映画『浅田家!』原案写真家・浅田政志が
高知「人」を切り撮る写真展、全国3カ所で開催!
昨年話題沸騰となった映画『浅田家!』が記憶に新しい中、原案写真家・浅田政志氏がカメラに収めたのは、「高知の人々」だった。
全国各地での展覧会「⾼知県観光キャンペーン『リョーマの休⽇』特別企画 浅⽥政志 写真展」に先駆けて、2021年8月6日(金)、高知県立牧野植物園で実施されたトークイベントの模様とともに、展覧会の魅力をたっぷりお伝えする。
浅⽥政志(あさだ まさし)
フォトグラファー。1979年、三重県津市⽣まれ。現在も在住。⽇本写真映像専⾨学校研究科を卒業後、スタジオアシスタントを経て独⽴。2009年、写真集『浅⽥家』(⾚々舎)で第34回⽊村伊兵衛写真賞を受賞。2010年には初の⼤型個展『Tsu Family Land 浅⽥政志写真展』を三重県⽴美術館で開催。渋⾕PARCO、森美術館、⾹港国際写真フェスティバル、道後オンセナート2018、⾦津創作の森美術館、三菱地所アルティアム等、国内外での個展やアートプロジェクトにて精⼒的に作品を発表している。著書の『浅⽥家』、および『アルバムのチカラ』(2015年⾚々舎)を原案とした映画『浅⽥家!』が2020年に全国東宝系にて公開された。
高知最大の魅力、「人」をフィーチャー
高知県では現在、「あなたの、新休日。」をキャッチフレーズに、観光キャンペーン「リョーマの休日キャンペーン」を開催中。高知県ならではの雄大な自然と風土が育んだ歴史・文化、食の恵みを堪能できる“カレンダーにはない”休日の過ごし方を提案し、これまでにない新たな高知の楽しみ方を発信している。
楽しく美しい、高知の旅。それをいっそう彩るのは地域の人々との出会いだ。そうした「人」の魅力を生き生きと伝えるために、常に作品の中心に「人」を置いてきた写真家・浅田政志氏が全面協力。県内の観光地40カ所をめぐり、各地で活躍する人々総勢143名を写真に収めた。
見る人もつい笑顔になってしまう、高知の魅力がたっぷりの写真展は、高知だけでなく、東京(高知県アンテナショップ「まるごと高知」)、岡山(岡山駅前商業施設「イコットニコット」)の全国3カ所で開催。こけら落としとして、浅田氏と被写体となった高知の人々によるトークイベントが、2021年8月6日(金)、高知県立牧野植物園にて実施された。
「浅田政志×高知の人々」シナジーが描き出すパワー
浅田政志氏といえば、映画『浅田家!』で描かれたことでご存知の方も多いだろうが、ルーツは家族が消防士や極道などになりきった様を切り撮った作品。一見風変わりではあるが、人間の内面や関係性、時間までもが映し出された家族の写真だ。
今回の写真展でも、浅田氏ならではの視点に加え、人々が高知へ抱くイメージとそれぞれのキャラクター性が合わさり、どの作品にもクスッと笑えて元気をもらえる、唯一無二のパワーがあふれている。
トークイベントでは、浅田氏ほか、写真のモデルとなった牧野植物園・栽培技術員の藤井聖子氏ら3組を交えて写真撮影時のエピソードが語られ、当日限定でライブ動画配信もなされた。
各登壇者10分弱のセッションだったが場内は何度も笑いに包まれ、高知の観光地としての魅力とともに「人」が際立っていることが感じられた。
「高知の人は、『全開』でした!」
「高知といえば、坂本龍馬に代表される歴史と文化、そして四万十川など雄大で豊かな自然、よさこいなど古来から続くお祭り。そんなイメージだったのですが……」浅田氏は、実際に訪れて人とふれあい、シャッターを切るうちにステレオタイプの概念は一新されたと話す。「とにかく『人』がおもしろい! ここまで突き抜けたキャラクター性なのは全国屈指ではないでしょうか」。
高知の人を表す言葉として浅田氏は「全開」と表現。「僕が『こうして、ああして』と指示するより前に、『(コロナで休園が続き)仕事できずにサボっている風はどうか』なんて自分たちの日常を提案してこられる。被写体の人々は地元の有名人ばかりで、本当に表情豊かで楽しい方々ばかりでした」。
旅を楽しむ秘訣は「人」だ、と浅田氏。「風景やグルメももちろん大切だけど、『人』にかかわることでその旅が特別なものになると思うんです。今回の写真展で見つけた『人』に会うために高知を訪れるという旅も、ぜひおすすめしたいですね」。
⾼知県観光キャンペーン「リョーマの休⽇」特別企画
浅⽥政志 写真展
期間|2021年8⽉6⽇(⾦)〜9⽉5⽇(⽇)
会場|⾼知/⾦⾼堂本店(高知県⾼知市帯屋町2-2帯屋町チェントロ1F)、東京/⾼知県アンテナショップ まるごと⾼知(東京都中央区銀座1-3-13)、岡⼭/岡⼭駅前商業施設 イコットニコット(岡山県岡山市北区駅前町1-8-18)※岡山は8月13日〜8月19日のみ
入場料|無料
https://kochi-experience.jp/photo-exhibition/
text: Naoko Irie photo: Naoko Irie