曲線により、世界に例のないダイナミックで優美な建築が誕生した

<ここが自慢!>
戦後日本建築の傑作と名高い大小ふたつの体育館。国重要文化財にも指定

住所|東京都渋谷区神南2-1-1
Tel|03-3468-1171
www.jpnsport.go.jp/yoyogi

島根県・出雲市
出雲大社

提供:島根県観光連盟

国づくりの神話が息づく荘厳な建築
天照大神への国譲りで知られる大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)を祀る。「天下無双の大廈(たいか)」とたたえられる御本殿は、高さ24mに及ぶ切り妻・妻入り構造で、日本最古の神社建築様式をいまに伝える

<ここが自慢!>
発掘された3本束の御柱が、かつて高さ48mの御本殿だったことを語る

住所|島根県出雲市大社町杵築東195
拝観時間|6:00〜18:00
拝観料|無料 ※宝物殿のみ一般300円、大高生200円、中小生100円
Tel|0853-53-3100(社務所)
https://izumooyashiro.or.jp

<ゆかりの地で手掛けた建築>
神奈川県・厚木市
神奈川工科大学 KAIT広場

その時々の風景を感じる半屋外の多目的広場
柱のない広大な空間の床面はゆったりと湾曲し、上部は四角い開口が多数。その周囲のみ明るく、雨の日は雨粒が落ちる。「そもそも風景には境界線があり、有限のかたちある空間ともいえます。それを建築でも表現できるのです」 

<ここが自慢!>
床に座ったり寝転がったり。建築そのものが、いる人の行動を誘発する

住所|神奈川県厚木市下荻野1030
見学日|HPを参照
見学時間|12:00〜15:30 ※30分間隔で予約枠あり。要予約
問|神奈川工科大学 管財課
Tel|046-291-3033
www.kait.jp

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text: Yukie Masumoto
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