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富山の地酒を巡る旅へ
見て、味わって、持ち帰る【後編】

2021.12.17 PR
富山の地酒を巡る旅へ<br>見て、味わって、持ち帰る【後編】

美しい冬の富山は、海の幸、山の幸が豊富に出揃う季節でもある。後編では、美しい渓谷を目前に温泉と美食に癒される宇奈月温泉エリアを紹介。富山ならではの味、文化に出合いに行こう。

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立山連峰を目前に温泉と美食に癒される

活蟹会席の一例。鮮烈な甘みととろける味わいの蟹刺しをはじめ、焼き蟹、延楽特製ポン酢で味わう蟹すきなどが堪能できる

宇奈月温泉へ向かう途中、冠雪した立山連峰が目の前に広がった。雪景色を鑑賞しながら浸かる温泉を想像し、心が弾む。

黒部峡谷の入り口に位置する宇奈月温泉は、1923年に開湯。高温の湯がこんこんと湧き出るため、源泉かけ流しの湯に浸かれる宿が多い。その一軒「延楽」は、全室が渓谷に面しており、渓谷美が堪能できる露天風呂も評判が高い。山深い場所にある宇奈月温泉だが、黒部峡谷から黒部漁港までは車で約20分。意外と海と山が近く、旬の幸が存分に満喫できるのも宇奈月温泉の魅力でもある。こちらも例に漏れず、富山湾で捕れる最高品質のホンズワイガニを用いた料理が味わえる。

帰路に立ち寄りたいのが温泉街にある「いけじりの酒店」。角打ちで日本酒を嗜み、お気に入りの一本が探せる酒店である。

温泉街から少し足を延ばせば、直売所併設の酒蔵も点在。蔵の風情を感じ、お気に入りの日本酒を土産に持ち帰れば、自宅で旅の余韻に浸れるはず。

創業80年、代々継承された
富山の本物に出合える宿

樹齢400年の檜を用いた露天風呂「華の湯」。宮大工の手で造られた浴槽の枠は、まるで額縁、湯鏡に映る景色は絵画のよう。湯量が豊富な無色透明の湯は単純温泉
※2022年1月4日よりメンテナンス工事あり

全客室が峡谷に面しており、とりわけ露天風呂付き客室は、四季折々の絶景が美しいとファンが多い。館内には、富山にかかわりのある作家の作品がさりげなく展示されているなど随所に楽しみが潜む。

凛とした味わいの純米吟醸「勝駒」は、富山の魚介類とも好相性。酒質にこだわり大量生産をしていない蔵なので、一度は味わうべき一本

延楽
住所|富山県黒部市宇奈月温泉347-1
Tel|0765-62-1211
客室数|61室
料金|露天風呂付客室1泊2食付4万3050円〜(税・サ込)

店主との会話も楽しい
角打ちができる酒屋

限定生酒「幻の瀧 旨辛口」、吟醸原酒「黒部峡赤ラベル」など季節の地酒は4合瓶が豊富なので、土産に最適

限定生酒など地酒を豊富に揃える酒屋。ちょい呑み(2種類300円)ができるカウンターがあり、自家製の大根はりはりといったおつまみ(1皿200円)とともに地酒の味を試せる。

いけじりの酒店
住所|富山県黒部市宇奈月温泉252-5
Tel|0765-62-1403
営業時間|9:00〜19:00
定休日|不定休

宇奈月温泉の地酒

富山県産「富の香」使用。青々とした風味の辛口酒

精米歩合50%の「50シリーズ」が評判
1910年創業。黒部川扇状地湧水群を仕込み水とした「純米大吟醸50シリーズ」や「米の芯」で知られる。「越中50」はのど越しがすっきりで、日々の食事に合わせやすい。

銀盤酒造
純米大吟醸 「越中50」

価格|1366円(720㎖)
原料米|富の香
精米歩合|50%
アルコール度数|15度

芳醇なフルーツの香りときめ細かな味わいの旨口

酒蔵の地下50mに湧く軟水で仕込んだ銘酒
明治時代より現在の名称にあらため、「皇国晴酒造」がはじまった。敷地内に湧く軟水を仕込み水とする「幻の瀧」で知られ、昔ながらの手法を大切に、新たな挑戦も続ける。

皇国晴(みくにはれ)酒造
幻の瀧 純米吟醸

価格|1485円(720㎖)
原料米|五百万石
精米歩合|60%
アルコール度数|15度

宇奈月温泉エリア
交通アクセス|JR東京駅から北陸新幹線でJR黒部宇奈月温泉駅へ約2時間20分。富山地方鉄道新黒部駅から宇奈月温泉駅へ約32分

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text: Hiroko Yokozawa photo: Kiyono Hattori map: Alto Dcraft
2022年1月号「酒旅と冬旅へ。」

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