神さまも出掛けた出雲ツアーへ!
出雲大社の「神事」- 2

2020.10.31
神さまも出掛けた出雲ツアーへ!<br><small>出雲大社の「神事」- 2</small>

八百万の神さまは7日間、ずっと出雲大社の境内にいるのではなく、出雲周辺の神社にも訪れているといいます。どの神社に行くかは諸説ありますが、ここでは3つのお社で何が行われるのか、万九千神社・立虫神社の錦田剛志さんにお聞きしました。

万九千神社・立虫神社
錦田剛志さん
島根県教育庁職員(県立古代出雲歴史博物館学芸員)を経て現在万九千神社・立虫神社宮司、島根県神社庁参事。

神さまも出掛けた出雲ツアーへ

1年に1回、出雲に集まった神さまは出雲にある社をめぐっているという。その中で国家の繁栄や人間の縁結びなどを話し合う神さまサミットの会場が上宮(かみのみや)。出雲大社と稲佐の浜から近くアクセスも便利なのでぜひとも立ち寄って神さまに感謝を伝えたい社である。

出張や旅行などで遠方に行ったら、地の物を食べたり飲んだりしたいもの。それは神さまも一緒なようで万九千神社は、神さまたちが会議の後に訪れて直会(なおらい・宴のこと)が開かれるというユニークな言い伝えがある。神在祭は旧暦の10月17日から26日まで行われる。17日の早朝に宮司一人で秘儀として行う龍神祭で神々を迎えいれる。そして最終日となる26日の万九千かさん、カラサデさんと呼ばれる神等去出神事(からさでしんじ)では、宮司が幣殿の戸を梅の小枝で「おたち」と三度唱えながらたたき、神々に旅立ちのときが近づいたことを告げるのだ。その後が神々の直会タイム。人間はというと宴を邪魔しないようにそっとその場を後にする。

佐太神社では新暦の11月25日夜が神等去出祭(からさでさい)。約2km離れた神目山(かんのめやま)の暗闇の山道を登り、神木と池と呼ばれるくぼみがあるところで神籬(ひもろぎ)をのせた小船を置き神々を送る。出雲は神々を迎え送る神事がいまでも根づく地域なのである。

八百万の神さまたちのサミット会場
上宮(かみのみや)

出雲大社境外の摂社である稲佐の浜からすぐの上宮(別名、仮宮)。神々がここでする神議り(かみはかり)という我が国や人々のための会議にあわせて上宮祭が行われる。

上宮
住所|出雲市大社町杵築北

出雲四大神のひとつ、佐太大神を祀る
佐太(さだ)神社

高い社格をもち神在社(かみありのやしろ)としても知られる社。勇壮な大社造の三殿の正中には出雲四大神のひとつ佐太大神が(さだのおおかみ)が祀られている。

佐太神社
住所|島根県松江市鹿島町佐陀宮内
Tel|0852-82-0668

神さまは出雲を離れるのが名残惜しいのです
万九千神社(まんくせんじんじゃ)

立虫(たちむし)神社の境内社として鎮座する万九千神社。神さまがいわば打ち上げのために立ち寄る社。車なら出雲空港へも近いので、別れ際に訪れて神さま気分を味わうのもよい。

万九千神社
住所|島根県出雲市斐川町併川字神立258
Tel|0853-72-2032

出雲大社の「神事」
1|全国の神は出雲大社でなにをするのか。
2|神さまも出掛けた出雲ツアーへ!

※記事内の写真は2013年に撮影されたものです

text: Hisanori Kato,Takenori Nanbu,Discover Japan photo: Haruo Nakano,Takanori Suzuki illustration: Hitomi Iha,Mariya Arai coordination: Tsuyoshi Nishikid
2017年 別冊「伊勢神宮と出雲大社」


≫出雲大社の魅力とは?出雲大社入門

≫古事記からひも解く伊勢神宮のルーツ。伊勢神宮入門

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