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GEM by moto 店主 千葉麻里絵さんオススメ
夏にときめく日本酒6選!

2020.8.9
GEM by moto 店主 千葉麻里絵さんオススメ<br>夏にときめく日本酒6選!

日本酒は冬の酒。そんなイメージをもっている人も少なくないだろう。夏にこそ美味しい日本酒を、恵比寿の日本酒スタンド「GEM by moto」店主の千葉麻里絵さんに教えてもらいました。

千葉麻里絵さん
日本酒バー「GEM by moto」店主。日本酒ソムリエ・14代酒サムライ。全国の酒蔵と日本酒を研究しながら新しい楽しみ方を伝える。国内外のシェフやクリエイターとコラボしたYouTubeやオンラインサロンをスタート

夏らしい味わいで酒が進む!

甘酢っぱさが夏感満点
仙禽かぶとむし 無濾過生原酒

夏の風物詩といってもいいくらい定着してきた7色かぶとむしのエチケット。「酸が際立って感じられる、甘酸っぱさが夏の暑さを吹き飛ばしてくれる一本です。『きょうかいNo.77酵母』というリンゴ酸を多く出す酵母を使っているのが特徴です。日本酒に含まれる酸味の中でも特にリンゴ酸は、キンキンに冷やして飲むとより美味しくなります」

価格|1801円
アルコール度数|14度
原料米|栃木県さくら市産山田錦100%
精米歩合|50%
問合せ|仙禽
Tel|028-681-0011
注文方法|全国の特約店にて http://senkin.co.jp

13度の夏酒数あれど抜群のバランス!
みむろ杉ろまんシリーズ Dio Abita(ディオ アビータ)無濾過原酒

通常15〜16度程度が多い日本酒ですが、夏酒では低アルコールの“13度”というのが圧倒的に多いんです。その中でも群を抜いて香り・甘み・酸み・アルコール感のバラランスがいいのがみむろ杉。突出した酸があるとかそういうことでなくシンプルに美味しい優等生タイプです。冷やして細いシャンパングラスでどうでしょうか。

価格|1650円
アルコール度数|13度
原料米|山田錦
精米歩合|60%
問合せ|今西酒造
Tel|0744-42-6022
注文方法|全国の特約店にて https://imanishisyuzou.com

蚊取り線香にうちわ…… 夏の夕涼みのお供に
白隠正宗 誉富士純米酒 夏限定

ビールをぐびぐびもいいけれど、夏でもほっとしたい瞬間ってあるじゃないですか? 夏の縁側で夕涼みするお供にぴったりなのが、こちら。白隠正宗は通常はお燗で飲むのをおすすめするお酒が多いのですが、こちらは冷やしても常温でも(もちろんお燗でも)いけるどっしりとした懐を感じます。そんな夏に媚びてないところが個人的に好き。

価格|2860円
アルコール度数|15度
原料米|誉富士100%
精米歩合|60%
問合せ|高嶋酒造
Tel|055-966-0018
注文方法|全国の特約店にて www.hakuinmasamune.com

夏の食事にぴったり!

ガツンとスタミナ系とロックで食中酒に
寒菊 純米吟醸OCEAN オーシャン99 青海 直汲み生

夏って鍋や辛いものとか、味の濃い食事がほしくなります。そういうときにロックで飲んでほしいです。お酒が軽いと食事に負けてしまうのですが、こちらは旨口タイプで飲み応えがしっかり。直汲みといって、搾ってすぐに瓶詰めするやり方なので、ガス感もある。旨みとガス感が両立するという、日本酒が得意とする表現を楽しめます。

価格|1595円
アルコール度数|14度
原料米|五百万石
精米歩合|60%
問合せ|寒菊銘醸
Tel|0479-86-3050
注文方法|全国の特約店にて www.kankiku.com

夏の和食に!出汁の染み込む余白を感じる
英君 夏吟醸

今回挙げた中で、唯一醸造アルコールを使っているお酒です。のど越しはすっきりしながら、その中にうりっぽさと燻製のようなしっとりした香りが感じられます。これって出汁の利いた冷製の椀やお浸しのような夏の和食にぴったりなんです! ぜひ料理と同じくらいの温度にお酒を冷やして合わせてみてください。

価格|1150円
アルコール度数|15度
原料米|五百万石
精米歩合|60%
問合せ|英君酒造
Tel|054-375-2181
注文方法|全国の特約店にて https://eikun.co.jp/

ソーダと1:1でアレンジして
ボリュームのある酒はソーダ割りを試してみて
花巴 「南遷」 オーガニック山廃純米 無濾過生原酒

夏限定ではないですが、ぜひソーダ割りで。日本酒は3段仕込みが多いですが、こちらは4段階目を仕込むことで甘さがプラスされているイメージ。単体で飲むと麦チョコのような香ばしさがあり、味に奥行きがあるのでソーダで割ると旨みを残しながらすっきり切れ味が両立します。古酒やボリュームのあるお酒はソーダ割りありです!

価格|1360円(500㎖)
アルコール度数|18度
原料米|有機農法栽培米奈良県産吟のさと
精米歩合|80%
問合せ|美吉野醸造
Tel|0746-32-3639
注文方法|自社オンラインストア(注文確認後、2〜5日程度で発送) www.hanatomoe.com

暑い時期にこそ、飲んで美味しい日本酒がある。総称して「夏酒」と呼ばれることもある種類の酒は、厳密な定義こそないものの、その特徴から3つに大別することができると千葉麻里絵さんは言う。

「私たちが夏酒と呼んでいるお酒は、①アルコール度数を下げて飲み口をよくした酒、②酸をあえて立たせるのに酵母を変えたりクエン酸が出る白麹を使ったりして、通常とは味わいを変えた酒、③瓶内二次発酵、ガス充填などガス感を得られる酒、のおおよそ3つのタイプ。いずれかに分類されるものもあれば、複数の特徴を併せもつものもあります。近年は出はじめるのがどんどん早くなっていますが、5月後半くらいから出荷されます。人気の酒蔵のものは、夏前に売り切れてしまうことも少なくありません」

冷やしてそのまま飲む以外にも、夏酒の新しい飲み方として、「アイスSAKE珈琲」を千葉さんは提案している。
「珈琲を氷に日本酒を注いで飲むというニュースタイルです。あらゆるジャンルの酒と相性がいいのでぜひ好みを試してみてください」

おすすめアレンジ アイスSAKE珈琲

右)とろりと甘い貴醸酒を注げば見た目にも爽やか。左)どぶろくでカフェラテ風。コーヒーアイスが溶けることで味わいが変化する

無糖のコーヒーを凍らせてつくったアイスキューブをグラスに入れ、そこに好きな日本酒を注ぐだけの簡単レシピ。甘めが好きなら貴醸酒、辛党なら辛口と好みで日本酒を変えて楽しめる。にごり酒をチョイスすればカフェラテ風にも。

text: Hazuki Nakamori photo: Atsushi Yamahira
2020年9月 特集「この夏、毎日お取り寄せ。」


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