寒い冬はぽかぽか、のんびり。
至福を味わえる関東の温泉宿

草津や伊香保、箱根など、関東近郊にある大人気の温泉スポットから、とっておきの宿をご紹介。日常の忙しさからちょっと抜け出して、心温まるおもてなしや、美味しいご飯と極上の温泉に癒され、最高のひとときを過ごしてみませんか。

↓こちらも要チェック！
一度は泊まりたい「2020-2021年ニッポンの一流ホテル＆名旅館」

草津の湯をひとり占め
群馬県「つつじ亭」

古くから愛されてきた日本を代表する名湯、草津温泉。この湯を存分に楽しめる名宿が「つつじ亭」だ。大人数なら離れ、少人数なら本館がおすすめ。本館に泊まった客だけの特典として、貸切風呂の「玉の湯」を無料で借り切ることができる。貸切風呂といっても、ほかの宿なら大浴場付属の露天風呂ほどの大きさ。脱衣室も、洗い場も、無論湯船も広々としていて、深い濃い緑を眺めながら、「湯畑の湯」を思う存分愉しめる。いかにも効きそうな硫黄の香りは、いつまでも記憶に残る。

上質な空間で愉しむ伊香保の湯
群馬県「香雲館」

名湯として古くから知られる伊香保温泉。多くの温泉宿が建ち並ぶが、中でも随一の名宿が「香雲館」だ。日本の美だけでなく、各国の意匠を取り込んでいる。文久年間創業という宿の別館として建てられたこの宿は、わずか10室のみの小さな規模だが、それぞれの部屋の意匠が異なる。平安の都から、室町時代、江戸の昔、はてはルイ王朝の盛りまで、まさに伊香保がたどってきた年代をデザインされているのは実に趣が深い。香雲館は、料理もまた、その土地ならではの個性を大いに発揮する。上州牛、武尊サーモンをはじめ、下仁田ネギ、下仁田こんにゃく、妙義産大シイタケなど、地元の食材をふんだんに使いながら、洗練の技を加え、見た目に美しく、食べて美味しい料理に仕上げる。

白濁の湯を老舗旅館で
神奈川県 仙郷楼 別邸「奥の樹々」

日本に数多ある温泉地の中でも人気の高い箱根。その中の仙石原にあって、明治3年創業の老舗旅館「仙郷楼」。その別邸として建てられた「奥の樹々」は全室に露天風呂を備え、箱根の山々を眺めながら贅沢に箱根の湯を堪能できる。広々とした部屋からは、庭の樹々越しに箱根の山々を望むことができ、伸びやかな時間を過ごすことができる。澄んだ空気を吸い込みながら、箱根ならではの湯をまとう。湯上がりに部屋から緑を眺める間に、夕食の時間となる。先付、前菜と続いて、椀物が出る。繊細な味わいに思わずため息がでる。

泊まり心地のいい宿
神奈川「強羅花扇 円かの杜」

箱根で極上の贅を味わいたいのなら、まず行くべきは「円かの杜」。身も心も癒してくる最高のおもてなしをぜひとも体感してほしい。畳敷きのロビーラウンジに置かれたソファセットやアームチェアは、シンプルモダン。座り心地のよい椅子で一服した後、案内された客室は、箱根の山なみを眺められる、半露天風呂付きの広々とした部屋。朝夕の食事では、季節の移ろいを食膳に映しながらも、華美に過ぎることなく、本当に美味しいものだけをうつわに盛る。見るだに新鮮な海の幸、旬を切り取った、あしらいの菜。宿の名物ともいえる選りすぐった飛騨牛。何を食べても美味しい。

都会の喧騒を離れて、自然の中で時にはこんな贅沢なひと時を過ごすのはいかがだろう。どの旅館も、都内から気軽に行ける距離なのも嬉しいポイント。寒い冬は、極上の温泉で身も心も温まろう。

Discover Japan_TRAVEL「味わいの名宿」