温泉へ行く前に知っておきたい!入浴のマナー
|温泉分析表の見方
冬でも夏でも入りたい、みんなが大好きな温泉。温泉利用事業者には掲示の義務がある「温泉分析表」ことを知っていますか? 温泉のトリセツともいえる分析表を見れば、湯の特徴がわかります。
温泉分析表の一例
1 適応症
入浴することで改善が期待できる症状を記載。
2 禁忌症
入浴が制限される症状を記載。
3 入浴時の注意
入浴時間や回数などについての覚書。
4 泉質
成分により、療養泉は10種類に分類される。
5 pH値
水素イオン濃度による分類を表示。
6 泉温
湧出したときの温度、または採取したときの温度を表示。
7 湧出形態
人工的な外力ではなく自然に湧き出している温泉の場合は「自噴」、ポンプなどの装置を使って温泉をくみ上げているものは「動力揚湯」と記載。湧出量や掘削深度などの記載がある場合も。
8 給湯方式
大きく分けて「かけ流し」と「循環ろ過式」がある。施設の浴槽に供給する温泉の湯量をコントロールせずに源泉からの温泉を流すのが「かけ流し」。浴槽に供給する湯量をコントロールし、排出された温泉の不純物を取り除いて濾過したものを再利用するのが「循環ろ過式」。源泉の湯量が足りない場合などにも循環ろ過が用いられる。
9 浴槽温度
浴槽の温度を表記。
10 温泉の処理
実施している場合、掲示する。
・加水、加温|源泉温度が高い場合や低い場合、水や熱を加えて温度調整をしているかどうかの有無を提示。源泉温度が高くても加水をせずに、一日置いて自然に冷ましたお湯を使用している施設もある。
・加水の場合、水道水、井戸水、沢水などの種別。
・循環及び、入浴剤や消毒の処理:ここでいう循環は、再利用のための循環(給湯方式)ではなく、浴槽内を清潔に保つためのもの。塩素滅菌の有無なども提示。
・そのほか、温泉利用施設及び浴槽の清掃状況、湯の入れ替え頻度、浴槽の湯口などにおける飲用の適否などの情報を提示。
入浴のマナー
スマートな温泉の入り方
こんな入り方はNG
温泉の定義って?
温泉分析表の見方
温泉Q&A 2021年1月18日公開予定
text:Miyuki Tominaga, Akiko Yamamotoi
llustration:Mariya Arai 協力=日本健康開発財団(主席研究員 後藤康彰 医学博士)
2016年4月「30分で納得 ニッポン文化集中講座 マナー」