豊かな自然と独特な文化が息づく
ユニークな徳之島【後編】
《世界自然遺産をめぐる旅》
2021年7月26日、「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」が新たに世界自然遺産に登録されました。各エリアの見どころや評価されたポイントを「生物多様性」をキーワードに紹介していきます。
徳之島の旅のヒント
豊かな自然と、琉球と大和の文化がミックスした独特な文化が息づくユニークな島。スローな旅がおすすめだ。
こんな植物がある!
バラエティ豊かな自然環境をもつ徳之島。石灰岩土壌の林床に山野草のタニムラアオイ、地生のランのトクノシマエビネ、高地の森の半日陰地にトクノシマテンナンショウと、多様な花が迎えてくれる。
こんないきものがいる!
奄美大島と生物相がよく似ており、アマミノクロウサギ 、ケナガネズミ、イボイモリなどは奄美大島と共通。徳之島のみに生息するいきものとしては、トクノシマトゲネズミ、オビトカゲモドキが知られる。
徳之島への理解が深まる代表的な見どころ
伊仙町にある、屋根付き闘牛場。正月やゴールデンウィーク、お盆など、一年を通じて20回ほど大会を開催。夕方や日曜になると練習試合がよく見られ、闘牛場の横には資料館も隣接。
なくさみ館
住所|鹿児島県大島郡伊仙町大字目手久626
Tel|0997-86-2093(伊仙町きゅらまち観光課)
※時間・料金は催事により異なる
アマミノクロウサギを深く学べる!
野生のアマミノクロウサギが動く様子を動画で見ることができるほか、剥製や関連書籍によって総合的に生態を学ぶことができる。
アマミノクロウサギ観察小屋
住所|鹿児島県大島郡天城町当部字大井久479-2
Tel|0997-85-5178(天城町役場企画財政課)
開館時間|9:00〜17:00
休館日|土・日曜、祝日※前日までに要予約
徳之島のネイチャーツアー
自然や文化への理解、安全管理、ガイド技術などに関する認定講習を修了した人にのみ、奄美群島エコツーリズム推進協議会によって定められる奄美群島認定エコツアーガイド。徳之島では「徳之島虹の会」を中心に、それぞれのガイドの得意な分野によって、多様な照葉樹林や地質が観察できるツアーや、アマミノクロウサギなど森のいきものが観察できるナイトツアーなどを実施している。
徳之島虹の会
Tel|0997-86-3575
https://fukumoto0421.wixsite.com/ecotourism-1
食べる&泊まる
長寿のヒントが見つかる郷土料理
豚みそなどを入れたライスを卵で包んだ卵おにぎりや、長命草と呼ばれるボタンボウフウの天ぷら、コラーゲンたっぷりの豚足など、島の食材をふんだんに使った身体に優しい郷土料理が楽しめる。
島じかん
住所|鹿児島県大島郡伊仙町犬田布128
Tel|0997-86-9341
営業時間|12:00〜18:00
定休日|火曜
海を満喫できる南国リゾート
天城町・与名間ビーチの目の前に建つ、ゆったりと寛げるプライベートコテージ。館内には徳之島唯一の展望大浴場を有し、海に沈む美しい夕陽を見ながら露天風呂に浸かることができる。
ホテル サンセットリゾート 徳之島
住所|鹿児島県大島郡天城町与名間610-1
Tel|0997-85-2349
料金|1泊1室6800円〜(税・サ込)
徳之島までのアクセス
飛行機
鹿児島空港から徳之島空港まで約1時間、
奄美空港から徳之島空港まで約30分
船
鹿児島港から亀徳港まで約15時間10分、
古仁屋港(奄美大島)から平土野港まで約2時間20分、
那覇港から亀徳港まで約9時間30分など
text: Yukie Masumoto 写真提供=徳之島観光連盟
Discover Japan 2021年8月号「世界遺産をめぐる冒険」