《連載第5回》
赤福・おかげ横丁「オカゲ屋敷」
メイキング・ストーリー
ついに完成!オカゲ屋敷で、伊勢に出合う
2033年の式年遷宮に向けて、社殿に用いられる御神木を神域へ運び込む「御木曳行事」が早くも進められ、町中が活気づく三重県伊勢市。そんな中、2026年7月3日、“令和の伊勢参りブーム”の起爆剤となりうる新施設「おかげ横丁 オカゲ屋敷」がついにグランドオープンを迎える。気になるその中身の一部と、赤福・伊勢福の濵田朋恵社長の“これからの伊勢”に馳せる想いを、現地から紹介する。
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感謝の心を遊びに変える
オカゲ屋敷の世界へ

2023年夏、赤福とクリエイター集団・WOWの出会いからはじまった「おかげ横丁」の中核施設「おかげ座」のリニューアル計画。ついに姿を現した「おかげ横丁 オカゲ屋敷」は、「目に見えない何かに感謝する気持ち」を具現化した“オカゲサマ”たちと一緒に楽しく遊ぶ体験型施設となった。

オカゲサマのモチーフは、太陽や土、カエルなど、伊勢神宮でも重視される営み「稲作」を通して日本人にとって身近な存在が中心の、自然の恵みや風土の象徴である。かつての大空間には、WOWとトータルメディア開発研究所のクリエイターたちのアイデアや技術を詰め込んだ「オカゲかげあそび」、「オカゲスイッチ」、「オカゲまつり」などの7つのコーナーが配され、来場者は興味のおもむくままに自由に回遊しながら楽しめる。

どのコーナーも「手で影絵をつくる」、「スイッチを押す」、「身体を動かす」といった、来場者の「動き」に連動して、最新のデジタルコンテンツを駆使したオカゲサマたちが現れ、変幻自在に動き回る。
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“何かのおかげ” を持ち帰る場所

こうした斬新な演出の一方で、大人も子どもも手を動かして楽しめる、アナログ的なコーナーがあるのも同館の魅力だ。たとえば、自分でオリジナルのオカゲサマをスタンプでつくる「オカゲサマすたんぷ」や、伊勢に関する絵本や本を座って閲覧できる「オカゲサマぶっくす」などが挙げられる。

また、オカゲサマと来場者をつなぐナビゲーターの役割を果たす「おかげ犬」も印象に残る。江戸時代、主人に代わって伊勢参りをした犬の伝承に由来するキャラクターで、おかげ横丁でも親しまれてきた存在だ。今回、オカゲ屋敷にも登場し、その見た目の愛らしさから、今後ますます注目を集めそうだ。
「お伊勢参りに来られた方々を気持ちよくもてなすのが、伊勢に暮らす者の役割だと思っています。赤福は2026年で創業319年。これまで神宮さんのおかげで商いを続けさせていただいている弊社として、『日々の暮らしを支える恵みへの感謝=神恩感謝』の気持ちでその役目を担うことが会社の使命。その一端から生まれたのが、オカゲ屋敷です」とプロジェクトの意義を語る濵田さん。

食事の挨拶「いただきます」や「ごちそうさま」、身の回りのものに敬意を込める「おひさま」、「おまめさん」といった言葉など、意識せずとも多くの日本人が心の奥底に持ち合わせる「おかげさま」の精神。
日本の「心のふるさと」といわれる伊勢神宮のお膝元に現れたオカゲサマを通じて、その心をいま一度思い起こし、“いまの暮らしは何かのおかげかもしれない”という気づきを日々の暮らしに持ち帰るための場所が、オカゲ屋敷だ。
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何度でも訪れたくなる
新しいおかげ横丁へ

これまでは、暑い時季や雨の日に参拝者がゆっくり過ごしたり、子どもが遊ぶところが少なかったというおかげ横丁。オカゲ屋敷のオープンにより新たな過ごし方の選択肢が加わることで、伊勢の“おもてなし”力がよりいっそう高められることは間違いない。
「施設の完成というとハード面の印象が強いですが、オカゲ屋敷はむしろソフトな面で感じ取っていただきたい場所です。“人の五感を働かせることの幸せ”という本質はそのままに、幅広い世代の方に何度でも足を運んでいただけるよう、今後も少しずつアップデートを重ねていきたいと考えています。完成して終わりではなく、あえて“未完成の余白”を残しながら、訪れる方々とともに育っていく場所にしていきたいです」と濵田さん。

国内有数の観光都市であり、一大聖地として老若男女を惹きつけてやまない伊勢。そのお膝元に誕生した「オカゲ屋敷」は、きっとここからが本当のはじまりだ。2033年の式年遷宮、そしてその先の時代を見据えながら、赤福はこの新たな場を通じて、伊勢に息づくおかげさまの心を次代へと手渡していく。
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≫公式サイトはこちら
オカゲ屋敷
開業日|2026年7月3日(金)
住所|三重県伊勢市宇治中之切町52(おかげ横丁内)
Tel|0596-23-8844
料金|平日/大人1500円、子ども800円、土・日曜、祝日/大人1800円、子ども1000円
開館時間|10:00~17:00(最終入館16:00)
休館日|不定休
https://okageyashiki.com
前編|赤福300年の歴史から見た「お伊勢参り」とは?
後編|伊勢の歴史や風土、食文化と出合う。
〈オカゲ屋敷-メイキング・ストーリー-〉
01|世界的クリエイター集結!「おかげ座」リブランディング始動
02|「伊勢だからこその表現」とは?
03|「オカゲ屋敷」を紡ぐ。リサーチ第2弾
04|いよいよ完成間近!オカゲ屋敷の魅力を先取り
05|ついに完成!オカゲ屋敷で、伊勢に出合う
text: Makiko Shiraki(Arika Inc.) photo: Sadaho Naito

































