《連載第3回》「SIIDA®」×日本の出汁文化
うま味の個性を愉しむ、
3種の出汁の味わい方。
「味の素㈱」が手掛ける、独自の製法で燻し分けた鰹節の個性を愉しむ3種の出汁パック「SIIDA®」(シーダ)。本枯れ節と荒節が織りなす、出汁のうま味を存分に味わう料理を紹介しよう。
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美味しさを最大限に引き出す
SIIDA®の出汁の取り方。

①水400mlが沸騰したら弱火にし、出汁パックを平らにして入れる。
②ふつふつとした沸騰状態を保ち、3分後に火を止める。
③出汁パックを箸で持ち上げ、絞らずに出汁が落ちてこなくなるまで待って完成。
《水出汁の場合》
①出汁パック1袋を水400mlに入れる。
②冷蔵庫で2〜3時間浸け置いて完成。

出汁パック1袋に対して水400mlが基本。ふつふつと沸く火加減で3分加熱するだけで極上の出汁が取れる。途中、出汁パックが浮く場合は箸などで湯に沈め、中の素材がかたよっていたら箸でゆらして全体に広げる。さらに、水出汁にしても美味。冷蔵庫で2〜3時間浸け置くだけで、濃厚で香り高い出汁が取れる。
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出汁の美味しさを味わい尽くす、
とっておきのレシピをご紹介!
まずは本来の味わいをシンプルに。
3種の出汁うどん

材料(1人分)
SIIDA®出汁パック(好みのもの) 1袋
水 400ml
うどん 1人前
薬味 適量
つくり方
①うつわを湯で温めておく。
②好みのSIIDA®出汁パックで出汁を取る。
③うどんは表示通りに加熱し、流水で洗ってしっかり水気を切る。
④うどんをうつわに盛り、熱い出汁をかけ、薬味をのせる。
まずは、3種の個性の異なる濃厚な出汁に、うどんと薬味の組み合わせを。合わせるうどんも、讃岐うどんと稲庭うどんでは味わいも異なる。さらに薬味とくれば、出汁うどんの奥深さを想像できるだろうか。以下に、3種の出汁パックそれぞれに相性のよいうどんと薬味をご紹介しよう。
《酵(KOU)》
繊細な香りと奥深いうま味を生かすには、細麺の稲庭うどんがおすすめ。
麺:細麺
薬味:ネギ、七味唐辛子
《燻(KUN)》
スモーキーでコクのある、新感覚の出汁が麺とからむ。太麺でスパイスやチーズとの相性を愉しんで欲しい。
麺:コシのある太麺
薬味:白髪ネギ、粗挽き黒コショウ、カレー粉、チーズ
《焚(HUN)》
たっぷりの薪を使って燻した力強い香りとうま味には、爽やかな酸味、肉や油揚げなどのしっかりとした味わいの具材がマッチ。
麺:太麺
薬味:三つ葉、梅、ユズの皮、ワカメ。豚肉や焼き油揚げを加えるとより濃厚な味わいに
まろやかなうま味が香り立つ
出汁炊き薬味ご飯

材料(2合分)
SIIDA®出汁パック 酵(KOU) 1袋
水 400ml
米 2合
三つ葉(ざく切り) 1/2束
ショウガ(千切り) 1/2かけ
塩 適宜
つくり方
①SIIDA®出汁パック・酵(KOU)で出汁を取り、常温に冷ます。
②米は洗い、炊飯器に入れる。①を加え、水を調整して2合の目盛りに合わせる。通常の炊飯モードで炊く。
③炊きあがったら三つ葉とショウガを加えて混ぜ合わせ、塩で味を整える。
ご飯の一粒ひと粒が、酵(KOU)のまろやかな風味をまとい、滋味あふれる炊き込みご飯に。素朴ながら、日本人のアイデンティティを呼び起こす。
麺の芯まで染み入る、鰹節の力強い味わい
納豆出汁パスタ

