ART

菊池寛実記念 智美術館
《中里 隆 陶の旅人》
陶芸家・中里隆さんの旅を映す

2021.9.11
菊池寛実記念 智美術館<br>《中里 隆 陶の旅人》<br><small>陶芸家・中里隆さんの旅を映す</small>
photo by 水崎浩志

東京・港区の菊池寛実記念 智美術館では、佐賀県の唐津を拠点に、国内外を⾃在に⾏き来しながら独⾃の作陶を続けてきた陶芸家・中⾥隆さんの仕事を紹介する展覧会「中里 隆 陶の旅人」が、~2021年11月28日(日)まで開催中。

中里隆「焼〆叩き大壺」2017年(個人蔵)
photo by 水崎浩志

唐津は、「異国(唐)への港」という地名の通り、大陸へと開けた港として古来より人や物、技術が行き来してきた場所。16-17世紀には朝鮮半島より伝わった技が起源となって唐津焼が生まれた。

photo by 水崎浩志

唐津焼の名門一家に生まれ、唐津を拠点に多彩なスタイルで作陶を続ける中里隆さんは、青年期に京都や唐津で作陶を学ぶと、1971年には種子島に渡り島の土による種子島焼を手がけた。帰郷後、自身の「隆太窯」を築窯し拠点とすると、各地に旅をし、陶芸の技によって人との交流を深め、出会いや学びを楽しみながら創作を行ってきた。

中里隆「種子島擂鉢」1971年(個人蔵)
photo by 尾見重治、大塚敏幸

海外の土や釉など、現地の素材による制作であっても、空間を飾り、手で触れ、用いることに喜びを見出してきた日本のやきものの原点である「器」にこだわる中里さんの作品は、作陶の初期から現在まで半世紀以上にわたって多くの人を魅了してきた。

photo by 水崎浩志

この展覧会では、鉢や壺などの大型作品から食卓を彩る食器まで、中里隆の新旧作品や関連作など100点余りによりその幅広い仕事を紹介されているので、ぜひ行ってみてはいかが。

中里隆 陶の旅人
開催期間|〜2021年11月28日(日)
会場|菊池寛実記念 智美術館(東京都港区虎ノ門4-1-35 西久保ビル
開館時間|11:00〜18:00(最終入場時間 17:30)
休館日|月曜日 ※ただし9月20日(月)は開館、9月21日(火)が休館。
観覧料|一般 1100円、大学生 800円、小中高生 500円、
Tel|03-5733-5131
https://www.musee-tomo.or.jp/

東京のオススメ記事

関連するテーマの人気記事