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福岡県八女市「Craft Inn 手[té]」
広川町「藍染絣工房」
手仕事好きなら、クラフトツーリズムで
第2の地元を見つけよう。

2022.2.11 PR
福岡県八女市「Craft Inn 手[té]」<br>広川町「藍染絣工房」<br><small>手仕事好きなら、クラフトツーリズムで<br>第2の地元を見つけよう。</small>
「藍の部屋」の寝室

手仕事好きということは、つくり手に思いを馳せる時間を大切にしている表れだと思う。そんな人におすすめなのが、職人の息吹を感じられる宿を選び、手仕事を体験する旅。第2の地元を見つけるべく、八女のクラフトツーリズムへ。

手仕事を愛でることで
芽生える地域への親しみ

土蔵造りの町家が多い八女福島地区。江戸〜昭和初期の建物が軒を連ねる

福岡県南部に位置する八女市は、ものづくりを体験・体感する旅に適した土地だ。なぜなら、豊かな自然に育まれた伝統産業の宝庫で、それらの技術に触れられるツアーも充実しているから。

乾物店、瀬戸物店、質店として八女福島の暮らしを支えてきた旧塚本邸に「藍の部屋」はある

そんな八女の町に、八女を中心とした九州のクラフツマンシップを感じられる宿として昨年秋に「Craft Inn 手[té](クラフト イン テ)」がオープン。八女福島の伝統的建築物を改修したふたつの建物からなり、客室は「藍」、「竹」、「和紙」をテーマにした3室。つくり手たちの技術と知恵が盛り込まれた家具や調度品がしつらえられている。

旧塚本邸には書店「うなぎBOOKS」を併設。むきあう、しる、おそれる、たがやす等ユニークなカテゴライズで書籍をラインアップ。地元住民も利用する

今回注目したのが「藍の部屋」。久留米絣のタペストリー、藍染のテーブルなどは「藍染絣工房」が手掛けたもので、間近で藍染の技術に触れると、どうやってこれらのものが出来上がったのか興味がわく。

「Craft Inn 手[té]」は1泊朝食付き。朝食は薬膳の考え方に基づき、地元の食堂・八女サヘホとともに考えた。うつわ代わりの木桶は八女の松延工芸作
部屋着は姉妹店「うなぎの寝床」の人気商品・久留米絣もんぺ

そんなときは実際に藍染を体験してみるのがいい。「藍染絣工房」は伝統的な藍染、手織りにこだわり布をつくり続けている久留米絣の織元。藍の原料・すくもを藍甕(あいがめ)に入れ、小麦ふすま(小麦の皮)や貝灰で発酵を促すなど手間暇かけて藍を管理している。

工房の庭で天日干しされた久留米絣の反物。「藍染絣工房」の久留米絣はすべて藍染、手織りにこだわる
藍染体験をレクチャーしてくれるのは5代目・山村研介さん。本業では主に絣糸の藍染を担当している

5代目の山村研介さんは「藍は生き物」と語り、染まり具合が異なる藍甕を、発酵が活発で“若い”、穏やかに“齢を経た”と表現。一見すると朴訥(ぼくとつ)とした職人気質に見えるが、藍や織物に対する愛情は人一倍だ。体験では地元産の原料にも触れ、久留米絣や藍染の技術のルーツまで深掘りできる。

綿の布を藍甕に浸けることで、徐々に染まっていく
体験でつくることができるファブリックパネル。サイズはA4、A3から選べる。染める回数などにより、濃淡の違いを出せるほか、グラデーションも可

竹や和紙など、多彩な手仕事が存在し、さまざまな体験の機会に恵まれた八女。何度訪れても新たな学びや人との出会いがあるだけに、足を運ぶたびに地域への愛情もより深まっていくだろう。

Craft Inn 手[té]
住所|福岡県八女市本町120-1(旧塚本邸)
Tel|0943-25-7577
客室数|3室
料金|1泊朝食付(2名1室)1万9200円〜
施設|部屋付き浴室、書店
https://craftinn.jp

藍染絣工房
久留米絣の藍染絣工房で藍のアートピースを作る
住所|福岡県八女郡広川町長延241
開催日|土曜14:00〜、日曜10:00〜
※月により開催日が異なる
所要時間|2〜3時間
料金|1万3900円/1名
内容|久留米絣の藍染絣工房にて、藍のアートピースづくり
体験のお申し込みhttps://unalabs.jp/tourism/gfhk03/
藍染絣工房について|https://craftinn.jp/aizome

ほかにもCraft Inn 手[té]の周りではさまざまなクラフト体験が楽しめます!
1.クラフトの町・八女福島の生業めぐり
2.下川織物見学と久留米絣ストール作り
3.池田絣工房の見学と藍染体験
4.八女の職人さんたちのオリジナル茶道具で八女茶を楽しむ

クラフトツアーで気軽に深く筑後地方を旅しよう!
UNAラボラトリーズでは、九州の旅をより魅力的にする体験、ツアーを多数企画。誌上で紹介した八女のクラフトツーリズムも楽しめます。

詳細はこちら

≫公式サイト

 

text: Tsutomu Isayama photo: Hiroshi Mizusaki
Discover Japan 2022年3月号「第2の地元のつくり方」

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