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五島列島の海岸線が育んだ、
おいしい島旅へ。(新上五島編)
|〈連載第1回〉長崎・海道を往く

2026.7.29 PR
五島列島の海岸線が育んだ、<br>おいしい島旅へ。(新上五島編)<br><small>|〈連載第1回〉長崎・海道を往く</small>

日本一の海岸線の長さを誇る長崎県。その海道の文化を全4回でたどる本連載。第1回目は、複雑な海岸線がもたらす文化を求めて新上五島と五島へ。祈りが息づく教会や海が育んだ営みに触れながら、その魅力をひも解く旅に出掛けよう。

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この夏、長崎・五島列島を
旅するキーワードは、“海岸線”です!

長崎県の西方に位置する五島列島。福江島や中通島などの5つの島を中心に、約150の島々からなり、その大半が西海国立公園に指定。リアス式海岸沿いに、断崖や白砂のビーチ、一部が世界遺産を構成する約50の教会など、多彩な風景が広がる。

「新上五島」で、
海峡の文化に出合う

穏やかな海に大小約150の島が浮かぶ長崎・五島列島。長崎港から高速船で約1時間15分、旅のはじまりは、その形状から十字架の島と呼ばれる新上五島を目指す。

五島名物・五島うどんに舌鼓を打つ
〈麺’s はまさき〉

まず味わいたいのが、新上五島の郷土の味・五島うどんだ。日本三大うどんのひとつに数えられ、海を渡って遣唐使が中国から持ち帰った製法がルーツともいわれている。五島列島に咲く椿の油を使って手延べした細麺は、しなやかなコシをもつ。鍋でゆでた麺を、焼きアゴの出汁や卵醤油でいただく「地獄炊き」は、島の人々に昔から親しまれてきた味わいだ。

「浜崎製麺所」の食事処として、現在は4代目の浜崎さん兄弟が受け継ぎ、鍋焼きうどんや完熟麺「風の浜」を使ったざるうどんなど、多彩な五島うどんを味わえる。研究熱心な先代が開発した10種の麺も販売している。

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海を濃縮した、
薪釜で焚くまろやかな塩づくり
〈矢堅目の塩本舗〉

うどんに欠かせない塩を探して、巨岩・矢堅目のそばで平釜の塩づくりを守り続ける「矢堅目の塩本舗」へ。海上航路の目印だった奇岩・矢堅目が鎮座する奈摩湾の製塩所。

黒潮と対馬海流が流れ込む海水を毎日くみ上げ、川口さん夫婦が祖父から受け継ぐ平釜式で製塩。島の間伐材を薪にして焚くことで、遠赤外線効果でまろやかな塩は島の食文化を支える名脇役といえよう。

 

五島随一の海・若松瀬戸で
自然と祈りに触れる冒険へ
〈GOTO真光クルーズ(若松瀬戸クルーズ)〉

次は、塩を育む海へ!五島列島随一の複雑なリアス式海岸の多島美を楽しめる「GOTO真光クルーズ」の船に乗り込もう。山からの栄養も流れ込む豊かな海峡で、テーブルサンゴを見渡すエメラルドグリーンの海は、息をのむほどの美しさ。船は断崖の奥に残るキリシタン洞窟へ。かつて信仰を守るために身を隠した潜伏キリシタンの歴史をいまに伝える、船でしか行けない神聖な場所だ。天候がよければ、岩場を下りて洞窟を歩ける。

地元出身の大瀬良さん夫婦が、若松瀬戸の魅力を凝縮したツアーを提案する。クルーズ船で養殖場でのマグロの餌やりをしたりキリシタン洞窟を訪ねたりと、絶景をめぐるだけではない、人々の営みや信仰の物語に触れられるのもクルーズの醍醐味だ。売上の一部は教会群の保全活動に寄付される。

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椿の木を生かした木工品
〈木・haru〉

海風に強く防風林としても役立つ椿。その間伐材を使った木工品を手掛ける「木・haru」のカトラリーも注目したい。目が詰まって丈夫な椿の木は、磨くとつるっとした質感になり、手触りも心地よい。木工作家・川口伝恵さんは椿の木を育てる際に伐採される部分を使い、新たな特産品として生み出す。スプーンや箸が人気だ。椿のほかセンダンなど島の木々を使った作品が約30種並ぶ。

 

海を望むロケーション×地元素材を堪能
〈五島列島リゾートホテル マルゲリータ〉

旅の宿には、高台に建つ「マルゲリータ」へチェックイン。高台に佇む、船をイメージしたコンセプトのホテルで、上五島の教会の数に合わせて29の客室をもつ。スイートルーム(下)、風が吹き抜けるメディテーションデッキ(上)で海を見渡しながらリラックスしたい。