材料(2人分)
SIIDA®出汁パック 燻(KUN) 1袋
水 500ml
パスタ 100g
温泉卵 1個
納豆 1パック
刻み海苔、刻みネギ 各適量
つくり方
①鍋に水を入れて火にかけ、沸騰したらSIIDA®出汁パック・燻(KUN)とパスタを加えてパスタの表示時間通りにゆでる。
②パスタをうつわに盛り、温泉卵、納豆、刻み海苔、刻みネギを乗せる。
乾麺の状態から出汁をたっぷり吸ったパスタは、口に入れたとたんに鰹節のスモーキーな香りと深いうま味が広がる。個性の強い納豆に負けない力強い出汁感はSIIDA®︎ならでは。ほかの具材(しらす、大葉、明太子など)との相性を試してみて。
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出汁がらも美味しさのアクセントに!
燻製出汁ポテサラ

材料(2人分)
SIIDA®出汁パック 燻(KUN) 1袋
ジャガイモ 150g
ゆで卵 2個
A)マヨネーズ 大さじ3
醤油 大さじ1
大葉(手でちぎる) 2枚
つくり方
①ジャガイモはよく洗い、皮付きのまま濡れた状態で耐熱容器に入れてラップをし、8分加熱する。
②①の容器にゆで卵を加えてフォークで全体を粗く潰し、出汁がら、Aを加えてざっくり混ぜる。
良質な素材を使うSIIDA®出汁パックなら、出汁がらも食材として使える。ジャガイモがふっくらとした出汁の香りをまとい、ほろほろとした出汁素材が食感のアクセントに。かみしめるほどにうま味が増し、燻(KUN)のスモーキーさがクセになる。
秋冬の定番で、出汁を贅沢に
出汁おでん

材料(2〜3人分)
SIIDA®出汁パック 焚(HUN) 2袋
水 800ml
大根 1/2本
ゆで卵 2〜3個
むすび白滝 2〜3個
好みの練り物 適量
塩 小さじ1
つくり方
①大根は皮をむいて2cm幅の輪切りにし、十字に切り込みを入れ、水から下ゆでする(沸騰してから約15分)。
②SIIDA®出汁パック・焚(HUN)で出汁を取る。
③②に塩と練り物以外の具材を入れ、弱火で15分煮る、練り物を加えてさらに10分ほど煮込む。
おでんは出汁が決め手。SIIDA®は鰹節をたっぷり使っているので濃厚な出汁が取れ、余分な調味料は必要なし。出汁がら(2袋分)に青のり(小さじ1)と醤油(大さじ1)を混ぜた薬味を添えて、静岡おでん風にするのもおすすめ。
豊かなうま味と新春の香りが重なる
セリ鍋

材料(2人分)
SIIDA®出汁パック 焚(HUN) 1袋
水 400ml
鶏もも肉 200g
ゴボウ 1/2本
マイタケ 100g
セリ 1束
塩 小さじ1/2
つくり方
①鶏もも肉は一口大に切り、塩をもみ込む。ゴボウはささがきにする。マイタケは食べやすい大きさに割く。セリは根をよく洗い、4cm幅に切る。
②SIIDA®出汁パック・焚(HUN)で出汁を取る。セリの葉を残し、具材を加える。
③鶏肉に火が入ったら、セリの葉を加えてひと煮立ちさせる。
SIIDA®で取る出汁は濃厚で香り高いため、味付けは塩だけで十分。その分、旬の食材の持ち味を贅沢に堪能できる。香りの強いセリとゴボウ、マイタケといった具材の美味しさが加わり、寒い季節に心身を満たしてくれる。
SIIDA®で取った出汁は、それ自体が美味しさのベースになる。3種の出汁をシンプルに味わううどん、ご飯や麺に出汁を吸わせることで味わいの奥行きをつくる料理、出汁と具材のうま味を重ねていくおでんや冬の鍋。日本の食文化の根幹をなす出汁を、ゆっくりと愉しんでほしい。
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01|第1回 鰹出汁の美味しさの秘密
02|第2回 荒節をつくる職人の技【前編】
03|第2回 荒節をつくる職人の技【後編】
04|第3回 3種の出汁の味わい方(レシピ)
05|第4回 出汁とうつわの美味しい関係
06|第5回 アセビマコトのうつわがかなえる“出汁の新体験”
text: Yukie Masumoto



