「魚種の多い新上五島ならではの味を」と、昼に眺めた海が、ごちそうとなって皿の上に凝縮。美しいサンセットを眺めながら味わうのは、格別のひとときとなるだろう。

海鮮の旨みが詰まった「五島鍋ビアンコスープ仕立て」。ワタリガニやヒオウギ貝など海の幸たっぷり

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小さな港で朝の競りを見学
〈上五島町漁業協同組合〉

翌朝は少し早起きして港を散策したい。漁港では競りが行われ、威勢のいい声が飛び交う。観光客も見学でき、島の食を支える現場を間近に感じられる。「真鯛どうだい、真鯛どうだい」という小気味いい口上や、落札額を記した札が飛び交う珍しい光景は必見。漁協職員が魚を締める鮮やかな手つきも見どころ。

 

いまも人々の祈りが息づく
教会をめぐる

その後は五島列島に点在する教会を訪ねよう。海を越えて伝わったキリスト教は、厳しい時代を経て五島列島に根づいた。青い海に向かって静かに佇む教会は、「祈りの島」と呼ばれる理由を物語る。

右)中ノ浦教会 左)大曽教会

〈中ノ浦教会〉
静かな入り江に佇む、白い姿が美しい中ノ浦教会。天候がよい日は、対岸から見渡すと水面に教会全体が映え、別名「水鏡の教会」とも呼ばれている。

〈大曽教会〉
大曽集落の高台にあり、海を見渡す立地に建つ。ステンドグラスは西ドイツ製で、長崎・佐世保かられんがを取り寄せている。れんがの凹凸で表現した装飾が印象的。

右)頭ヶ島天主堂 左)青砂ヶ浦天主堂

〈頭ヶ島天主堂〉
信者たちが地元の砂岩を積み上げてつくった、全国的にも稀少な石づくりの教会。銅板張りのドーム屋根が特徴的で、内部には花のモチーフがちりばめられている。

〈青砂ヶ浦天主堂〉
教会の建築として、正統的な様式と意匠を取り入れている。五島の棟梁・鉄川与助の初期のれんがづくりの教会堂で、現在の建物は3代目で献堂110年を超える。

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翌日は五島で
海の文化をめぐる旅へ

 
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今回めぐったスポット

麺’s はまさき
住所|長崎県南松浦郡新上五島町有川郷2427-16
Tel|0959-42-3388
営業時間|11:00~14:00
定休日|日曜
Instagram|@menshamasaki_official

矢堅目の塩本舗
住所|長崎県南松浦郡新上五島町網上郷688-7
Tel|0959-53-1007
営業時間|9:00~17:00
定休日|不定休
www.yagatame.jp

GOTO真光クルーズ(若松瀬戸クルーズ)
住所|長崎県南松浦郡新上五島町若松郷160-36(若松港ターミナル)
Tel|080-2156-0510
料金|基本プラン90~120分 大人1万円~、小学生7000円~
予約時間|若松瀬戸クルージング9:00~、13:00~、15:00~
定休日|不定休
https://goto-sinkou-cruise.com

木・haru
住所|長崎県南松浦郡新上五島町丸尾郷784
営業時間|10:00~16:00
定休日|月~金曜
www.ki-haru.com

五島列島リゾートホテル マルゲリータ
住所|長崎県南松浦郡新上五島町小串郷1074
Tel|0959-55-3100
客室数|29室 料金|1泊2食付2万5300円~(税・サ込)
カード|VISA、Master、AMEX、JCB、DINERSほか
IN|15:00 OUT|10:00
夕食|イタリアン(レストラン)
朝食|和食・洋食(レストラン)
アクセス|車/有川港・鯛ノ浦港などから約30分、奈良尾港から約60分
施設|レストラン、大浴場、メディテーションデッキなど
https://margherita-resort.com

上五島町漁業協同組合
住所|長崎県南松浦郡新上五島町青方郷2273
Tel|0959-52-2008(朝競りの見学は要事前確認)
http://jf-kamigotou.or.jp

[教会共通データ]
定休日|要確認(ミサ・冠婚葬祭時などは内覧不可の場合あり)
拝観料|無料

中ノ浦教会
住所|長崎県南松浦郡新上五島町宿ノ浦郷中ノ浦 

大曽教会
住所|長崎県南松浦郡新上五島町青方郷2151-2

頭ヶ島天主堂
住所|長崎県南松浦郡新上五島町友住郷頭ヶ島638
Tel|095-823-7650
※拝観は要事前連絡
https://kyoukaigun.jp/terms-of-use

青砂ヶ浦天主堂
住所|長崎県南松浦郡新上五島町奈摩郷1241
※内覧は金・土・日曜のみ

長崎・海道を往く
〈第1回〉
五島列島のおいしい島旅へ(新上五島編)
五島列島のおいしい島旅へ(五島編)

text: Nozomi Kage photo: Kousaku Kitajima
2026年8月号「海へ 山へ」

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